日本内科学会雑誌
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不整脈治療を見直す
小川 聡
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1998 年 87 巻 7 号 p. 1395-1401

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抄録
不整脈の発生機序の解明が進んできたことと平行して,抗不整脈薬の分子レベルの作用機転が明らかになってきたことによって,従来の経験的抗不整脈療法に代わる新しいアプローチが可能となってきている.さらに20種類以上にものぼる抗不整脈薬が臨床応用されていることも各不整脈毎の適切な薬剤選択を可能にしている.こうした背景があって, Sicilian Gambitによる新しい治療戦略が徐々に臨床の現場に浸透してきている.
本稿では,わが国における不整脈治療の現況を紹介した上で,これまで広く用いられてきたVaughan Williams分類に基づいた経験的薬剤選択の問題点をあげ,さらにSicilian Gambitの新しい概念をいかに臨床応用していくかについて論ずる.
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