当初はG型同様に7.62mmミニガンと40mmグレネードランチャー装備だった機首武装だったが、
AH-1E(AH-1Sアップガン仕様)からは強力なM197 三銃身回転式20㎜機銃に換装して強化が図られた。
機体左右のスタブウィング(小翼)には70㎜ロケット弾ポッドとBGM-71 TOWを搭載できる。
TOWの照準装置にはその後も改良が続けられており、例えば夜間暗視能力が追加されたりした。
運用国
開発国アメリカを含め、日本、イスラエル、 ヨルダン、パキスタン、トルコが運用した。
日本のAH-1S
日本(陸上自衛隊)では細かな形式の違いにもかかわらず全て「AH-1S」と呼ばれている。
これは最初に導入されたのがS型だったからだが、実際には米本国で言う所のAH-1F仕様準拠である。
「日本仕様ならば末尾英字記号はJじゃないのか」という疑問も有るだろうがJは米海兵隊用の仕様に既に使われてしまっているため使う事が出来なかったという事情がある。
後継として2002年からAH-64Dを調達するも、様々な理由により調達を中止にしている。
そのため現在でもAH-1Sは主力対戦車ヘリコプターである。
配備部隊・機関
陸上自衛隊航空学校
霞ヶ浦校(霞ヶ浦駐屯地)
飛行教導隊(明野駐屯地)
北部方面隊 北部方面航空隊
第1対戦車ヘリコプター隊(帯広駐屯地)2個飛行隊(第1・第2飛行隊 計16機)
東北方面隊 東北方面航空隊
第2対戦車ヘリコプター隊(八戸駐屯地)1個飛行隊(飛行隊 8機)
東部方面隊 東部方面航空隊
第4対戦車ヘリコプター隊(木更津駐屯地)1個飛行隊(第1・計8機)
中部方面隊 中部方面航空隊
第5対戦車ヘリコプター隊(明野駐屯地)1個飛行隊(飛行隊 8機)
関連イラスト
擬人化
主な登場作品
陸上自衛隊に配備されていることもあって怪獣映画では航空戦力として登場することが多い。
映画・特撮・ドラマ
- ゴジラシリーズ
- 初登場の『ゴジラ(1984)』ではなぜか報道ヘリとして登場する。というのももともとは有楽町で交戦する自衛隊ヘリとして登場する予定だったものが、尺の都合で当該シーンがカットされたことから撮影用模型が報道ヘリに魔改造されたものである。
- 『ゴジラvsビオランテ』では自衛隊ヘリとして登場。サンダービーム作戦で弱ったゴジラに攻撃する。
- 『ゴジラvsスペースゴジラ』ではGフォースに所属する機体が登場している。
- 『ゴジラ2000ミレニアム』では東海村に出現したゴジラの誘導のために多数が投入されている。
- 『シン・ゴジラ』では品川上空でゴジラ第3形態と対峙するが、OH-1が付近に逃げ遅れた住民を発見したため攻撃を中止する。第4形態となって再上陸したゴジラとは武蔵小杉上空で対峙し、タバ作戦第1段階としてAH-64Dと共にゴジラと交戦する。
- ガメラ2レギオン襲来
- 名崎送信所の送信線に取りついたソルジャーレギオンをロケット弾で攻撃、これを壊滅させた。
- 八岐之大蛇の逆襲
- 防衛隊のヘリコプターとして登場。
- 撮影に使用されたのは『ゴジラ(1984)』で制作されたが未使用に終わった撮影用模型で、同作品に参加していた樋口真嗣の縁で借り受けたとされる。
- 戦国自衛隊1549
- 戦国時代にタイムスリップした第三特別実験中隊の装備として登場。タイムスリップ直後に襲撃してきた戦国時代の武者たちを迎撃し、以後は天導衆の主力装備となる。
- 電撃戦隊チェンジマン
- 地球守備隊のヘリコプターとして実機が登場。
アニメ
- クレヨンしんちゃん 爆発!温泉わくわく大決戦
- 陸上自衛隊のヘリコプターとして登場。YUZAMEの巨大ロボット迎撃のために出動し、TOWミサイルで攻撃するが効果は無かった。短時間ではあるが、飛行中のコックピット内部がやけに丁寧に描写されている。
- 最臭兵器
- 悪臭を放つ化学兵器と化した主人公の迎撃に多数が投入され、ロケット弾を乱射する。
小説・ライトノベル
- 自衛隊彼の地にて、斯く戦えり
- 特地に派遣された自衛隊の装備として登場。主要な航空戦力として大暴れする。
- アニメ版第1話では銀座事件でワイバーンを迎撃する姿も描かれている。
- 宣戦布告
- 第5対戦車ヘリコプター隊の機体が登場。原作では「はぎ作戦」に投入されるが武装が強力すぎるとして発砲許可がなかなか下りないという場面があるが、発砲許可が下りてからは20mm機関砲の火力で敵工作員を瞬時に掃討した。
- 映画版では山小屋に籠城する特殊部隊を攻撃する。撮影には自衛隊の協力が得られなかったため、登場シーンはほぼCGで描かれている。
- 日本国召喚
- 小説・漫画版ともに自衛隊戦力として頻繁に登場。異世界側の騎兵隊やワイバーンなどと交戦するほか、ヘリコプター搭載護衛艦に載せられ、戦列艦などへの対艦攻撃にも投入された。