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花の慶次

はなのけいじ

『花の慶次 -雲のかなたに-』とは、原哲夫による日本の漫画作品。
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概要編集

隆慶一郎の歴史小説『一夢庵風流記』を原作とし、漫画家・原哲夫によっていくつか脚色が加えられた。

1989~1990年にかけて週刊少年ジャンプにて連載されていた。現在の著作権は原の経営するノース・スターズ・ピクチャーズが所有している。


戦国時代きっての傾奇者・前田慶次郎利益(前田慶次)の奔放な生き様を描いた作品。

歴史的資料に乏しい利益の近年一般的なイメージは、この漫画で構築されたといっても過言ではない。


なおジャンプ連載当時は特別な人気作というわけではなかったのだが、2007年パチンコ化(『CR花の慶次』。ニューギンを代表する大ヒットシリーズとなった)されたことにより、一気に再評価されることとなった。


後に本作のスピンオフ漫画『義風堂々!!』が週刊コミックバンチ(現在は月刊コミックゼノン)にて連載される。


登場人物編集

主要人物編集

前田慶次(まえだ けいじ)

天下一の傾奇者。

滝川一益の従弟・益氏の次男で、生まれる前に前田利久の養子となる。

利久の弟で自身の叔父にあたる前田利家とは不仲で、父の死後、前田家を出奔する。

身の丈六尺五寸(197cm)もある屈強な体格で、その体格同様豪快で派手な趣向を好む自由奔放な性格だが、同時に短歌や楽器を好み茶道にも精通していた。

連載当初は髪型が同作者の漫画『北斗の拳』のケンシロウのように前髪の生え際から広がるように描かれていたが、後の関連作品のイラストではやや変更が加えられジュウザに近いイメージになっている。


松風(まつかぜ)

慶次の愛馬。彼の体躯に見合った巨大な黒馬。


捨丸(すてまる)

慶次の側近の小柄な忍。細かな気配りがきき、忍としてもかなりの実力者。

元々は四井主馬の家来で、松風に蹴り殺された弟の仇討ちのために彼を付け狙っていたが、その悠然とした美しい馬体に惚れ込み、彼の従者となることを申し出る。嘘をつくと両目が離れるという変わった体質。


おふう

耳そぎ願鬼坊にさらわれ、彼の殺した武芸者の耳そぎと耳持ちをやらされていた少女。当初は表情も暗く喜怒哀楽を表に出さなかったが、慶次に救われてからはやがて感情を取り戻し、彼らと行動を共にするようになる。

オカッパ頭で眉がなく、どこか涼やかな印象の顔立ちだが、感情を取り戻してからは慶次がかまってくれないとヤキモチを焼いたりと、年頃の少女らしい立振舞を見せる。

外見は7~8歳前後の子供に見えるが・・・

原作には登場しない漫画版のオリジナルキャラクターだが、「おふう」というのは隆 慶一郎作品によく出る名前で、京訛りの話し方や出自に関する設定は『鬼麿斬人剣』の同名の女性から、容姿や特殊な能力は『かくれざと苦界行』の主人公の娘(正確には前作の『吉原御免状』時期の彼女の母おしゃぶの幼少期)を元にしていると思われる。



岩兵衛(いわべえ)

異能の力を持つとされる七霧の里の住人で、慶次をも上回る大柄な巨体と鬼のような顔が特徴。

おふうの育ての親で、おふうを連れ戻そうと慶次の命を狙っていたが、彼の人柄に惚れ、その後家来となる。その屈強な体躯を活かした体術の他、人の心を読む能力を持つが、深い闇のような感情を持つ人物には逆に恐怖する場面も。

こちらも漫画版のオリジナルキャラクター。容姿や身体能力は原作者の『花と火の帝』(作者急逝の為未完)の同名の登場人物から(ただし、人の心を読む能力は主人公である息子の岩介から)。こちらでは帝の輿を担ぐ八瀬童子の長という設定。

