ジークフリート(Fate)
じーくふりーと
――ああ、これで良かったのだ――
真名 | ジークフリート |
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クラス | セイバー |
性別 | 男性 |
身長 | 190cm |
体重 | 80kg |
出典 | ニーベルンゲンの歌 |
地域 | ドイツ |
属性 | 混沌・善・地 |
イメージカラー | 黒褐色 |
特技 | 全自動願望成就 |
好きなもの | 願いを叶えること(Apo)、正義(FGO) |
苦手なもの | 空気を読む(Apo) |
嫌いなもの | 邪悪(FGO) |
天敵 | ファヴニール |
設定担当 | 東出祐一郎、奈須きのこ |
ILLUST | KN(Apo原案)、近衛乙嗣(Apo本編、FGO) |
CV | 諏訪部順一 |
呪いにより、背中を晒さなければならない。
『Fate/Apocrypha』に登場するセイバークラスのサーヴァント。
聖杯大戦において"黒"陣営のマスター、ゴルド・ムジーク・ユグドミレニアによって召喚された。
生前の伝説通り、背中が唯一の弱点となっており、真名を隠すためゴルドから宝具発動時以外は喋らないよう厳命されている。しかし、それが後に致命的な齟齬になってしまい……
ドイツの英雄叙事詩『ニーベルンゲンの歌』の主人公、「ジークフリート」。
北欧神話のシグルドと同一起源をもつ。昔のドイツに存在したネーデルラント王国の王子。少年時代から王宮を出て幾多もの冒険を重ね、ニーベルンゲン族を倒しその財宝と名剣バルムンクや姿を消す外套を手に入れて悪竜ファヴニールを倒すなど、多くの軍功を立てる。
竜種の血を浴び、雫を飲んだ彼は不死身の存在となり、戦場で傷つくことすらもなくなった。
だが華々しき栄光は、彼がブルグント王国の姫クリームヒルトと添い遂げたあたりから影が差す。
義兄グンター王の望みを叶えた結果、義兄の妻とクリームヒルトが対立状態に陥り、戦いを防ぐためにはジークフリート自身が死ぬしかない、という状況にまで追い込まれ暗殺された。
人々の期待に応え続けた彼が、最後に望まれたのは自身の死だったのである。
友は彼の願いを叶えたが、それは彼の意に反した惨劇を引き起こしてしまい、同時に致命的に見誤ってしまった。クリームヒルトは殺した者への復讐をするのなら悪魔に魂を売っても構わない程彼を愛しており、ジークフリートを殺したハーゲンや義兄のグンターを手にかけ、彼女も憎悪に囚われた末に殺され、結局は「争いを止めたい」という彼自身の望みは叶えられなかった。
なおジークフリートは北欧神話に登場する英雄シグルドと同一起源とされる存在だが、Fateの世界では起源を同一とし、似てはいるもののあくまで別人という設定である。
『Fate』シリーズでは以下のような扱いをされている。
『stay night』 | ギルガメッシュの宝具「王の財宝」解説にて、シグルドの持つ魔剣グラムはバルムンクの別名という設定がある。 |
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『Apocrypha』 | 英雄叙事詩『ニーベルンゲンの歌』出身であり、妻はクリームヒルト。しかし作中ではジークフリートとシグルドの伝承が混ざった経歴になっている。 |
『CCC』 | パッションリップの宝具の説明に「シグルド(ジークフリート)」とある。ブリュンヒルデの夫として言及されているので、『ニーベルングの指環』におけるジークフリートを指すと思われる。 |
宝具にして主武装であるバルムンクへの解説において「原典である魔剣グラム」という表現が登場し、結局「関連はあるが別人」というのが公式設定となったようである。
シグルドが『蒼銀のフラグメンツ』に登場する以前の作品、特に『CCC』では完全に同一人物(即ち、『ニーベルングの指環』のジークフリート)でブリュンヒルデの夫という設定だった。
一人称は「俺」。
性格は高潔な騎士そのもので強敵との死力を尽くした戦いを望み、戦場での嘲笑を良しとせず、義を重んじる英雄。「頼まれ続けてきた人柄」と称され、理のある命令には素直に随従する。
