桜ミク
さくらみく
同じ公式バリエーションの雪ミクが冬・雪をイメージしているのに対し、こちらは春・桜をイメージした意匠で、部分的に桜の浮彫があしらわれている。
2019年にKEI氏によるクリプトン公式メインビジュアルが設定された。
明確な初出は不明だが、雪ミクと違ってユーザーの投稿作品から広まったデザインであり、当初は「花ミク」という大雑把な分類で呼ばれていたことも確認されている。
デザインも「桜の花がモチーフ」「カラーリングがピンク」という傾向が存在しているだけで、特に公式のデザインが存在するわけではなかった。そのため、ユーザー各々が思い描く「桜ミク」がそれぞれのオリジナルデザインで描かれていた。
2011年、公式コンサート「初音ミク ライブパーティー 2011」(ミクパ東京公演)の来場特典として「初音ミク 桜バージョン」のねんどろいどぷらすチャームが頒布。後にゲーム「初音ミク Project DIVA Arcade」に桜ミク名義で登場するなど、様々な商用展開が行われるようになる。
2019年、クリプトンが運営する初音ミク公式ブログにて桜ミクの商品展開が告知され、本家ミクの原案絵師であるKEI氏が描いた桜ミクの公式メインビジュアルを公開。クリプトン主導のもと商業シーンにおける再スタートを切った。
同年、青森県の弘前さくらまつりの公式応援キャラクターに就任したことが公表された。本記事のメインイラストが企画のメインビジュアルそのものである。
ミクダヨーの桜バージョン。固有のアイテムは「三色団子」。
初出は2013年の公式エイプリルフール企画。これは「桜ミクダヨーのねんどろいど商品展開が始動する」という内容である。
「原型制作 ミクダヨー、制作協力 ミクダヨー、製造協力 ミクダヨー、企画協力 ミクダヨー」と記載されている。仕事し過ぎである。
2015年には本当に「ねんどろいど 桜ミクダヨー」が発売された。
2011年から初音ミクの公式メディアミックスの一部として展開されている。
【2011年-2012年】初の商品化とゲーム登場
先述通り、2011年の3月9日(ミクの日)に開催された公式ライブイベント「初音ミク ライブパーティー 2011 -39’s LIVE IN TOKYO-」(ミクパ)にて、来場特典グッズとして「ねんどろいどぷらす 初音ミク 桜バージョン チャーム」が頒布。
髪はピンク、服装はアームカバーもブーツも白、葉の緑色で統一。ツインテの飾りがさくらんぼになっていて、ツインテールとネクタイに桜の花の模様がある。
この発表によりねんぷちデザイン基準のツインテールにさくらんぼがつけられている桜ミクのイラストが多くなった。
2012年、ゲーム「初音ミク Project DIVA Arcade」にモジュールとして登場。以後も続投する。
【2013年】商品展開の加速・桜ミクダヨー爆誕
2013年春季は桜ミクの商品展開が加速した年であった。
- 3月、ファミリーマートと初音ミクのコラボ展開の一つ「初音ミクde桜ノ歌のキャンペーン」において、多数のコラボ食品が発売された。この内、桜ミク商品は「桜ミクのポテトサラダサンド」「桜ミクの和サラダ」「桜ミクまん」「おもちで包んだ桜風味のいちごのケーキ」の4つ。それ以外は通常のミク及びミク歌唱曲「千本桜」「桜ノ雨」とのコラボ商品。
- 3月、グッドスマイルカンパニーからフィギュア「ねんどろいど 桜ミク」が発売。ぷちでびる氏デザインの非常に愛らしいその姿から、こちらのデザインの桜ミクも浸透していった。
ちなみにこのねんどろいど桜ミクはねんぷちデザインのヘッドパーツがもう一つ付いていて、さくらんぼの飾りと通常ヘッドホンに付け替えられるようになっている。
こちらは髪・アームカバー・ブーツが全てピンク色でシャツのみ白、ツインテの飾りは通常と同じだが、ヘッドホンが白っぽい桜の花になっており、アームカバーの袖が花の様なひらひらした形で、腰にりぼん結びのさくらんぼを付けている。
