抄録
Behçet病は,再発性口腔内アフタ性潰瘍・皮膚症状・外陰部潰瘍・眼症状を4主症状とする急性炎症を繰り返す原因不明の疾患である.特殊病型には腸管型・血管型・神経型があり,神経型の中枢神経病変はさらに急性型と慢性進行型に分類される.急性型と慢性進行型ではその治療方法も大きく異なり,病型に適した治療方法を選択することが極めて重要である.近年,Behçet病の難治性ぶどう膜炎に対してinfliximabが保険収載され期待通りの効果を示している.infliximabは難治性の中枢神経病変にも効果が期待される.