しかし、弱者への一方的な暴力を嫌い目の前で蹲る者がいれば、命令を無視してでも助けようとする高潔な精神を持つ。総合して英雄らしい英雄であるが、故に彼は無意識に縛りをかけたのだ。
寡黙であるが、情は深い。戦場では常に前面へと出て仲間を守る。その人柄は生真面目で実直で不器用。他者を優先する傾向にあり、自己欲求のコントロールが(抑えられないのではなく、発露できないと言う点で)苦手。そんな性格だからか、時に謙遜を通り越して自虐的になることも有る。
グンター王の命に従って戦ううち、英雄とは、人に乞われて初めて成り立つものであり、乞われないのであれば動いてはならない。人の願いを叶えるものであり、自分の意志で動いて自分の願いを叶えようとしてはいけないと考えるようになり、自分もそのように従って動くようになった。
その結果として、彼は「求められればそれに応じる」という、善も悪も問わず叶える「人型の願望機」のような生き方を送っていた。彼に取って善と悪など立ち位置の問題でしかなかった。悪人であろうと求められたなら手を貸し、求められなければ善人であろうと見捨てた。全ての人を救えないなら、せめて求められたならば応じる、それだけを決めていたという。
打ち倒したファヴニールの血を浴びた上に、その雫を飲んだジークフリートは背中の一点を除いて不死身の存在となり、あらゆる攻撃が自分には通用しなくなったが、それはただ無造作に敵を屠るだけ、と「闘争」は何時の間にか「作業」となり、戦いに高揚を感じる感覚も失われていった。人を、世界を愛しているのに、その空虚さを埋めることは出来なかった。
だがある時、彼は「自らが何を望んでいるのかまるで分からない、希望も夢もなく、未来を思い描くことも出来ない」と自分が知らず知らずの内に行っていた欺瞞に気づいてしまう。
英霊となった彼は、生前の「他者に望まれた英雄」としての己を省みて、一つのささやかな夢を抱いている。「誰かのため」ではなく、ただ己の信じた者の側に立ち、己の信じる仁、義、忠、愛の為に剣を手に取り戦う者。そう、彼は正義の味方になりたかったのだ。
星の数程いる剣の英霊の中でも、アーサー王やシグルドと並ぶセイバー最強格の1人。
しかし、原典での一連の悲劇のためか幸運の数値が非常に低い。
戦闘では、聖剣「バルムンク」による剣術を主体とする。人外の域と称される高い剣技と、「悪竜の血鎧」の恩恵で優れた耐久力を誇る不死身の肉体を活かした戦い振りは剣の要塞とも表され、前進しながらの防御となればジークフリートに比肩する存在は存在しない程。
その近接能力は大英雄である赤のランサーと互角に打ち合い、剣の技量は平安のモビルスーツ源為朝の宝具の一矢を防ぎ切るほど。更にブレス一つでオルレアン一帯を吹き飛ばすファヴニールを、生前に不死身の肉体や竜特攻無しで打ち倒したことからも、剣技の凄まじさが分かるだろう。
原作小説やアニメ版における固有の保有スキルは「黄金律」のみであるにもかかわらず、魔力放出というオールマイティなスキルを持っており、ステータスも同レベルである赤のランサーや赤のセイバーに彼に変身したジークが一人前に戦えたのもこの恩恵によるところが大きい。
また、竜の心臓を得たことで竜殺しでありながら「竜種」としての属性も持つ。
また、駿馬グラニの逸話からか、ライダークラスへの適性も持っている。尚、贋作イベントではアーチャークラスとなっていたが、実際にジークフリートは強弓の使い手だったとされている為、アーチャーに適性があってもおかしくない。というか、そもそも声がアーチャーである。
『FGO』では、主としてバルムンクを用いたパワフルなドイツ式の剣撃を振るう他、エクストラアタックでは、宝具の限定開放と思しい青いビームサーベルによる斬撃を披露する。
保有スキル
対魔力(−) | セイバーのクラススキル。魔術に対する抵抗力。宝具「悪竜の血鎧」を得た代償により「対魔力」スキルは失われている。これ以上の防御力は不要か。 |
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騎乗(B) | セイバーのクラススキル。乗り物を乗りこなす能力。大抵の乗り物なら人並み以上に乗りこなせるが、魔獣・聖獣ランクの獣は乗りこなすのは不可能。 |
