ハイエース
はいえーす
1.トヨタが製造・販売している自動車。2018年現在はビジネスユース中心のワンボックスカーのみだが、かつてはトラックや現在のミニバンと呼んでも差し支えない豪華仕様も存在した。
2. 1.から転じて「拉致・監禁」等を意味するネットスラング。
本項目では1.について記述し、2.についても関連事象として本項目「ハイエースする(動詞)」で記述する。
バンを中心に、様々な用途での使用に対応したバリエーションを用意している。
現在主流の200系は上位グレードのスーパーGLと標準グレードのDXがあり、内装の質感に差がある。また、現行車種では珍しいステッキ式パーキングブレーキをAT車でも採用している(競合車種の日産NV350はMT車のみステッキ式パーキングブレーキ)。
普通・中型免許でも運転可能な車だが、「5人+軽トラ以上の荷室空間」という積載能力を持つうえ耐久性も高いところにメーカー純正・アフターマーケット共に様々なニーズに応えるべく仕様が充実しているため、
業務用:社用車や救急車(のベース車両)など
個人用:キャンピングカー(のベース)やドレスアップ用、趣味の機材・人員運搬用
と多方面から需要があり、そのため専門のショップやカー雑誌が存在している。
その積載能力から、仕事・趣味問わず多数の人員と機材を同時に運ぶ必要がある場合にも重宝される。例えばロックバンドなど音楽をやっている方々にはメンバーは勿論、楽器やグッズも乗せることができる点が重宝されているが、他にも同様のニーズとしてはミニ四駆のレーシングチーム遠征用(公式戦ではチーム遠征を行うケースが多々ある上、スペアパーツや工具などで大荷物になりやすい)、そしてpixiv住人であればサークル参加を行う際に・・・とか聖地巡礼・・・とかいうケースも考えられるのではなかろうか。
今でこそワンボックスのイメージが強いが、もともとはトラックに使われた名称であり、バンはそのトラックの追加車種、という形で発売された。
現在では町中でよく見られる貨客混載型のバン、人員輸送型のワゴン、ミニバスとも言うべきコミューター、人員輸送型ながら大きな貨物スペースを備え、ある程度大型の荷物も積載可能にしたグランドキャビンの4タイプとなっている。
このうちコミューターのみは普通免許では運転できず、大型免許もしくは中型免許が必要となる。
車体タイプは「ロングボディ、ロールーフ」「ロングボディ、ハイルーフ」「ワイドロングボディ、ミドルルーフ」「ワイドスーパーロングボディ、ハイルーフ」の4種類しかない。バンは全てのボディタイプが存在するが、ワゴンはワイドロングボディ、ミドルルーフしかなく、コミューターとグランドキャビンはいずれもワイドスーパーロングボディ、ハイルーフである。ワイドスーパーロングボディは2tトラックをも超える車格をもち、運転には細心の注意を要する。
「ハイエース」という車名は基本的にはトヨペット店専売モデルとなっていたが、1980年に設定されたトヨタビスタ店でも1999年まで取り扱っていた。ハイエースがトヨペット店専売に戻ったためトヨタビスタ店(後のネッツディーラーの一部)向けに設定したのが「レジアスエース」であった。
なおこの「レジアス」という名称自体、ハイエースが出自である。欧州仕様ハイエースの日本仕様車であるグランビアを日本向けに小型化してトヨタビスタ店で販売したハイエース・レジアスがその名称のルーツであるが、エルグランドに惨敗したためレジアスはミニバンのブランドとしては役目を終え、このポジションは後のアルファードへと引き継がれることとなる。結果、ハイエース/レジアスエースは上述のように「積む」ことに特化できるようになったのである。
競合車種は、国産では前述の日産NV350キャラバンのみ。かつてはマツダ ボンゴブローニィ、いすゞ ファーゴとキャラバンの姉妹車ホーミー(旧プリンス店扱い、ただし沖縄日産プリンス販売のみ「キャラバン」を販売)、およびボンゴブローニィのOEM車が出ていたが、ホーミーは日産の販売チャンネル再編によりキャラバンに統合、ボンゴブローニィとファーゴは絶版となっている。
だが2019年5月13日より、往年の敵であった「3代目・ボンゴブローニィ」が、トヨタとマツダの提携の一環でハイエースのOEM供給に切り替わった。これにより、会社跨ぎの3兄弟化が出揃った。
なお、近年特に地方での路線バス廃止が増加する一方、自動車を運転出来ないお年寄りや高校生以下の児童・生徒の足を確保するために自治体が廃止代替バスを自主運営することが増加している。また、既存路線バスでもコストの圧縮のために車両の小型化を進めている。
