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尾小屋鉄道

おごやてつどう

尾小屋鉄道は、かつて石川県小松市に存在した非電化軽便鉄道・バス会社。
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概要編集

この路線は762mmというナローゲージ軽便鉄道であり、尾小屋鉱山(江戸時金山として開発されたが、閉山、明治以降銅山として再開発された鉱山、昭和46年閉山)の鉱山鉄道として建設された。そのため、戦時中の交通統合にも関係せず、会社がそのまま存続している。

また鉄道路線が廃止される昭和52年まで電化されることはなく、ディーゼル機関車気動車客車で運用されていた(また、蒸気機関車も所有しており、最後まで車籍を残していた)。

この鉄道を運行していた会社自体は小松バスとして名鉄グループの北陸鉄道の連結子会社として路線バスおよび観光バス事業を行っていたが、北陸鉄道の関連会社の大幅見直しの煽りを受け、加賀温泉バスに吸収合併される形で2021年6月30日をもって消滅した。なお、最後に本社を置いていた小松市鶴ヶ島の建物には、加賀温泉バス改め北鉄加賀バスの本社が入居している。


歴史編集

1916年、尾小屋鉱山の鉱山長により鉱山鉄道の目的で免許申請。

1919年、開業。石川県小松市の新小松駅(国鉄小松駅に接続)から尾小屋駅までを結んでおり、旅客営業を開始。

1920年、全線開通、貨物営業を開始。また、鉱山を経営する横山鉱業部に経営を移譲する。

1929年、会社が親会社より分割され尾小屋鉄道株式会社となる。

1936年、それまで鉱山を経営していた横山工業部が日本鉱業(現在JX日鉱日石エネルギーの親会社)に鉱山を売却、それに伴いこの会社も売却される。

1937年、内燃動力併用認可(ガソリンカー)。

1943年より1945年にかけて、石川県の中小私鉄等は戦時統合により北陸鉄道に統合されるも、この会社は統合対象より外れる。

1950年、一般乗合旅客自動車運送事業の免許を取得、後にこれが会社を助けることとなる。

その後駅の開業、客車の導入など旅客面に力を入れ、モータリゼーションの波を受けながらも健闘する。

1962年、親会社が日本鉱業から名古屋鉄道に変更される。くしくも北陸鉄道も同年、名古屋鉄道の関連会社となっている。

1971年、尾小屋鉱山が閉山し、経営の柱を失った。その後も鉄道の存続に向けていろいろな動きを見せていた。

1977年、結果として鉄道路線廃止となり、会社名は小松バスと改名。廃止時においては日本最後の非電化軽便鉄道だった。

※なお、現在でも北鉄加賀バスの尾小屋行きバスが運行されている。


保存車編集

「いしかわ子ども交流センター小松館(外部リンク)」に、なかよし鉄道(外部リンク)という保存鉄道があり、一部車両(キハ1・DC121・ホハフ3・ホハフ8)が動態保存されている。

 また、「尾小屋鉱山資料館」に併設された「ポッポ汽車展示館(小松市の紹介)」に3両(5号機関車・キハ3・ハフ1)が静態保存され、東京大学の鉄道研究会等により、尾小屋駅に2両(キハ2、ホハフ7)が静態保存されている。


関連動画編集

鉄道廃止時のフィルム映像。

なお過去の版ではこの箇所にはドラマキイハンター」第161話および第162話にこの鉄道が登場した際の映像であったことを述べておく。


余談編集

  • 尾小屋鉄道線の起点の新小松駅に接続していた現・JR小松駅からは、市の東部にある鵜川遊泉寺へ伸びる北陸鉄道小松線も発着し、そちらは直流600Vで電化されていた(ちなみに軌間は1,067mm)。その小松線も尾鉄の後を追うように1986年に廃線になり、小松バスの小松駅〜鵜川遊泉寺~ハニベ巌窟院線に転換されたが、この代替バスは現在も北鉄加賀バスの路線として健在である。
  • 略称の「尾鉄」は、広島県尾道市を走っていた電気鉄道である尾道鉄道も使用していた。尾道鉄道線は1964年に自社のバスに転換されたが、同社は現在の中国バスの母体となっている。

外部リンク編集

尾小屋鉄道ホームページ

尾鉄通信

参照編集

wikipedia:同項目およびリンク先


関連項目編集

軽便鉄道 私鉄 石川県

北陸交通(2005年に組織変更した際に関連会社となった。そして小松バスと命運を共にしてしまう…)

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