黄金律(C−) | 人生において金銭がどれ程ついて回るかの宿命を示すスキル。ニーベルンゲンの財宝によって金銭には困らぬ人生を約束されているが、幸運がランクダウンしている。マイナスとなっているのは、ラインの黄金の呪いのせいだろうか? |
貪欲なる黄金(A) | 「黄金律(C−)」が変化したスキル。詳細不明。 |
仕切り直し(A) | 『FGO』で追加。戦闘から離脱、或いは状況をリセットする能力。技の条件を初期値に戻し、同時にバッドステータスの幾つかを強制的に解除出来る。 |
竜殺し(A→A++) | 『FGO』で追加。竜種を仕留めたものに備わる特殊スキルの一つ。竜種に対する攻撃力、防御力の大幅向上の効果を齎す。これは天から授かった才能では無く、竜を殺したという逸話そのものがスキル化したものと言えるだろう。 |
幻想大剣・天魔失墜(バルムンク)
- ランク:A+→EX
- 種別:対軍宝具
- レンジ:1~50
- 最大捕捉:500人
「行くぞ……!」
「邪悪なる竜は失墜し、世界は今、洛陽(らくよう)に至る!撃ち落とす――『幻想大剣・天魔失墜(バルムンク)』!!」
持つ者によって聖剣にも魔剣にもなりうる黄昏の大剣。柄に填め込まれた青い宝玉は真エーテルが貯蔵されており、真名を以て発動させる際に使用する。真名を解放することで、剣から膨大な魔力が火柱のように立ち昇る。これを大上段で振りかぶり、眼前の敵陣を焼き尽くす。
竜種の特性を持つ者に対しては聖杯の力を上回るほどに威力が跳ね上がる。
他の対軍宝具と比べて宝具発動の為に必要なタメが非常に少なく、追撃・連発が可能。
詳細は該当記事を参照。
悪竜の血鎧(アーマー・オブ・ファヴニール)
- ランク:B+
- 種別:対人宝具
- レンジ:−
- 防御対象:1人
悪竜の血を浴びることで得た常時発動型の宝具。
Bランク以下の物理攻撃と魔術を完全に無効化することが可能となり、更にAランク以上の攻撃でもその威力を大幅に減少させ、Bランク分の防御数値を差し引いたダメージとして計上する。
また正当な英雄による宝具の攻撃の場合は、B+相当の防御数値を得る。
その防御力は赤のランサーの槍撃を受けても微傷程度で済み、源為朝の宝具が直撃しても軽傷しか受けないほど。但し、伝承の通り背中にある菩提樹の葉の様な形の跡が残っている部分のみ、その効力は発揮されない。また、呪いによりその箇所を隠すことも出来ない。背中に防具を纏っていないのもそれが理由である。霊衣を纏う際も、必ず背中が空いたデザインになってしまう。
(以下2つは設定のみ)
タルンカッペ
- ランク:不明
- 種別:不明
- レンジ:不明
- 最大捕捉:不明
原典において纏った宝具。着用した者の姿を隠し、身体能力を12倍に高める隠蓑。
シグルドの幕間で言及しているが、本人によればセイバーの霊基では持ってこれないとの事。
ラインの黄金(グラス・オリジン)
- ランク:不明
- 種別:不明
- レンジ:不明
- 最大捕捉:不明
かつて持っていた宝具。四代遊んで暮らしてもなお余るほどの大量の財宝。本来は失っている。
比類のない価値の反面、魔性が宿っており、そこにあるだけで魔物を含めた他者を誘引して精神を汚染し、財宝への執着から互いに相争わせるという極悪な効果を持つ。その一方で、世界からラインの黄金が消えると、精神汚染された者の記憶も合わせて消去されて元に戻る。
シリーズにおける初出は『stay night』で、アインツベルンがその伝承に長けているとされた。『トラぶる花札道中記』でもブルマが宝具の名に使っている。『FGO』でのモーション変更時に追加されたマイルームボイスにて、アインツベルンの手に渡っていることが確定した。
Fate/Grand Order
ゲーム初期から実装されているセイバー。レアリティは☆4。
同時に、チュートリアルガチャでの確定☆4枠の候補にもなっている。
メインシナリオでは、第1部1章『邪竜百年戦争 オルレアン』にて味方側として登場。
ジャンヌ・オルタによって召喚された生前戦ったのと同じ個体であるファヴニールを打ち倒す。
ドラゴンスレイヤーとして物語の重要なポジションなのだが、如何せんステータスが成長速度が中期加速型と第1章段階では伸び悩み、しかも敵の大半がライダークラスのワイバーンとクラス相性でも優位を取れない事から、戦闘パートではいまいち頼り甲斐が無くなってしまった。
