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現代のEC担当者に必要なメンタリティーとロジカル思考

ハックだけではもう売れない ひとりECのミウラタクヤ氏が近年痛感する「EC運営に必須な力」とは


 生活環境や働き方が変わり、今や単なる「根性論」は古い価値観の押しつけともいえるでしょう。しかし、EC運営をしていると、売上の壁を越えるため、変わりゆく環境に適応するために強い意志をもって行動・決断をしたり、場合によっては痛みをともないつつ前進したりと、踏ん張らなければならないタイミングが訪れることもあります。本連載では、「ひとりEC」に取り組む中でこうした体験もしてきたミウラタクヤ商店 三浦卓也氏が、「現代のEC担当者に必要なメンタリティーとロジカル思考」を語ります。第1回のテーマは「人間力が必要な現代のEC販売」についてです。

売るための底力、どれだけもっていますか?

 健康食品のEC「ミウラタクヤ商店」を運営しつつ、「ひとりEC」やスモールビジネスEC運営者向けのオンラインサロンを運営している三浦卓也です。

 突然ですが、最近、オンラインでものを売る上で必要な環境やテクノロジーが発達してきたと痛感しています。それにより、オンラインとリアルの垣根もなくなってきました。

 すると、「売り方をハックする」「ノウハウを学んで実践する」といったテクニカルな話よりも、店舗で働いている時と同様に、「売るための底力をどれだけもっているか」が大切になってきます。要は「人を引きつけられるような“人間力”をもっているか」です。

 たとえば、僕が運営するオンラインサロンには、現在250人ほどが参加しているのですが、月商1,000万円の人もいれば、ECサイトを開設したものの、まだ売上がゼロという人もいます。

 売れている人と売れていない人の違いに着目すると、売れている人はガッツがあり、EC販売における「人間力」の必要性に気がついているように感じます。逆に、売上がまだない人、伸び悩む人はハウツーばかりに目が向いていて、勉強ばかりしたがる傾向が見られます。

 もちろん、売れるようになるには方法論を学ぶことも必要です。しかし、そればかりに偏ると売上は上がりません。なぜなら、目の前にいるお客様は知識やノウハウではなく、「人」だからです。

 こうした現実を見て、僕はこの記事にたどり着いた読者の方に、こうお伝えしたいです。

 「売るために、人間力を鍛えよ」と。

方法論だけではもう売れない時代に

 確かに、かつてのEC市場はリアルでものを売るよりも簡単な節があったと思います。言葉を恐れずにいうと、「たとえ価値がない商品でも、方法論を突き詰めれば売れる場所だった」といえるでしょう。

 個社を否定するわけではありませんが、たとえば「飲むだけで痩せるサプリ」をうたう誇大広告があったとします。このように、法律ギリギリのラインを攻めて、商品そのものの価値よりも強いメッセージをフックに膨大な売上を得るようなセオリーが、EC・通販業界ではまかり通ってしまっていたのも事実です。

 しかし、時代は変わり、消費者のリテラシーもかなり向上しました。なんでもうのみにはせず、かつての売れるセオリーはまかり通らなくなり、価値がないものは当然ながら売れにくくなっています。反対に、SNSなどで消費者が声を上げやすくなったことから、「本当に価値のあるもの」が思いがけないタイミングでバズるなどといったことが起きやすくなりました。EC運営側には予測不能な情報連鎖が、消費者起点で起きやすい時代だといえます。

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ミウラタクヤ商店 三浦卓也(ミウラタクヤ)

 バターコーヒーのお店「ミウラタクヤ商店」の店主。「ひとりのEC運営でどれだけ成長できるか?」にこだわりお店を運営。EC運営において一番大事にしてるのは「お客様への接客」。広告・SNS運用が得意。 2019年Shopifyに出会い導入開始し、半年間で売上250%成長を達成。Shopifyの圧倒的な機能性の高...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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