オオムラサキ
おおむらさき
オオムラサキ(学名:Sasakia charonda)は、鱗翅目タテハチョウ科コムラサキ亜科オオムラサキ属に属する昆虫、蝶の一種。
国内にいる種では大型に属し、成虫で大人の掌(50〜55mm)ほどになる。
美しい青紫の翅を持ち、英名でも【Great Purple Emperor】(偉大な紫の皇帝)と荘厳な名を戴いている。
里山の雑木林に生息する。
幼虫は夏から秋にかけて榎(エノキ)の葉を食べて成長し、落ち葉の下で越冬して晩春に蛹となり、夏に羽化して成虫となる。
ちなみに幼虫の顔は正面から見ると見事に(・ω・)こんな顔をしているため、可愛いと一部で人気。
なお似た顔のものに同じタテハチョウ科コムラサキ亜科のコムラサキ、ゴマダラチョウ、アカボシゴマダラがいる。コムラサキとゴマダラチョウは在来種であるが、アカボシゴマダラは本土にいる中国亜種が外来種で特定外来生物、奄美群島にいる奄美亜種が在来種で準絶滅危惧種と中々ややこしいことになっている。
その羽音は小鳥並に大きく、非常に力強い。そしてその力強さにかなった高い飛行能力も有している。
なお、翅が青紫なのはオスだけ。メスは茶色で全体的に地味である。
オスも翅の裏は青紫ではなく黄色い。
(これでとある役所が病気扱いになったのは有名な話・・・)
花にはほとんど訪れず、主にクヌギやコナラなどのどんぐり系の樹木の樹液や、果実の汁などを食する。
餌場では非常に勇敢で、たとえスズメバチが相手であろうと餌を得るために突進し、追い払ってしまい、逆に自分が先に居座っていた場合、閉じていた翅を一気に開く(蝶は種類を問わず接地中翅を閉じ、立てている。接地中翅が開いて広げているのは基本的に蛾)ことで物理、風圧双方で無理矢理叩き落とす荒技を使用する(カブトムシやクワガタは全く気にせず食事を続けるが、ならばと直接の体当たりで執拗に叩き落としにかかる)。また、前述の小鳥並みに大きい羽と羽音を持つ事から鳩くらいの大きさの鳥なら積極的に追い回して撃退する。
しかし、そんなオオムラサキも他の昆虫同様にカマキリやクモには捕食されてしまうが、単純に力が強いため、場合によっては蜘蛛の巣を引きちぎることもあるらしい。そして、筋力だけでなく生命力も強く、標本にする為に窒息させて冷蔵庫に保管していたら数日後に蘇生して中で暴れ始めたという話がよくあるとのこと。何なんだろうこの蝶…
ここまで聞くと「流石に大袈裟だ」とか「嘘も混じっているだろう」と思う人もいるかもしれないが(デマだと思った人が実際に野生のオオムラサキを見に行って鳥を追いかけている姿を目撃して驚いたという話がある)、画像検索等で見てみるとオオムラサキは羽だけではなく体も太くガッシリとしており、羽を含めない大きさでもスズメバチより大きく、カブトムシにも劣らない体格をしている。更には蛹の状態でもかなり激しく動けるので、掴んだりするとまるで釣り上げた魚の如く、物凄い勢いで暴れる。
以上の事から上記の逸話が誇張表現ではない事が分かるような根拠が幾つもあり、正に「偉大なる紫の皇帝」の名に相応しい蝶だと言える。
主な生息域は、北ベトナムから中国東部、台湾、朝鮮半島、そして南西諸島を除く日本全域に及ぶ。
準絶滅危惧種への指定
以前は日本各地で普通に見られたオオムラサキだが、現在は各地で著しく減少しており、とうとう2006年の環境省レッドリストで準絶滅危惧種に指定されてしまった。
原因は里山の管理放棄や雑木林の減少による生息適地の減少や、幼虫が暮らすエノキの大木の切り倒し(オオムラサキの幼虫は大木でないと育たない)、落ち葉の清掃(幼虫が落ち葉の隙間で越冬する為落ち葉がないと越冬できずに死滅する)、成虫の餌の樹液を出す木の減少など様々。
全体として9割減少したとされている。
近年は販売目的の乱獲や、外来種アカボシゴマダラとの競合・繁殖干渉も問題となっている。
新甲虫王者ムシキング
最初期の2015ファーストよりおたすけムシとして登場。レアリティはSR、属性はグー。
おたすけ技はじゃんけん負けの後に勝つ(手は何でもいい)と体力を回復する「国蝶のささやき」。
カスタマイズ時の体力の伸びも大きく発動条件も緩いため、おたすけムシのラインナップが揃っていない最初期こそ重宝されたが、後に能力の傾向が同じで最強の回復効果をもつSSRおたすけや同じSRでも同条件で発動し回復に加えてマイナス効果無効がつくものが登場し、インフレに置いて行かれてしまった。