また、作中何度も「すまない……○○で本当にすまない……」と謝ってくることから、付いたあだ名が「すまないさん」。しかも運営サイドにも認知された事により、公式愛称となってしまった。
しかし別マガ版でコミカライズされた新たなオルレアンでは何と敵勢力のサーヴァント4騎とファヴニールをほぼ彼単身で葬るという大戦果を挙げた。ジル・ド・レェとの最終決戦ではゲオルギウスの宝具で竜特性を付与された聖杯で強化された大海魔に宝具を発動し、聖杯の力でも再生が追いつかないダメージを与えジャンヌに道を切り開いた。退去する折には、お別れの時は笑顔が一番とアマデウスと共に人との別れに慣れていない藤丸達を励まし見送った。
また、2015年ハロウィンイベント『歌うカボチャ城の冒険』では、ゲリラライブによって何かをこじらせたのか「舞い降りし最強の魔竜」という厨二病全開の肩書で現れる。
『セイバーウォーズ』ではバルムンクを落としたせいで泉の女神に良い魔女と悪い魔女を押し付けられた後、二人に唆され宇宙船に近づきヒロインXにカリバーされた。
『ダ・ヴィンチと七人の贋作英霊』では「クラスで偶然隣の席になった気さくなアイドル」という設定の贋作英霊で登場。真作と違って傲慢さをアピールしてくるが、元からして自虐的であることと、頑張っても会話からにじみ出る謙虚さのせいで傲慢どころか礼儀正しい青年である。
さらに、ホワイトデー礼装においては、相方役をワイバーンスレイヤー繋がりの佐々木小次郎としたアイドルユニット礼装「プリンス・オブ・スレイヤー」が実装されている。
2016年ハロウィンイベント『ハロウィン・カムバック!』では何の脈絡もなく唐突に空に大映しでうっすら現れ(本人も「唐突ですまない」と言った)、城にたどり着いた勇者エリザベート達に二周目突入への謝罪をした(元ネタではそれをするのは捕らわれの姫なのだが……)。
『マンガで分かる合衆国開拓史』ではワイバーンの群れを見た主人公がなぜか彼のことを連想。相変わらず「すまない」と言いつつ、放映中のアニメないし小説版『Apocrypha』の宣伝を主人公の妄想内でした。なおアニメのタイミング的にすでに聖杯大戦から脱落済みである。
『ネロ祭 再び』では自分の命を狙ってくるブリュンヒルデが現れないため異変を察知する。
漫画版『深海電脳楽土 SE.RA.PH』にもモブとして登場。128騎のサーヴァントの内の一体として聖杯戦争を戦っていたが、ロビンフッドに血だらけで彷徨っていた所を背中から奇襲され退場した。その死に顔はどこか安らかでありまるでやっと終わったと安堵したような顔だった。
2019年水着イベント『水着剣豪七色勝負!』ではついに霊衣開放「スーパー・クールビズ」が実装。イベントや戦闘グラフィックではスキル使用でメガネキラーンを披露してくれる。
そして第2部6.5章『死想顕現界域 トラオム』にて再登場し、生前から続く因縁と相対する。
ゲーム上での性能
HPが最大で14,000超えという、☆5並の耐久性を持ち『Apocrypha』劇中さながらのタフネスさを誇る。ただ、その反動でATKは実質☆3.5のセイバー・リリィに次いで8,100ちょっとでブービーと、ステータスの振り幅が極端なのが玉にキズ。《Quick:1/Arts:2/Buster:2》とセイバーらしいバランスだが、長らく攻撃力を直接向上させるスキルが無かったため、火力不足に悩むことになる。
その代わりと言うべきか、初期スキルの「黄金律(C−)」のおかげでNPチャージにはあまり苦労せずに済み、さらに最初から第3スキル「竜殺し(A)」を獲得しているという、他のサーヴァントにはない特性を持っている。第2スキル「仕切り直し(A)」による回復のおかげで、セイバーとしては恐ろしいぐらい粘ってくれるので、不死身の名の通り、持久戦型のサーヴァントと言えよう。