- 4月、公式によるエイプリルフール企画で桜ミクダヨーが爆誕。ミクのダヨー化がまた一歩進行してしまう。
- 同月、ゲーム「初音ミク Project mirai2」にコスチューム(DIVAで言うモジュールコンバートシステム)としての収録が発表され、同年11月に発売された。
【2014年】表紙・スケールフィギュア
- 2月、「SNOW MIKU 2014」でミクダヨー3体(通常・雪・桜)の商品「ミクダヨーラーメン(3種)」が発売される。塩ダヨー。
- 10月、書籍「フィギュアJAPAN キャラクター・ボーカル・シリーズ 01 初音ミク編」に特典スケールフィギュアとして付属。表紙はKEI氏が描き下ろしたフィギュアの原画である。この本はそれまでの初音ミクの立体商品展開を収録した資料であり、ミクの模型商品の軌跡を辿りたい者には一見の価値がある。
【2015年-2018年】過渡期
- 2015年3月にグッドスマイルカンパニーでは初となる日本工場の鳥取県倉吉市「楽月工場」設立記念として第一弾に桜ミクのねんどろいどが装いも新たに発売される事となった。今回はデザインに和要素を取り入れており髪型もツインテールと三つ編みの2種類となっている。
- 2015年8月、「ねんどろいど 桜ミクダヨー」が発売。既に商品は出ていたとはいえ嘘から出たまことという他ない。
- 2016年3月、「雪ミク スカイタウン」施設内で“ゆるかわ”な桜ミクの小物が発売。イラストは“そうだ”。
- 2016年9月、「初音ミク りにゅ~ある」より「ねんどろいどぷち 桜ミク」がシークレットとして登場。デザインはぷちでびる氏版。
- 2018年、初音ミク専門誌「MIKU-PACK」のvol.18(最終号)にて特集が組まれる。表紙にも採用。
以後、公式メインビジュアルの設定と共に、より本格的な商用展開が行われる事となる。
2019年に青森県・弘前さくらまつりの公式応援キャラクターに就任している。
同企画の仕掛け人はクリプトン社の斉藤大輔。初代メインビジュアル担当は本家ミクのパッケージ絵師の一人であるiXima。また、グッズ・企画などでは異なる絵師が起用されている。
- 弘前ねぷたまつり
2019年にねぷたまつりともコラボ。2022年には通常色の本家ミクが「弘前ねぷた300年祭」の公式応援キャラクターに起用されている。
- ひろはこ
2022年度に始動した、青森県弘前市と北海道函館市の共同事業。
クリプトン社と提携しており、春季は桜ミク、冬季は雪ミクがキャンペーンキャラクターとして活躍している。
※2024年9月時点
◆主な商品
- 「ねんどろいど 桜ミク」シリーズ(グッドスマイルカンパニー)
公式展開上のルーツは「ねんどろいどぷらす 初音ミク 桜バージョン チャーム」。また、「ねんどろいど 桜ミク Bloomed in Japan」はグッスマのメイドインジャパンの第1弾商品だったり、「桜ミクダヨー」の初出がねんどろいどシリーズ等、色々と縁が深いシリーズである。
「ねんどろいどどーる」「ねんどろいどぷち」でも展開されている。
- 1/10 桜ミク feat.KEI(ホビージャパン)
ムック「フィギュアJAPAN キャラクター・ボーカル・シリーズ 01 初音ミク編」の特典であり、同書籍の表紙はこの原画である。初音ミクが模型業界で成功したことを象徴する一品と言える。
◆主なメーカー
KADOKAWA、广东圣斯基工业设计有限公司(海外プラモメーカー)、グッドスマイルカンパニー
コトブキヤ、セガ、タイトー、バンダイナムコ、マックスファクトリー
フリュー、Youtooz(海外フィギュアメーカー)
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