そうした中で、特に立席乗車が見込めないほどの過疎路線ではハイエースコミューターを車両として選択する事業者・自治体が増加しており、こうした中では同社のコースターや三菱ふそうローザなどのマイクロバスとの競合が見られる。定員で言えばマイクロバス専用モデルは大体29人定員で、ハイエースの最大定員は14人と倍の差があるが、車両価格も倍以上差がある(参考までに、路線バス標準モデル最小の日野自動車・ポンチョはマイクロバスの更に倍の価格に及ぶ)上、バリアフリー対応もしやすいなどの利点がある。
マイクロバスとの競合は幼稚園バスなどの送迎バスの分野でも見られる。なお、現在pixivで「ハイエース+幼稚園」で検索すると…。
ナムコのレースゲーム「湾岸ミッドナイト マキシマムチューン」シリーズでは100系がナムコカラーの一般車両として登場するが、なんと2からはプレイヤーも使用可能で、しかも3DXからはハイリフト仕様も存在する。
ちなみに1では島達也のパロディを行ったパックマンのアカベイ(この際、車種名が???になっている)、2では秋川レイナのパロディを行ったどん子と友也のパロディを行ったお面小僧(同じく車種名が???になっている)、3では相沢圭一郎のスープラを追いかけようとしたガッちゃん・上田・吉岡の3人組、3DX+では島達也のパロディを行ったお面小僧、4以降では3と同様に相沢圭一郎のスープラを追いかけようとしたガッちゃん・上田・吉岡の3人組と城島洸一が司会を務める「ドライブGO!GO!」のカメラクルーが使用している。
しかし、ただでさえ車高が高いのにハイリフト仕様はさらにハイリフトで車高もアップしているのでハイエースを操作するプレイヤーやハイエースの後ろを走るプレイヤーには大変見えにくい。
しかし元々はアザーカーであることや他の車に比べ(スポーツカー相手に勝利するには相応のテクニックが必要な程度に)遅いため同じアザーカーのカローラ(こちらは小型セダン)やR2(こちらは軽自動車)、パジェロ(こちらはRV車)同様ネタ車として扱われることも。
なお、湾岸ミッドナイト マキシマムチューン5のアップデートにてアザーカーのハイエースが200系に変更されており、5DX以降では1日1回無料で行えるターミナルスクラッチの景品として1台限りだが、プレイヤーも200系ハイエースが使用可能になった(2024年11月23日にて、公式から200系ハイエースが使用できる隠しコマンドが公開されたため、何台も所有出来るようにはなった)。こちらも遅さ・車高の高さは100系と相変わらず。また、200系ハイエースのハイリフト仕様も存在する(なお、こちらも6RR+で隠しコマンドが発表されたが6RRの公式大会のエキシビションマッチで6RR+での隠しコマンド公開に先駆けて開発スタッフ及び過去の公式大会優勝者が使用していた)。
また、同じバンダイナムコのスマホゲームである「ドリフトスピリッツ」にも2015年に100系ハイエースが登場し、湾岸ミッドナイトとのコラボイベントにて湾岸ミッドナイト マキシマムチューン4では全くレースに参加しなかった北見サイクル仕様のハイエースまで参戦している。しかしここでも☆3戦闘力が387と圧倒的に遅い。
2022年6月にはHS(HIGH SPEC)仕様のBehemothが登場したが☆4戦闘力465とHS仕様車中最低のステータスとなっている。特筆すべきはその加速性能で、☆4で166と圧倒的に低く、この数値はノーマル仕様と北見サイクル仕様の100系、ノーマル仕様の200系両方にも劣る。
また、2022年7月には新たに200系ハイエースが追加されたが、こちらも☆3戦闘力が368と圧倒的に遅い(☆3ミニクーパーの戦闘力は420、ハイブリッドカーである☆3CR-Zの戦闘力は419、旧車の☆3 S30型フェアレディZの戦闘力は411、クラシックカーである☆3スバル360の戦闘力は398、コンパクトカーである☆3 フィットの戦闘力は371、同じ湾岸マキシのアザーカーが出自の☆4カローラは403、☆4R2は449、☆4パジェロは479であり、2023年6月に☆3戦闘力360のBe-1、☆3戦闘力366のフィガロ、☆3戦闘力364のエスカルゴが登場するまでは本ゲーム中最低のステータスだった)
SIEのレースゲーム「グランツーリスモ7」にも(アザーカーとしてでなく、プレイヤーが運転出来るものとして)2016年式200系ハイエースがアップデートで登場しており、しかもフォーミュラドリフト(アメリカで開催されているドリフト大会)に参戦した仕様のスバルBRZドリフトカーに搭載されたLS7(元々はシボレー・コルベットに搭載されているエンジンに改造を施した物)にエンジンスワップさせることも可能。なお、GT7にはハイエースだけでなく救急車仕様のハイメディックもハイエースより先に登場している(ハイメディックは無料で購入可能)。
昨今の報道で度々言われるが、ハイエースはトヨタ車の中でセルシオ、ランドクルーザーと並んで盗まれるクルマの定番だ。
