OVERMANキングゲイナー

2002年9月から2003年3月にかけてWOWOWで全26話が放送されたアニメーション作品。

富野由悠季総監督とサンライズ井荻スタジオによって制作された、『∀ガンダム』以来2年半ぶりのTVアニメシリーズ。

『ブレンパワード』、『∀ガンダム』と併せ、「富野新三部作」「富野復活三部作」などとも呼ばれる。

元々は劇場用短編アニメ「GAIN-Gainer」として企画されていたものであり、同企画の構想を流用して制作されたのが本作となる。

本作は、僻地での生活を強いられていた主人公達が豊かな土地へと移り住む為に行動を起こす物語であり、それを追う敵対勢力との追走劇となっている（それ故にスーパーロボット大戦シリーズ参戦時には原作の物語進行よりも先に主人公達が目的地に付いてしまう事もある）。

そのコンセプトは「明るく楽しいエンターテイメント作品」であり、登場キャラクターの思想も単純明快なものが多く、また死亡キャラの少なさに関しても特筆すべき点として挙げられる。

企画当初、シリーズ構成の大河内一楼が凄惨な物語を提示した際に富野が「そういうのもういいから」と発言しており、また製作時に富野がクレヨンしんちゃんをライバルに挙げた事からもそれが窺える。

本作に登場するメカニック「オーバーマン」は、「オーバースキル」と呼ばれる固有の特殊能力を有しており、これを用いた攻防も見どころの一つとなっている。

また、主題歌『キングゲイナー・オーバー!』は独特の歌詞と曲調から評価が高く、さらに同曲を用いたオープニング映像は、登場キャラクターやメカニックがモンキーダンスを踊るという独特の物となっている。

キャラクター原案を勤めた中村嘉宏（成人向け漫画家胃之上奇嘉郎の別ネーム）によってコミカライズされているが、長期休載のため完結に6年を費やした。アニメ版に比べ、より登場人物達の内面を丁寧に描いた内容となっている。

文明に行き詰まりを感じた未来の地球。そこでは人類は自然環境を回復させるため、砂漠やツンドラ地帯に巨大都市国家（ドームポリス）を建設して生活していた。

だが長い年月を経るうち、その停滞しきった世界を脱出しようと試みる「エクソダス」という活動が起こり、管理する体制側との摩擦が起きていた。

シベリアにあるドームポリス・ウルグスクに住むゲイナー・サンガは、オーバーマンゲームチャンプの高校生。エクソダスの疑いをかけられシベリア鉄道警備隊に投獄されてしまうが、ひょんなことからエクソダス請負人のゲイン・ビジョウと出会い、本物のオーバーマン、キングゲイナーに乗り込んでエクソダスの手伝いをすることになってしまう。

彼らのエクソダスとは、大胆にも町ごと脱出するというものだったのだ。

エクソダスを阻止しようとするシベリア鉄道警備隊やドームポリスを管理する世界政府ロンドン・イマの様々なオーバーマンの追撃をゲイナーのキングゲイナーとゲインの活躍で振り払いつつ、”ヤーパンの天井”一行は東を目指して旅を続ける。ゲイナーは、友人や仲間たちとともに海の向こうの豊穣の土地”ヤーパン”（Japanのドイツ語読み）を目指すのだった。

ヤーパンの天井

• ゲイナー・サンガ（CV:野島裕史）
• ゲイン・ビジョウ（CV:かわのをとや）
• サラ・コダマ（CV:小林愛）
• ヒューズ・ガウリ（CV:草野徹）
• ベロー・コリッシュ（CV:大竹周作）
• ママドゥ・アザフ（CV:西凛太朗）
• コナ・マダヤ（CV:本多真弓）
• ナン（CV:入江純）
• トゥン（CV:大林洋平）
• アナ・メダイユ（CV:鬼頭典子）
• リュボフ・スメッタナ（CV:二村愛）
• アデット・キスラー（CV:林真里花）

シベリア鉄道警備隊

• ケジナン・タッド（CV:北沢洋）
• エンゲ・ガム（CV:小山剛志）
• ジャボリ・マリエーラ（CV:田村真紀）
• ヤッサバ・ジン（CV:江川央生）
• カシマル・バーレ（CV:藤原啓治）
• キッズ・ムント（CV:佐々木誠二）
• シンシア・レーン（CV:水城レナ）

ロンドンIMA

• アスハム・ブーン（CV:子安武人）
• ザッキ・ブロンコ（CV:中村たかし）

その他の登場人物

• ミイヤ・ラウジン（CV:中西裕美子）
• ルブル・ウォン・ダラ（CV:千葉雅子）
• マルチナ・レーン（CV:沢田敏子）

富野由悠季　サンライズ　キンゲダンス

オーバーマン　シルエットマシン

キングゲイナー・オーバー!

Gのレコンギスタ