初期に評価が低かった理由についてだが。そもそも配信初期の環境はAtk値の高さを重要視されていたこと(大前提として宝具を使われたらHPが高くても即死だったので「回避(or無敵)を持っていない時点で耐久鯖として扱えない環境」「現在のような耐久戦がない」などの理由がある)からHP極型のジークフリートは根本的にステータスから環境の真逆であったこと、今でこそ使えるが当時は敵が大したデバフを使わない(そもそもデバフを積極的に使ってくる敵が少ない)ことから弱体解除効果が死に効果とされていたため「仕切り直し」も死にスキル扱い、かつNP獲得量アップも評価されていない時期、槍や狂クラスの竜がいなかったので相性有利のキャラで殴った方が火力が出る、など環境にことごとく合っていなかった。また同レア帯の剣クラスに環境に適合した高Atkステータス、通常より高い倍率の全体宝具を持つセイバーオルタが当時かなり優秀だったことも彼の評価を低くする要因となっていた……ただし、確かに環境には恵まれなかったが、それ以前に剣クラスでありながら対魔力を所持していないことと、☆3に近いAtkでありながら竜特攻以外に攻撃バフがないため竜以外だと星3(宝具1)にすら火力で負ける始末であったため評価が低かったのは環境だけのせいではない。しばらくして聖杯転臨が実装され、ステータスに難を抱えるキャラが救済されていく中、ジークフリートに限ってはレベル100にしてもAtkが10000に達しないことから真っ先に聖杯を捧げる旨味が少ないと評価されてしまう(身体を張ったネタでジークフリートをレベル100にしたマスターがいたため、Atkが10000に達しないことは早い段階で広まる)。
宝具は「幻想大剣・天魔失墜」で、詳細は同項目を参照。
注目すべきは、3ターンの間竜種に対する特攻・特防を付与する「竜殺し(A)」で、火力不足を補うにはこのスキルと宝具を重ねて竜種持ちに放つのが手っ取り早い。幸いと言うべきか、竜種を持つサーヴァントはアルトリアの派生系を筆頭に続々と追加されており、特にランサーアルトリア両方ともクラス相性も加わり、格好の的となる。第1部6章のラスボス相手にも重宝される。
とはいえ、特攻対象が竜種に限定されているのは事実なので、安定して運用するのであれば、宝具で相手に竜種属性を付加させされるゲオルギウスと組ませるのが定石となっている。自分自身も竜種持ちなので、ジャンヌ・オルタの「竜の魔女(EX)」で強化するのも効果的である。
そして2016年10月のサーヴァント強化クエスト第5弾にて遂にテコ入れが入り、「竜殺し」に【1ターンの間自身のバスターカード性能をアップ】という効果が追加された。
さらに2017年5月の強化クエスト第6弾で「幻想大剣・天魔失墜」にも強化が入り、威力強化とNP獲得量アップが追加された。これにより☆4サーヴァントどころか☆5サーヴァントの特攻を含めた全体宝具の威力ではトップクラスに入る真のドラゴンスレイヤーとなった。また、カードの引きやクリティカルに左右される面があるものの、宝具の連射も視野に入る。
2022年6月10日の「トラオム シャーロック・ホームズピックアップ召喚」で「黄金律」が「貪欲なる黄金」に強化、攻撃力アップ3ターンとNP獲得が追加される。最大の欠点だったAtkの低さが高倍率かつ3ターンの攻撃力バフにより補強され、さらにNP最大30%獲得により宝具がかなり撃ちやすくなる。これにより、敵が竜特性を持っていなくとも優秀な戦力として扱えるようになった。竜特性相手だと2022年6月10日時点で全クラスの全体特攻宝具の火力第3位を誇る超火力となり、本来の持ち味まで強化されている。最早、昔のすまないさんと別物というくらい魔改造された……
仲間の協力でお膳立てを整えて、「竜種」相手に宝具をぶっぱなすと場合によっては単体宝具を上回るえげつないダメージを与える……誰が呼んだか「ただではすまないさん」とも。
2018年4月25日に「Apocryphaスペシャルイベント 開幕直前キャンペーン」の一環でモーション&宝具演出がリニューアルされた。攻撃時にエフェクトが追加されて派手なものになりドイツの剣術を多分に踏襲したモーションになった他、ポーズがそれまで前かがみだったのが、直立姿勢となったため、リニューアル以前と印象が大きく変わった。宝具もアニメ『Apocrypha』準拠になった。
エキシビションマッチ「魔竜再臨」
2016年の「ネロ祭再び」での4日目のエキシビションマッチ「魔竜再臨」の相手として登場。HPも6万弱と前日のエキシビションで登場したサーヴァントと比べると数値上は大したことない。
そう、数値上は。
