カレラ(転スラ)
かれら
“原初の黄(ジョーヌ)”と呼ばれる、ディアブロとギィを含め七柱いる『原初の悪魔』の一柱。
眩しい金髪に青い瞳を持つ少女の姿をしている。
尚、名前の元ネタは、車のポルシェ社の「ポルシェ・カレラ」
人物
明朗快活にして傲岸不遜であり、作中でもギィ同様、原初の中でも交渉は不可能と断じられている。
リムルの事は『我が君』と呼び絶対の忠誠を誓ってはいるが、配下でありながら全く敬語で話さない。初対面時から尊大な態度を隠さなかったため、ディアブロをイラつかせたが、当のリムル自身は気にせず受け入れている。
魔国連邦では司法府最高裁判所長官を務めている。
賄賂にも暴力にも屈することがない公平さを持っている。(世界最上位の力を持っている悪魔相手に暴力で脅しを掛ける者が居るとは到底思えないが…)
態度はともかく法律を正確に覚えており、職務には忠実。
とにかく暴れる事が大好きで、配下からもブレーキの付いてない暴走車に例えられている危険人物。
リムルの配下となる前は、今を目一杯楽しむ事を目的とする刹那的な性格故に、戦いの勝敗には無頓着だった。尤も、リムルの配下となった事でそうした性分は矯正されつつあり、命令通り「絶対に負けない」ように戦ううちに心身共に成長していく。
- アゲーラ
カレラの配下の1人の悪魔。三人娘の側近たちの中では一番若い近世種でありながら、剣術のみでカレラの側近まで登り詰めた実力者。常日頃から自由奔放なカレラには頭を悩ませている苦労人。一方でキレるとカレラと同じようにアクセル全開になり、エスプリをドン引きさせている。
その正体はハクロウの祖父である大剣豪、荒木白夜。ハクロウやドワーフの王・ガゼルの剣技の祖と言える人物である。しかしながら悪魔として転生した際に、白夜としての記憶は失われている。一方で元人間であるため、圧倒的な力を見せつけるようにして戦う悪魔たちと違い、人間は奥の手を隠して戦うものだと理解している。
書籍版ではカレラ、エスプリの剣術の指南役を務めている。更に書籍版では弟がいた事も明かされ、東の帝国所属の軍人・近藤達也は弟が伝えた剣術を身につけている。
- エスプリ
カレラの配下の一人の女性悪魔。三人娘の側近達の中で唯一の女性。常にカレラに追随し、損な役回りをアゲーラに度々押し付ける迷惑な存在。しかしアゲーラもたまにブレーキが効かなくなるため、同僚に呆れる事がある。思念伝達の力を持っているが、カレラしか知らない。
アゲーラを「じいさん」呼ばわりするが、当然ながらアゲーラより年上。カレラとは主従というよりは先輩後輩の様な関係で、『暴君のズッ友』というシュールな称号を持つ。
東の帝国の『帝国皇帝近衛騎士団(インペリアルガーディアン)』団長にして、荒木白夜の弟の流派を受け継いだ剣士。そのため、ハクロウ、ガゼル、カレラとはある意味同門である。ちなみに開祖とされているのは弟の方であり、それ故にアゲーラの事は開祖を騙ったとして嫌悪している。
書籍、Web版両方でカレラと死闘を繰り広げたが、結末は双方でやや異なっている。
元々は魔国連邦がある大陸とは海を隔てた、魔王レオン・クロムウェルが支配する黄金郷エルドラドがある別の大陸を拠点としており、そこに出現していた地獄門(精神世界と物質世界を繋ぐ次元の穴)から顕現してはエルドラドに遊び半分で核撃魔法をぶっ放す等の迷惑行為を繰り返していた。
「まおりゅう」で語ったところによると、竜の因子を含み強固になったホムンクルスを(ヴィオレが焚きつけた)レオンにより破壊され、これにより受肉競争のやる気を失い、その憂さ晴らしにある人物がこの場所を勧めたことが理由らしい。
ある時ディアブロの勧誘によりにリムルの下を訪ねた。
