スマートレディ
すまーとれでぃ
「人間を襲うのに罪悪感を感じる事は無いんですよ。何たって、人類の進化に貢献するって事ですからね」
「ハーイ、村上さん。ここはもう貴方の部屋ではありません。えーん!私もとぉっても残念。貴方はお払い箱なの」
演:栗原瞳/進藤あまね(パラダイス・リゲインド)
スマートブレインのスポークスウーマン。社長秘書のような立場にあるらしく、オルフェノクになった人間の世話をしたり、スマートブレインの企業CMに出演したりと、活動の幅は広い。愛車はホンダ・NSX。
幼児に対する保育士のような独特の口調で喋り、その言動は虚構的且つ慇懃無礼。
中でも「ハーイ」という枕詞や見るからに胡散臭い泣き真似をする際に「えーん」という声を上げるのが特徴的。
『仮面ライダーファイズ超全集 上巻』によれば、オルフェノクの力に適応出来ないでいる者達のケアを行い、村上の秘書及びドライバー担当で、その言動を鬱陶しく思っている者も少なくないとのこと。
オルフェノクが人間を殺害する様をなんとも思っておらず、むしろ人類の進化への貢献と評して嬉々として推奨する始末であり、これはテレビシリーズと劇場版で共通している。
ラッキークローバーを恐れているらしく、その理由は明かされなかったが、中盤以降はラッキークローバ-候補にも普通に接していたのでどこまでが本心かは不明。
木場勇治のことを気に入っていたようで、彼の住むマンションの家賃を払っていたり、スマートパッドを提供している。
普段はシアンのエナメルスーツに同色の手袋にニーハイブーツといった衣装を装着しているが、スクィッドオルフェノク/戸田英一亡き後の第6話のみ黒と銀の衣装(メッシュも銀)を身に纏っている(彼女が戸田を特別視していたのか、交流から日が浅い木場と長田結花への印象操作であったかは不明)。
スマートブレイン倒産後も生き残っており、花形・村上・木場といったそれぞれの社長を失ったスマートブレイン社が解散を始めて、本社ビル内の施設が撤去される光景を悲しげに眺めていた。
テレビシリーズ・劇場版ともに登場人物を翻弄する人物として描かれているが、ハイパーバトルビデオにおいてはファイズサウンダーの同型機を各家庭にばら撒き、人々が歌って踊っている間に三本のベルトを取り返すというトンチキな作戦を展開したはいいものの、その音楽でおかしくなってしまった巧たちに振り回されるという本編とは真逆の扱いを受けている。
演ずる栗原氏が歌うキャラクターソング「My name is Smart Lady」(作詞:藤林聖子/作曲:北村英志)が収録された「仮面ライダー555フォトブックCD8 スマートレディ」がリリースされたり、東映ヒーローネット限定のトレカが存在したり、東映特撮ヒロインを主題にしたフィギュアシリーズ「ガールズ・イン・ユニフォーム Masked Rider Edition」にもラインナップされたりと謎の多い人物にも拘らず、ファイズには欠かせない登場人物として高い人気を博した。
劇場版『仮面ライダー555 パラダイス・ロスト』
本編同様に村上の側近として活動し、機械で真理の姿に変装して木場を陥れる等の暗躍を行う一方、裏でスマートブレインの黒幕達の指示を受けて暗躍しているなど、謎が多い一面を持つ。
人類撲滅キャンペーンのポスターにもその存在が確認でき、オルフェノクが大半を占めるようになった市民にとっては馴染み深い存在になっているようだ。
最後はファイズにその作戦を阻止され、失敗した上にサイガ、オーガ、エラスモテリウムオルフェノクを倒されて、スマートブレイン社やオルフェノク達の期待を裏切った村上をスマートブレインの黒幕達の意志により処刑した。
漫画『仮面ライダー913』
覚醒したオルフェノクがスマートブレインの庇護を受けられるように声を掛ける役割を担っており、第15話「ラッキークローバー」では、棟宮のぞみ(クリオネオルフェノク)と明智零(レイブンオルフェノク)を訪問した。
Vシネクスト『パラダイス・リゲインド』(”令和の”スマートレディ)
姿が別人になっているが、人格の同一性などについては不明。
原典が黒+シアンを基調としたカラーリングだったのに対してこちらは白+シアンとなっている。
スマートブレインが人類側になってオルフェノク殲滅に乗り出したため、北崎新社長の指令のもと人類に通報させる。
作中ではもっぱら立体投影を利用したリモートワーク(データそのものになっている?)に勤しんでおり、本人が直接姿を現すことはまれ。
声のピッチや言動のちょこまか度がさらに増しており、うざかわ系に寄っている。
従来の秘書やイメージガールなどに加えて通報の受付窓口などさらに業務が増えているようで、夜中に電話をかけられてねぼけまなこでふらつく場面も見受けられた。
TV本編の演者である栗原女史は前作で島田菜々子を演じており、平成ライダーでは唯一の2作連続顔出しレギュラーとなった。
眼鏡をかけた、風変わりなオタク気質のシステムエンジニアであった島田とはキャラもビジュアルも全く異なる為、演者が同じと知って驚いた者は少なくない。
また、『仮面ライダー電王』第7・8話にもゲスト出演している。
Vシネクストでの演者である進藤女史は声優が本職であり、ファンの間では大のニチアサファン(『仮面ライダーシリーズ』、『スーパー戦隊シリーズ』、『プリキュアシリーズ』全て)である事が知られている。中には彼女の代表的なキャラクターを(モルフォチョウ繋がりで)連想した人もいた模様。
なお、「CSMファイズドライバーNEXT」、「CSMカイザフォンXX」、「CSMミューズドライバー」のPVも進藤氏がナレーションを担当した(参考)。
スマートレディが出演している作中のCMやOPにはモルフォチョウが舞う演出があり、本作を印象付ける要素の一つになっている。
このモルフォチョウが彼女とどういった関係性にあるのかは、劇中で詳しく描写されることはなかったが、劇場版ではスマートレディの遣いのような役割を果たしていた。
『仮面ライダー4号』でもショッカー首領巧が変身する際にモルフォチョウが舞っていたが、関連性は不明。
ただ一つ、確かなことはチョウは古来より死者の魂の化身とされることだけである。
加えてモルフォチョウは動物の死骸に集まる習性がある。
本編及び劇場版と共に最後まで正体は不明であったが、これはスタッフが特に設定を設けていないためである。
しかし、ヒーローショー設定では『ヒューマンアンデッドが生み出した世界最初の女性』という設定があったり、桜庭一樹氏著のノベライズ版パラロスでは「フィギュアめいた」と形容されたり、首筋のスイッチで真理の姿になったりと、アンドロイド或いは特殊なオルフェノクであることを匂わせる描写がある。それ位スタッフの意向に反して555の印象的なキャラクターになったという訳である。
「語ろう!555 剣 響鬼」p.400、の井上敏樹氏のインタビューによれば、キャラクターイメージは映画『バトルロワイアル』に登場する「ビデオのお姉さん」。宮村優子氏が演技を担当し、軽妙且つテンションの高い明るい声で「殺し合い」の凄惨なルールを解説していたキャラクターである。
バタフライオルフェノク:蝶がモチーフだが、直接的な関係はなし。
アズ:数字表記の作品の秘書系の敵。本当の正体が不明である、人間と怪人の共存を望みながらも危うい側面を持っていた人物を闇堕ちさせた共通点がある。
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