こちらも超強化されており、登場時に自身のゲージをMAXにするスキル「無尽の黄金」と防御力超絶UPと被弾時のNP発生量がUPするデメリットを持つ「吼える悪竜の血鎧」を発動してくる。攻撃面はもともと攻撃力が低めという事もあって宝具の全体攻撃以外は脅威ではないが、問題なのは上記のスキルを発動した際の防御力であり、特攻礼装を付けていない状態では通常攻撃はおろか特攻効果を持つ宝具すらも0ダメージに抑えられてしまうほどで、『Apocrypha』での城壁っぷりを披露する。そのため、彼にダメージを与えるにはエミヤや呂布等の防御力無視の宝具を持つサーヴァントか、保有スキル「神性」や礼装「援護射撃」などの与ダメージ追加を持ち込む必要がある。
ちなみに、このクエストは2017年の『ネロ祭 再び』でも復刻開催されたのだが、こちらでは新たに登場した名探偵の宝具で味方全体に防御力無視を付与する事で容易に突破可能になった。
生前
生前に討ち果たした邪竜。ゲルマンの伝説に曰く、かつて人間だった存在とのこと。与えられた黄金を分け合うことを拒み、実の兄弟で浅ましく殺し合い、勝利した彼は人ならざるモノになることを選んだのだという。ジークフリートは彼を打倒したことで財宝と傷つかない肉体を手に入れた。
また血を浴びたことで一種の共感関係が成立してしまい、互いの存在を微かだが感じ取ることもできる。本人曰く、二度と戦いたくないとのことだったのだが……
生前使えていた主君で義兄。
彼の願いを叶えようとジークフリートは騎士として国に尽くしたが、しまいには争いを止めるために自分の生命までも差し出してしまったことが、後の悲劇を招いてしまう。
生前の親友。妻同士の口論を発端とした争いを収めるため自身の殺害を依頼した実行犯。
アニメ版に生前の姿が『FGO』ではジークフリートの幕間にシャドウサーヴァントとして登場。
最愛の妻でグンター王の妹。ジークフリートを「1人の人間」として深く愛していたが、生前の彼は彼女の想いに気づくことは無かった。夫の死後は復讐のためハーゲンとグンター王を殺害する。
サーヴァントとしての彼女は生前の在り方もあって、怪物と恐れられる程理性と苛烈さを併せ持つ。一方でジークフリートとの会話は恋する乙女の様な一面があるものの、それはそれとして生前の対応から「英雄」としての在り方を蛇蝎の如く嫌悪し非常に拗らせた反応を見せる。
『Fate:Lost Einherjar 極光のアスラウグ』では共に大英雄であると見なされていたが、伴侶であるジークフリートと相性が最悪なためサーヴァントとしてのペア召喚は危険視されていた。
『トラオム』ではこの機会しかないとばかりに両者の思いをぶつけ合う、生前伝えられなかったクリームヒルトへの想いを見ることができる。しかしある理由から英霊となった自身はあまり妻の話をせず、生前も人前で最愛の妻の魅力を惚気ることはなかったらしい。
ちなみに、原典でジークフリートは初対面時、クリームヒルトがあまりにも美少女であったため自分には勿体なさすぎるからとプロポーズを一度断念しかけている。すまないさんェ……
義兄の妻。グンターはブリュンヒルトを愛し、彼女を陥落させるため代わりに抱いてくれるようにジークフリートに頼み、ジークフリートは王を装って彼女を抱いたことから悲劇が始まる。
ちなみに原典や『Material Ⅶ』において彼女とは面識があった程度で、ジークフリートは徹頭徹尾クリームヒルトに一途な愛を誓っており、むしろ彼は高慢なブリュンヒルトから見下されていた節もある。アニメ版とコミカライズで後ろ姿だけ描写されており、金髪三つ編みの女性らしい。
自分の死後に妻の再婚相手「エッツェル」として関わりがある……とされる。
アルテラの幕間において、クリームヒルトの婚姻には「……些か思うところはある」との事。マテリアルでは「クリームヒルトが世話になった」と語っており、彼女に悪感情は抱いていない模様。
グンター(息子)
実の息子。幕間の物語で言及された。
自分の死後にネーデルラントの父・ジークハルドゥス王に預けられ、養育される。
Fate/Apocrypha
契約したマスター。彼の望みを成就させる為、服従することを選ぶ。
当初の予定では我慢の限界に達した彼に殴り殺されてしまうはずだったらしいが、ゴルドが可愛そうだという理由から腹パンで気絶させるという形に変更となった。
