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鬼頭早苗

きとうさなえ

鬼頭早苗とは、横溝正史の長編推理小説「獄門島」の登場人物である。 ※トップ画像の一番上にいる女性
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概要編集

鬼頭早苗とは、横溝正史の長編推理小説「獄門島」の登場人物でヒロイン。


網元である本鬼頭分家の娘で、鬼頭一の妹。千万太と月代たち三姉妹の従妹。分家であるが、本家の鬼頭月代たち三姉妹に代わって本鬼頭を切り盛りしている女性。礼儀正しくおしとやかだが、本鬼頭当主代理として荒くれ男に対しても平然と接する気丈な性格。ちなみに美人。


人望も厚く、発狂して座敷牢に閉じ込められている鬼頭与三松も、早苗に対しては素直に言うことを聞く。


事件解決後、金田一から一緒に東京に行かないかと誘われるが、「島で生まれた者は島で死ぬのが定め」「ありがとうございます、あなたのことは忘れません」と答えて、金田一の気持ちをありがたく思いつつも、島に残って本鬼頭を継ぐことを選んだ。



後の事件「悪霊島」の冒頭では、金田一が早苗を案じている場面があり、金田一にとって彼女は特別な女性であることが描かれている。

戦後の改革によって、網元は長年の特権を喪失し、漁業協同組合などに取って代わられて姿を消している状態だったため(「悪霊島」の登場人物・越智龍平も網元だったが家が落ちぶれたために、網元業に見切りをつけてアメリカに行き実業家として再起した経緯があった)、家を守るために獄門島に残った早苗も苦労しているのではないかと、金田一は彼女のその後を心配していた。

横溝正史が書いた由里麟太郎を主人公にしたジュブナイルものの「夜光怪人」では終盤に由里先生が時系列的には本作から何年も経った後の獄門島に訪れるが、島の漁師達の中心人物とされる存在が分鬼頭の鬼頭儀兵衛になっており、早苗は未登場となっている。

角川文庫により発行された金田一耕助のアンソロジーや芦部拓氏のパスティーシュ作品ではその後が語られている。


演者一覧編集

映画版編集

テレビドラマ版編集

演劇版編集


余談編集

金田一の孫のファンからの考察で、孫の祖母候補の第一候補である。

金田一が好意を向けた相手であり、彼女の兄の字が一(読みはひとし)だと言うことから有力視されている。と言っても、双方で原作者が異なるので、飽くまで考察の域を出ない点も留意していただきたい。



関連タグ編集

獄門島 鬼頭月代 鬼頭嘉右衛門

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