硫黄島
いおうとう
小笠原諸島(広義)の南端近くに所在する、東西8km、南北4kmの島。行政区分上は東京都小笠原村。火山島であるためかつての地下壕は湿度が高い。
日本列島の南東海域において唯一戦闘機が発着できる空港を置ける大きな島であり、制空権の要となる。また、日本本土に南から爆撃機を飛ばすにもちょうど出撃拠点に適する位置にある。つまり近代戦において軍事的な重要拠点となる立地を有する。
かつては民間人も在住していたが、太平洋戦争の激化にともない島外に全員が避難。昭和19年に硫黄島の戦いが勃発。日米両軍による壮絶な戦いが繰り広げられ、数多くの犠牲を払い米軍が制圧。この時、摺鉢山頂上に星条旗を掲げる米軍兵士の画像が、後に有名な報道写真の一つとして、戦争や米軍のイメージの一つにされた。ソ連軍のベルリン攻略の際の写真『ライヒスタークの赤旗』と並んで、第二次世界大戦末期を象徴する歴史的な写真であるが、実はこの旗、一度立てたものが日本軍の逆襲で倒されており、写真に写っているのは二度目に立てられた時のものであったりする。
この戦いは映画「父親たちの星条旗」「硫黄島からの手紙」などのモデルとなった。また、未だ多くの戦没者の遺骨が眠っている。
現在は海上自衛隊と航空自衛隊の基地が置かれ米軍関係者と自衛隊員および施設整備工事等の関係者、または硫黄島の戦いの遺族の慰霊、ボランティアが遺骨収集に訪れる以外、一般人の立ち入りは不可能に等しい。
当時の不発弾が未だに無数に埋まっており、機密保持のみならず安全面からも、民間人の上陸は難しいのが現状である。
特に米軍は厚木基地での騒音が問題視されたことから、陸上空母離着陸訓練の一部をこちらで行っている。但し、緊急時に限り民間航空機の着陸が認められる場合はあり、実際にエンジントラブルを起こした民間機が着陸し数時間滞在したことはある。また、硫黄島基地には医官がいるため小笠原諸島からの急患輸送患者がヘリで運ばれてくることがあり、父島や母島では対処できない場合の医療機関として機能している(重篤な場合はここから輸送機で羽田空港に向かい、東京の病院に向かう)。
戦後はアメリカの作成した地図に「Iwo Jima」と記載されたため、「いおうじま」と読んだが、後述の同名の島とかぶること、旧硫黄島民からの要望もあり平成19年に正式に「いおうとう」の読みに統一された。
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