彼をすぐに救わず見捨てようとした事を恥じ、贖罪のために自らの心臓を与える。
この行為によってホムンクルスの少年は蘇生したが、英霊の心臓を授かった彼の肉体は変化を遂げ、永い錬金術の歴史上にも例を見ない存在が生まれた。そして、彼自身も擬似英霊と化す。
カルデアで再会した際には、サーヴァントの彼の道行きを見守ろうと約束している。
鎬を削りあう好敵手。生前でも経験のない程の実力に、心から敬服する。
それだけに劇中でのジークフリートの早期退場は彼にとっても内心動揺を誘い、ジークフリートの力を宿したホムンクルスとの戦いを「エゴ」と称するほどに優先していた。そして『FGO』で再会したときには一身上の都合で再戦の約定を反故してしまった事を謝罪している。
聖杯大戦のルーラー。彼の死後にジークの後見人となり、聖杯大戦を終焉へと導いて行くことになる。アニメ版では彼の死に立ち会っており、彼女をして「最も優しいサーヴァント」と評された。
『FGO』でも第1部1章で共闘し「初対面に等しいが色々縁がある」と感慨深く述べられる。
同陣営のライダー。彼の叫びで己の本当の願いに気付けたことを感謝している。また『FGO』でも第2部6.5章で共闘、マイルームでは「人助けの際は是非声をかけて欲しい」と述べたりと親しい。
その実力と人格から、彼からは絶大な信頼と評価を受けており「考え得る限り、もっとも素晴らしい勇者」と絶賛されていた……それだけにジークフリートが消滅した際は大きな衝撃を受ける。
そして『FGO』のカルデアで再会した際には「違う世界で迷惑をかけてすまない」と謝罪していた……事実上自分の都合で最大戦力が脱落しているので、謝りたくなる気持ちも至極当然である。
同じく、体の一部が不死身ではない逸話を持つ英雄、相性の悪い相手。
両者共に傷を与えることができる部位と手段が限られており、共に大英雄でありお互いの実力も大差はないために膠着状態になってしまう。性格的にも、戦場で笑うことは「相手を侮蔑してしまう危険がある」と考える彼と「散り様位は陽気に行きたい」と考えるアキレウスは相容れない。
Fate/Grand Order
この世界で契約したマスター。
彼/彼女を友と認め、全力で守ることを誓う。
弱点である背中を預けるなど、随所で信頼しあっていることが窺える。
ご存知、主人公の後輩でシールダー。
割と肉食系なところがあるため、時々怖いと思っている。
同じ「竜殺し」として、第一特異点で共闘した相手。
漫画版『Fate/Grand Order −turas réalta−』では彼のアスカロンと自身のバルムンクのコンボをジル・ド・レェが召喚した大海魔相手に叩き込むというゲーム再現のコンボを見せた。
同一起源であるシグルドの恋人である戦乙女。彼女からはシグルドと似ていると評され、愛しさのあまり殺したいというジークフリートからすればとんだとばっちりな好意を向けられている。
2018年ハロウィンイベント『神秘の国のONILAND!!』では「槍の英霊ブリュンヒルデ、麗しき戦乙女よ。とても言い難いことなのだが、人違いです。俺はシグルドではないんだ、いや本当にすまない」とシグルドの区別が作品ごとに曖昧だったために直接断言することとなった。
『FGO Material Ⅶ』に寄れば、ニーベルンゲンの歌に登場するブリュンヒルト(クリームヒルトの兄嫁)と北欧神話に登場するこのブリュンヒルデは別人という事になっているようだ。
ジークフリートと同一起源の英雄。向こうはジークフリートの頑丈さを少し羨んでいる(実際にジークフリートはゲーム内でも耐久寄りのステータスをしている事にも掛けたネタなのだろう)。
『神秘の国のONILAND!!』では、邪竜相手という事で共闘が実現、その後もカルデアで交流を続け、互いに最愛の女性を紹介する模様。腰が低い二人が「お噂はかねがね」と自己紹介しあう様子はビジネスマンの名刺交換のようで微笑ましいと笑いを誘った。
クールビズ時にはメガネについて吹き込まれたらしく、彼同様「メガネキラーン!」と叫ぶ。
マイルームの特殊会話では嬉々として手合わせに応じるも、マスターに止められたにもかかわらず共に手加減なしに本気で戦ってしまった。おそらくレイシフト先ないしカルデアのシミュレーターは更地同然になっている。ボイス中でも激しい戦闘音が鳴り響いていた。