 初登場時の立ち回りは原作の流れの忍びである“骨”の、琉球編以降の役割は原作の登場人物であるえせ倭寇の金悟洞のものとなっている。



前田家編集

前田利家(まえだ としいえ)

前田家現当主。慶次の義理の叔父。

かつては織田信長配下にして「槍の又左」と称されるほどの剛勇の武将であったが、

現在では関白・豊臣秀吉に平伏している、計算高い小心者。

慶次とは犬猿の仲で、四井主馬と結託しなんとか彼を懲らしめようとするが度々失敗している。


前田まつ(まえだ まつ)

利家の正室。12歳の頃、20歳の利家と結婚した。

慶次とは幼い頃からの仲で、その美しさと内に秘めた豪胆な性格から、慶次や奥村助右衛門から慕われている。その行動力で、ときには慶次や前田家の危機をかげながら救っている。


前田利久(まえだ としひさ)

前田家前当主。利家の兄で慶次の養父。

その温厚すぎる性格と実子に恵まれなかったことを理由に、家督を弟・利家に移された。

慶次とは血のつながりはないが、実の親子以上の固い絆で結ばれている。最期は、慶次の胸の中で眠るように逝去。彼の死により慶次は、前田家出奔を決心する。


奥村助右衛門(おくむら すけえもん)

前田家家老。前田家に代々仕える奥村家の生まれで、慶次とは幼い頃からの親友。

末森城の戦いでは城主として、助太刀に駆けつけた慶次とともに獅子奮迅の働きを見せた。


上杉家編集

上杉景勝(うえすぎ かげかつ)

上杉家当主。先代・上杉謙信の甥だが、風貌が謙信によく似ている。

生涯一度も笑わなかったとされ、眉間の深いシワは常に消えることがなかった。


直江兼続(なおえ かねつぐ)

上杉景勝の忠臣。慶次と意気投合し、後に彼を上杉家に迎える。

ネットでは「利いたふうな口をきくな~!!」と激昂するシーンで有名。

本作のスピンオフ漫画『義風堂々!!』にて、彼を主役とした物語が描かれる。


その他編集

豊臣秀吉(とよとみ ひでよし)

大坂に城を築いた天下人。

小柄な体格をした傲慢な性格をしているが、戦人(いくさびと)として戦場を駆けめぐった本性を忘れていない人物でもある。

傾奇者の慶次に興味をもち、大名や家臣たちの前で彼を辱めようと居城に呼び寄せるが、慶次の傾いた装いのなかに秀吉への殺意を感じとる。

慶次に殺意の理由を問いかけた秀吉は、慶次を辱めたことが理由と悟って気にいり、これからも傾奇者として自由に振舞うことを許す。


徳川家康(とくがわ いえやす)

豊臣政権下においてNo.2の実力をもつ大大名。

その実力ゆえに石田三成前田利家に警戒されている。


モデルは俳優・勝新太郎、1987年度NHK大河ドラマ独眼竜政宗』では豊臣秀吉を演じている。


真田幸村(さなだ ゆきむら)

真田昌幸の息子。幸村をはじめとした真田家の面々は、原作小説には登場しない。初登場時は身なりもだらしなく同い年の伊達政宗の活躍を羨み、自身の境遇についてぼやくばかりだった。しかし松風を欲して慶次と親しくなってからは本来の性格を取り戻し、遊郭で主馬の配下達に虐げられていた捨丸を助け出した。

当初の風貌のモデルは長渕剛だったが、小田原出陣前にヒゲを剃り正装してからは普通の美男顔になっている。上述した遊郭での喧嘩のエピソードは、原作の庄司甚内(甚右衛門)のものの流用である。


関連タグ編集

漫画 週刊少年ジャンプ

原哲夫 隆慶一郎

歴史 日本史 戦国時代

前田慶次 傾奇者 

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