石川線
いしかわせん
北陸鉄道の現存する路線のうちの1つ。他線と接続する駅はIRいしかわ鉄道西金沢駅のみ。浅野川線以上にローカル線と化しており、利用者は少ない。鶴来駅~加賀一の宮駅が2009年に廃止されたのは記憶に新しい。
浅野川線とはもともと鉄道会社が異なっていたため、線路はつながっていない。一方で、浅野川線との直通運転が何十年も議論されており、香林坊や武蔵ヶ辻などの金沢市街地を通る路線の建設が検討されていた。地下線方式、あるいはLRT方式が有力であった。
ただその一方で利用者の減少に加えて車両や施設の老朽化もあり、鉄道用地をバス専用道路に活用したBRT転換の話も出ていた。
結局現存する区間については、鉄道施設の維持経費の一部を沿線自治体が負担する「みなし上下分離方式」とする方向で維持することで決着した。また保有する車両については、「現行の7000系列の部品が古い」「規格に合いそうな中古車両が見つからない」との理由で新造車両への代替を行う事になった。この新造車両は、北陸鉄道にとっては悲運のロマンスカー「くたに号」以来の完全新造車となる。
以前は準急列車の運行があったが、現在はすべて普通列車。ワンマン運転。
鶴来~加賀一の宮・白山下間
(ここでは石川線と直通運転していた金名線の各駅も含める)
駅名 | 乗り換え路線 | 備考 |
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鶴来 | 石川線(野町方面) | |
中鶴来 | 2009年廃止 | |
加賀一の宮 | 2009年廃止。ここから先は金名線(1984年休止、1987年廃止) | |
手取中島 | ||
広瀬 | ||
瀬木野 | ||
服部 | ||
加賀河合 | ||
大日川 | ||
下野 | ||
手取温泉 | ||
釜清水 | ||
下吉谷 | ||
西佐良 | ||
三ツ屋野 | ||
白山下 | これより先越美南線の北濃駅まで路線を伸ばす計画があった。後述。 |
ED20形
除雪用の電気機関車。冬以外は鶴来駅隣接の車庫に留置されている。
実は1938年に大阪府堺市の工場で作られた、北鉄現役最古の鉄道車輛。
元々は貨物列車牽引に使われたが、1976年4月に貨物列車が廃止されたため、除雪専用に転職している。
なお、モーターを取り替えたり台枠と車体を伸ばしたりしている。
DL7形
軌道モーターカー。鶴来車庫の入れ換え用。ロータリーヘッドがあるので雪深い時の除雪にも使用。JR西日本から譲ってもらったもの。
金名鉄道は金沢から鶴来方面へ向かう石川電気鉄道(現石川線)と鉄道省が建設中の越美南線を結ぶことで名古屋と金沢を結ぶ鉄道会社になるとして投資家からの資金を集めていた。そのルートは現在の白山スーパー林道のルートをトンネルで抜け白川村と庄川村(現在でいえば雛見沢村のモデルとなった御母衣ダム辺り)を通り北濃経由で美濃白鳥へ至るというもので当時の技術では難しいものだった。
最終的に1984年に路線休止、1987年の廃止によって鉄道としての夢は潰えたものの、同年7月には北陸自動車道経由で高速バスが開設され、別の形で北陸鉄道名古屋進出を果たしている。
さらに2023年2月からは従来の北陸道経由に加えて東海北陸道・白川郷経由で本計画により近いルートの高速バスが名鉄バス・北陸鉄道により開設される。
但し代替バスの河原山線の岐阜県延伸は1977年の白山スーパー林道開通以降も現在に至るまで実現していない。