『神秘の国のONILAND!!』にてブリュンヒルデと一緒にいた所に敵意を向けられた。何の非もないジークフリートからすれば、踏んだり蹴ったりである。
一方、彼女達の幕間では「愛とは何か」について相談された模様である。
カルナ曰く「同じ眼差しをしている」とのこと。
どちらも「ドが付く程の真面目で融通がきかない性格」という点では確かにソックリである。
イベント『セイバーウォーズ』にてうっかり彼女がいる泉にバルムンクを落とし、湖の女神として出てきた彼女の質問に正直に答えた結果、下記の2人分の幻聴を押し付けられるハメに。
『セイバーウォーズ』にて彼を導く悪の声。
どこからか「汝の成したいように成すがよい」と良からぬことを吹き込んでくる。
『セイバーウォーズ』にて彼を導く善の声。
魔法の粉で悩みを消そうとするのは善なのだろうか……
再臨によって翼や尻尾の他に竜の角が生えるため、トナカイさん2号だと認識された模様。
それを否定した際には例によって「どちらかと言えば爬虫類、すまない」と口にしたのだった。
一方、彼女は自分と妻のカルデア内でのラブコメ、もとい交流を見ているのだが……
2019年水着イベント『水着剣豪七色勝負!』で味方陣営として共演しており、イベントを終えた後でもジークと同様に剣士の先達として彼女を教え導いていく。ジークフリートのヒロイックな言動は厨二病の北斎にとってはドストライクだったようである、最終決戦においてジークフリートは出て天魔の剣気に呑まれず、生前の対応からとしての「常に前に出て仲間を守る皆の英雄」の姿を披露し、彼女はジークフリートの英雄の在り方には敬意と信頼を置いているようである。
実はかつてのマスターの平行世界での血縁者(アニメおよび『FGO』世界では息子)という関係。
概念礼装「城塞の午後」にてジークフリートを案内する幼少期の彼が描かれている。絡みがない上に、ジークフリートがゴルドについて覚えているかどうか微妙なため立ち位置的には不明。
第2部6.5章の終盤にて、彼の圧倒的な破壊力を備えた必中宝具を防ぐべく対決。
大抵の攻撃をシャットアウトできる「悪竜の血鎧」を有しているジークフリートが対処しなければ、長距離砲撃でカルデア側が全滅していたであろう戦いは必見である。
ゴルドが彼を召喚する触媒に使った「菩提樹の葉」はアインツベルンから提供されたものらしい。
アインツベルン家の側からしても過去の大失敗は何としても消したかったのだと思われる。
唯一の誤算はその大失敗が時計塔と組んで屈指のクソチートを持って来たのだが……なお『ロード・エルメロイⅡ世の事件簿』では、ある人物が魔術の材料に使用したため消失している。
『Material』にて『ニーベルンゲンの歌』は「ジークフリートの伝説。五~六世紀に成立し、様々な土地に広がっていた。同時期に、英雄シグルドの物語『ヴォルンスンガ・サガ』が成立、ワーグナーの歌劇『ニーベルングの指環』はこれらの伝説を纏め上げた傑作」であると紹介されている。
だが実を言うと、原典『ニーベルンゲンの歌』においてはジークフリートは主役という立ち位置ではなく、本当の主役は彼の妻であるクリームヒルトであり、この物語は彼女の絶望と憎悪がもたらす一大復讐劇なのである。つまり、ジークフリートの活躍は壮大な前日譚ということ。
『Apocrypha』本編での立ち位置としては主人公ジークの最大の恩人の1人のため、物語の都合上仕方ないとはいえ最優のセイバークラスのサーヴァントが開戦前に脱落するという展開は多くの読者及びアニメ版視聴者を驚愕させた(セイバークラスは大体は主人公のサーヴァントになることが多いため)。特にコミカライズ版1話冒頭やアニメ版第1話冒頭では、モードレッドとの宝具の撃ち合いが先んじて描かれていたため、尚更初見読者や視聴者を混乱させたのであった。
Fateシリーズ Fate/Apocrypha Fate/GrandOrder
セイバー(Fate) サーヴァント クリームヒルト(Fate)
ジククリ:クリームヒルトとの夫婦カップリングタグ。
バルムンク一家:ジーク君も加わったトリオタグ。
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