初めは一時的に力を貸すだけのつもりだった(その一方で、ディアブロの大切している主に喧嘩を吹っ掛ける気でもいた)が、自分達を前にしても動じないリムルを気に入り、自ら臣従の意を示した。その後はリムルから依代(美人である事に気を良くしたリムルが外見を自ら調整し、サービスで骨格を神輝金鋼(オリハルコン)へと変質させた特別製)と名前を受け取り、忠誠を誓った。
魔国では司法府最高裁判所長官に就任する。仕事ぶりは真面目なのだが、検察庁検事総長にしたウルティマと事ある毎にヤクザも真っ青な喧嘩を起こしてはディアブロに仲裁に行かせているという事態を繰り返しており、リムルを呆れさせている。
スピンオフ『魔物の国の歩き方』でも、犯人の処遇を巡ってウルティマと睨み合いを起こしている。
帝国との戦争においては、緒戦の機甲軍団との戦いの終盤に出撃し、核撃魔法の重力崩壊にて機甲軍団に実質的なトドメを刺した。
その功績をリムルに称えられ、『破滅王(メナスロード)』の称号を得ると共に、聖魔十二守護王の一角に据えられた。
皇帝との戦いの際にテスタロッサ、ウルティマ共々リムルから魂を与えられて更なる進化を果たし、皇帝旗艦にて近衛騎士団団長の近藤達也と対決。
人の身でありながら自身を凌駕する近藤の前に、死を覚悟するまでに追い詰められるが、力への願望が身を結んだ事で土壇場で究極能力(アルティメットスキル)を獲得、自身の魔法と渾身の剣技の合わせ技で逆転勝ちを収めた。そして死にゆく近藤を看取り、彼のスキル、魂の全てを受け継いだ。
- 重力崩壊(グラビティーコラプス)
核撃魔法の一つ。要となる漆黒の炎、黒炎核(アビスコア)を圧縮して人工ブラックホールを生み出す。
数ある核撃魔法の中でも最大最強の威力を誇る危険な魔法で、範囲を指定しなければ、ジュラの大森林が丸ごと焦土と化す程の破壊力を発揮する。
- 死滅之王(アバドン)
リムルから魂を与えられ、東の帝国との戦争で得た究極能力(アルティメットスキル)。
とにかく攻撃力に特化した権能を保有しており、元からパワーに長けていたカレラにとっては鬼に金棒と言えるスキル。リムルの分析では、ラミリスの地下迷宮の階層破壊も可能らしい。
- 終末崩縮消滅波(アビスアナイアレーション)
重力崩壊力場に奈落の底の物質を放り込み、極大エネルギーの奔流を発生させる魔法。
《重力崩壊(グラビティーコラプス)》をも凌駕する究極の魔法とされており、一歩制御をしくじれば、惑星を文字通りに消し飛ばしてしまう行き過ぎた破壊力が致命的な弱点。究極能力を得る前から練習自体はしていたが、成功した試しは一度もなく、実戦で使用したのも帝国との戦争が初。しかし究極能力を手に入れた事で完璧な魔力制御が可能となったため、前述の弱点は克服している。
- 朧・百花繚乱
書籍版で使用した、カレラの必殺の剣技。超速の百の剣撃で敵を攻め立て、最後の一太刀で敵を袈裟懸けにする。
- 南部式大型自動拳銃
元々は近藤達也が所有していた拳銃。カレラとの戦いで破損したが、近藤がカレラに力を託した際に金色に生まれ変わった。
- 断罪之王(サンダルフォン)
近藤達也が所持していた究極能力。近藤がカレラに力を託す際に拳銃に宿った。
これにより、カレラは2つの究極能力を持つことになった。
•破界弾(リムーブ):対象の防御結界を破壊する。
•解呪弾(ディスペル):魔法効果を打ち消す。
•呪壊弾(ネクロシス):対象の魔力回路を破壊する。
•消滅弾(イレーザー):高密度の魔力弾。
対象の性質を見抜くことでエネルギーを消耗させられる。
•神滅弾(ジャッジメント):
前述した全ての権能の効果を有する必殺の権能。
1日に1発しか撃てないが転スラ世界最強の種族である竜種にも通用する。
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