九条良経
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くじょうよしつね
平安時代末期から鎌倉時代初期にかけての公卿・歌人・書家。
関白・九条兼実の次男で、「後京極殿」と呼ばれる九条家2代当主。
官位が従一位・摂政という現役半ばの1206年、38才で急死している。
本姓は「藤原良経」だが、系譜に同姓同名の人物がいる。
若くから和歌、書道、漢詩に堪能な博学多才さを発揮していた貴公子。
特に書道は天才的で、後に「後京極流」と呼ばれる和様書道の一流派となった。
和歌では、藤原俊成を師とし、従者の藤原定家からも大きな影響を受ける。
建久初年頃には叔父慈円と共に歌壇(歌人たちの社会)活動が顕著になり、その活動は後の『 新古今和歌集 』の土壌となっている。
和歌所設置に際して寄人筆頭となり、『新古今和歌集』の撰修に関係してその仮名序を書いた。
自撰の家集『秋篠月清集』は、六家集(『新古今和歌集』の主要歌人とされた6人の家集の総称)のひとつとなっている。
その他の作品に、『後京極殿御自歌合』、『大間成文抄』、日記に『殿記』がある。
小倉百人一首では、「後京極摂政前太政大臣」として知られる。
91番 きりぎりす 鳴くや霜夜の さむしろに 衣かたしき ひとりかも寝む
※ きりぎりすは、コオロギのことをさす。
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