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ミ=ゴ

みご

この項目では、クトゥルフ神話の種族「ユゴスよりのもの」を解説する。
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概要編集

ミ=ゴとはヒマラヤに伝わる雪男の呼称の一つで、ラヴクラフトは、イエティの正体をこの種族とした。ミ=ゴ等の僻地に潜むと言われる怪物はユゴスの甲殻生物に由来する事になっている。


伝承の雪男らしい顔のない巨大な類人猿も、

現地人にミ=ゴと呼ばれているが、この「ユゴスよりのもの」とは異なる存在である。


ラヴクラフトの「闇に囁くもの」で詳細に語られる。「ユゴスより来るもの」とも呼ばれる。「ユゴス」とはほぼ間違いなく冥王星の事だが、作品によって冥王星にある都市だとされている場合もある。「ユゴス」は「ユッグゴトフ」と表記されることもある。


初めて地球を訪れたのは人類誕生以前で、

この時は先住種族である「古のもの」を北方の地から駆逐している。


特徴編集

以下に述べる特徴はアメリカ、ヴァーモント州の先住民及び入植者に伝わってきた民間伝承、1927年の洪水で流れているのが目撃されたとされているミ=ゴの死体、ミスカトニック大学のアルバート・N・ウィルマースがヘンリー・ウェントワース・エイクリー氏より聞いた話を主な情報源としている為、全ての「ユゴスよりのもの」の特徴を反映している訳ではない。


体長は5フィート程で、一見すると甲殻類の様な姿である。3対の先に鉤爪のついた手足があり、それらの内1対、または複数使用して歩行する。

背中に1対の羽があり、これで宇宙空間を飛行するが、大気圏内での飛行には鍛錬が必要。


頭は渦巻いたような模様と、多数の触角がある。この頭の色を変える事で会話する。体組織は地球で言えば菌類に近いものであるが、地球の生物とは異なる物質で構成される為、見たり触る事はできても、化学的に適切な処置を施した写真でなければ、写真には写らない。


また、肉眼でも空を飛んでいる最中に一瞬で姿を消すところも目撃されている。

宇宙規模で生息する種族であり、数多くの変種、亜種が存在する。


ただし、宇宙空間を生身で移動できるのは最も発達した種族のみで、

退化した種族は機械を使ったり、外科的手術で器官を転移させなければならない。

必要な器官と思われる「エーテルに抵抗する翼」を持つのはほんの二、三種だという。


だが、翼の生えたもの達は決して高度に発達した種族ではないとも語られた。

テレパシーが主な会話手段だが、発声器官が未発達なので、簡単な手術(ユゴスよりのものにとって)を受ければどんな種族の言語もそっくり真似できる。

死ぬとその肉体は二、三時間の間に蒸発して消える。


文明編集

彼らの起源は外宇宙と言われており、体を構成する物質が異なるのはこの為である。

彼らは宇宙の広範囲に進出しており、ユゴスは彼らの拠点の一つにすぎない。彼らが地球に来訪する目的は鉱物資源の採取である。山岳地帯等人気のない場所に拠点を築き、採取した資源を宇宙に運んでいる。地球上に存在する生き物は口に出来ない為、食糧は全て宇宙から補給されている。


彼らの力なら、地球を制圧するのは容易いがそうしないのはその必要がないからである。

自分たちの周りに人間がいたとしても放っておくらしい。

彼らが人間を誘拐するのは秘密を守るためである。彼らの拠点や秘密に近づき過ぎた者が攫われる。彼らの間では外科手術が日常茶飯事で、上記の特徴を持たない者も多いらしい。


彼らの態度を見る限り、人間は障害物と思っていないようだが、

彼らの存在や活動を公表しようとする者は排除しようとする。


彼らの言語はテレパシーと頭の色を変化させる事だが、口で話す生物を指して「未だ言葉で話している未発達な種」というほど精緻で優れた言語であるらしい。


ある障害をコミュニティ全体が克服する為に一個体が死ぬ事には、意に介していないようである。また、自分たちの事を探ろうとする人間の家に襲撃をかけ、

その度番犬に同族が殺されたが、懲りる様子を見せなかった。

彼らの科学力を持ってすれば犠牲を出さずに事を為すことは容易であったと思われる。


人間がこの先どれだけ発展しようが理解出来ない、

またそのテクノロジーを目にしただけで人間の正気が耐えられないとされる科学を扱う。

それらさえ、最高に発展した種ではなく、変種、亜種の扱う技術である。


人間社会に対して編集

人間を滅ぼす事は容易であり、自分達のプライバシーを害する人間以外には無関心なのは上の通り。

彼らは人間社会にスパイを潜ませ人間を見張っている。このスパイは本物の人間らしい。

作中、言葉等に不慣れな様子は見せたが、違和感がない程人間の姿に擬態して見せた。

自分達の存在を知り、より多くの人間に公開しようとしているならば積極的に介入するようである。


脳缶編集

彼らの所有物で最も知られているのが脳缶であろう。見た目は銀色の円錐形の筒。

摘出された脳を保存運搬するための装置である。外部から専用の機器につなぎ調節すれば聞く、見る、話すの機能を使える。この装置で体を安全な場所に老化を止めた状態で保管しながら、脳だけ運んでもらって宇宙旅行する事が可能であるといわれている。


ユゴスよりのものはきわめて容易かつ安全に脳を摘出し、その後元通りにする事もできるという。協力的な人間にはこの脳缶を使って宇宙の様々な場所を見せてくれる。


信仰編集

作中シュブ=ニグラスナイアルラトホテップアザトース

ヨグ=ソトースツァトゥグァなどの神々を讃えている。


科学的な精神を持つミ=ゴは神々を心の底から崇拝することはないという記述もあるが、シュブ=ニグラスへの信仰は別格のようで、ミ=ゴが真に崇拝するのはシュブ=ニグラスのみともいわれる。

種族全体の性的衝動の衰えているミ=ゴたちは、シュブ=ニグラスの力を借りて大乱交からなる生殖行為に励むようだ



また、ユゴスよりのものかどうかは確かではないが、ラブクラフト代作のヘイゼル・ヒールドの「永劫より」では太古地球のユゴス星人がムー大陸のヤディス=ゴー山の要塞でガタノソアを崇拝したとある。


対立関係編集

古のもの

太古の地球で争い、支配地を手に入れている。


イスの偉大なる種族

同時期に地球にいたと思われ、争いがあったかは不明。イス人は争いを好まなかった可能性もある。


関連タグ編集

宇宙人 クトゥルフ神話 ユゴス 冥王星


外部リンク編集

Wikipediaにおけるミ=ゴ

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