概要
ハインライン設計局が製造した主力量産型MS「ジン」のロールアウトを始め、ザフトで運用される汎用タイプの主力量産機は基本的にこのZGMFシリーズに分類される。
分類としては、ザフト無重力戦闘機(全領域機種)の機体系統を現す「ZGMF(Zero - Gravity Maneuver Fighter)」をその型式番号に冠する。
ザフトの主戦場が宇宙であるため、宇宙用や汎用性の高い機体が開発される。
強奪した初期GAT-Xシリーズに触発されたのか、初のZAFTガンダム目には「ZGMF-X」が与えられている。なお、この「X」は地球連合において試作機を意味し、その後のザフトMS開発でもセカンドステージやニューミレニアムなどの新世代MSの計画において試作機や実験機には「ZGMF-X」が与えられている。
また、一部の例外を除き、核エンジン機の型式番号の最後にはAtomic(核)の頭文字である「A」が付く。
該当機種
※:各バリエーションは割愛。
ZAFTガンダム目
ZGMF-Xシリーズ
ザフトでは兼ねてよりニュートロンジャマーキャンセラー搭載型核エンジンを採用した次世代機の研究が行われていたが、地球連合から奪取した4機の初期GAT-Xシリーズのデータを奪取するとより高性能な機体開発の必要性に迫られた。
この流れを受け、当時の議長であったパトリック・ザラの勅令のもとそれまで個別に分かれていた三大設計局と艦艇関係のヴェルヌ局、ウェルズ局といった開発部門はすべて「統合設計局」にまとめられ、C.E.71年2月にはYMF-X000Aドレッドノートが完成し、これを母体とした「核機動型ザフトガンダム」の開発が始まった。
このシリーズは初期GAT-Xシリーズで得られたフェイズシフト装甲や携行型ビーム兵器といった最新技術を惜しみなく投入しつつも、それを最大限発揮できる核エンジンを導入し出力や継続戦闘時間で凌駕する。また、ゲイツでは量産化の都合で省略された性能面の向上も図られ、それまでの機体が量産化を前提としたものであったのに対し、単機で複数の敵を圧倒し得る決戦兵器として意図された高性能ワンオフ機として完成している。後にセカンドステージシリーズが登場した事で、ファーストステージシリーズと呼称が変化した。
該当機種
関連機種
※1.厳密にはZGMF-Xシリーズの前身。ザフト初(=世界初)のMSであるプロトジンと同様の「YMF」を冠している。
補助兵器
ターミナル製ZGMF-Xシリーズ
ZGMF-Xシリーズ開発時の機体やデータを奪取し、ターミナルの工廠「ファクトリー」によって改修された。そのため型式番号では同シリーズの連番を引き継いでいるが、ザフトの工廠で製造されたわけではない。
該当機種
セカンドステージシリーズ
ユニウス条約の影響からMSの開発方針に軌道修正を迫られる状況下になり、複数の機能を一機に集約する体系がとられた次世代ガンダムシリーズ。単機での高性能化を目指したワンオフという側面はZGMF-Xシリーズと同様だが、技術的制限を受け変形機構や特殊兵装といった制約の中でその性能を補完する方向へシフトする。
そのため基本設計そのものはZGMF-Xシリーズの研究実績を踏まえて同等の性能を発揮するが、万能型としての高性能さは捨てそれぞれ特化型としての強化を目指し、得意分野においてはZGMF-Xシリーズを凌駕する。
また、前型がMS単独での高性能化に偏っていた一方で、セカンドステージではエネルギー供給能力を備えた母艦や、支援機を含めた連携運用によって機能を補完し合うより近代的な設計となっている。大別してセイバーを基軸とした可変型とインパルスを基軸とした換装型に分けられ、当初はインパルスをベースに陸戦や水中戦にも対応する共通コア機構も検討されていたが、特化した戦場では対応しきれなかったことからカオス、アビス、ガイアの3機は得意なフィールドでインパルスを支援する独立した機体として完成する。操作の簡易化された第二世代ドラグーンや遠隔電力供給システムであるデュートリオンビーム送電システム、旧核エンジン用装備のバッテリー機用変換エネルギー技術など、後続のサードステージで生かされる多くの技術はこの時点で実用化している。
該当機種
サードステージシリーズ
ハイパーデュートリオンエンジンを採用した次世代高性能機体群。ユニウス条約の形骸化から核エンジンを解禁しさらなる高性能化が図られているが、その実情を隠匿するため表向きの分類上はセカンドステージ扱いになった。セカンドステージで実用化された技術や、ユーラシア連邦や民間のD.S.S.Dといった外部組織から流入した技術を反映してさらなる高性能化が図られた結果、ZGMF-Xシリーズ双方の技術的優位性を兼ね備えたといえる。
該当機種
補助兵器
ニューミレニアムシリーズ
セカンドステージシリーズの開発と並行して行われていたザフト次世代量産機シリーズ。こちらもユニウス条約の影響からMSの開発方針に軌道修正を迫られる状況下になり、換装システムを採用することによって単機あたりの性能を強化、場合によっては局地戦用MSへの転換も可能なシリーズとして完成した。
該当機種
- ZGMF-1000 ザクウォーリア
- ZGMF-1001 ザクファントム
- ZGMF-2025/F ゲルググメナース
- ZGMF-2000 グフイグナイテッド
- ZGMF-XX09T ドムトルーパー※3
※3.厳密には次期主力機のコンペティションで没になったため、ニューミレニアムシリーズから抹消されている。戦後はデスティニーやレジェンドとともにサードステージでの復活も想定されていた。
関連機種
※4.厳密にはニューミレニアムシリーズの前身。