ひところは並みいる高級車を押しのけて「盗まれるクルマNo.1」という不名誉な記録まで貰っており、その車両の性質上楽器、バイク、工具などなどと言った積んであった趣味や仕事の装備もろとも盗まれる不運にあっているケースも後を絶たない。
途上国で走っているハイエースは大抵が盗難車という有様で、盗まれた後はヤードと呼ばれる塀で囲まれた解体場に運び込まれた後に、分解して海外に運ばれているのが実情。
何故ここまでハイエースが盗まれるかというと、盗みやすく、売りやすいからで、実用性と耐久性での性能の高さと、モデルライフの長さに起因する部品取り車としての需要が高いためであること、さらに比較的新しい年式のものでないとイモビライザー(盗難抑止装置)が標準装備されていないため、窃盗団の格好の餌食となっているのだ。
あまりに盗まれるので、今ではトヨタの純正オプションでもオートアラーム(プレミアム)が販売されている。イモビライザーがついていない旧式の車種でも、セキュリティを強化するサードパーティーの製品を後付けしてくれる業者もいるので相談してみるといい。純正はおよそ6万円強程度(税込)で、後付の相場は4万円程度と、盗まれた後のことを考えれば安い金額なので、ケチらず購入するのを勧める。
これはどのクルマにも言えることであるが、特にハイエースはどんなに旧型のポンコツでも油断してはいけない。そのクルマを「旧型のポンコツ」だと思っているのは日本人だけだ。どんなポンコツでも外国人が買っていくから必ず値段が付く。外国人が日本の業者向けオートオークションや解体屋を漁ってでも欲しがる。それがハイエースなのだ。
もちろん兄弟車・派生車のレジアスエース、グランビア、グランドハイエース、ツーリングハイエース、ハイエースレジアス、他メーカーのワンボックスも注意が必要であるのはいうまでもない。
日本人の一般的な感覚として、しばしば語られてきた「乗用車の寿命は10年10万km」だが(2010年代以降は日本でも乗用車の平均車齢が伸びる傾向にあり、15年15万km程度走る車も一般的になってきているものの)、外国人(途上国だけでなく西欧諸国でさえ)から言わせればまさに「Why Japanese people!」であり、日本のオートオークション会場や解体屋は宝の山なのだ。
特に右ハンドルの国の人からすればもはや日本の中古車市場はボーナスステージと言っても過言ではなく、右ハンドルの先進諸国(オーストラリアやニュージーランド、場合によってはイギリス・・・etc)の人ですら日本からの中古車を購入しているケースが後を絶たない・・・と言うか、ついにはそこに商機を見いだした日本の中古車業者がNZに進出していたりする。
現在は前述のイモビライザーを始めとする盗難防止装置の充実により、相対的にプリウスがハイエースよりも盗難率が高くなっている。他に盗難率が高い車といえば、自動車ファン垂涎のスポーツカーであるホンダ製タイプRやインプレッサ・WRXシリーズ(スバル)などだが、それらを凌ぐ盗難率ということから考えても、いかにハイエースが狙われやすいかおわかりだろう。
ハイエースする(動詞)
一部のネット界層では漫画、アニメ、ドラマ、映画(などのフィクション)および現実でも幾度となく誘拐、拉致、強盗などの目的に使われる車種であるため、転じて「ハイエースする」という動詞(サ行変格活用)が生まれている(ハイエースに限らず、日産・キャラバン及びエルグランド、ホンダ・ステップワゴンなど、他メーカーのワンボックスカーやミニバンでも「ハイエースする」と呼ばれることがある)。
ちなみにこの文脈での「拉致犯・誘拐犯」はそのままハイエーサーと呼称される。
この時に使うハイエースもハイエースされた盗難車が用いられることが多い。
ハイエースされたハイエースでハイエースするのである。
元ネタはクジラックス氏の、女児連続誘拐R-18なのにまるで爽やかな青春漫画のような結末で話題を呼んだ漫画作品。これで使われていたのがハイエース…ではなくて実は日産のキャラバンであることが作者によって明かされている。
pixivでも「ハイエース」(部分一致)だけで検索すると・・・2015/05/01時点では、279件で、このうち「R-18」にしているのは87件と、約31%に達している。6年半後の2021/12/21時点では865件中309件(約35%)であった。
なんにせよ元ネタの経緯も含め、トヨタやワンボックスのオーナーにとっては風評被害以外の何物でもない。
ちなみに。
ハイエースには「DX 3人乗りルートバン」というリアガラスもなければリアシートもないグレードがカタログモデルで存在する。
鉄板で覆われた走る広大な密室・・・これは【このコメントはハイエースされました】。
なおハイエースは警察車両にも採用されているため、ハイエースすると、ハイエースのお世話になる。
自社
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