アキハバラ電脳組
あきはばらでんのうぐみ
1998年4月4日から9月26日までTBSほか、一部系列局で放送。全26話。アニメーション制作は葦プロ。
タイトル通り、電気街であった放送当時のイメージが色濃く反映された秋葉原を舞台としている。ことぶきつかさデザインによる華やかなキャラクターやコメディタッチのシナリオから「萌えアニメ」とされることが多いが、SF・アクション要素も強く、難解な用語や設定、熱いバトルシーンといった要素も盛り込んでいる。実際に放送前はアニメ雑誌などで詳しい内容が伏せられており、バトル要素が明らかになったのは1話の終盤である。
詳しくは後述するが、本作は『新世紀エヴァンゲリオン』のヒットを受けて製作された「ポストエヴァ」と呼ばれる作品群の一つである。
特に本作はスポンサーにセガとスターチャイルドがおり、主題歌や一部スタッフ陣も『少女革命ウテナ』と被っているなど、他作品に比べてかなりわかりやすく「二匹目(ウテナも含めると三匹目?)のドジョウ」を狙ったような要素(戦う美少女や生体と機械が組み合わさった人工生命体、複雑で謎の多い描写など)が強い。
しかしこの1998年はあのヤシガニの年で、大量にアニメが製作された時期であったため、作画が不安定になってしまい、評価に悪影響を及ぼすことになった。
1999年には劇場版アニメ『アキハバラ電脳組 2011年の夏休み』も公開された。監督は桜井弘明。
映画版はテレビアニメ版に比べ作画がかなり安定しており、ストーリーやキャラクターの魅力も十分にまとまって描かれていると評価されている。
また、放送と同時期にキャラクターデザインを担当したことぶきつかさにより『アキハバラ電脳組 パタPi!』のタイトルでなかよしにて漫画連載が行われた…が、当時(なかよしの)変身ものは『カードキャプターさくら』の独擅場であり、こちらもそれほど人気が出ずに終わった。
ゲーム『アキハバラ電脳組パタPies!』(ドリームキャスト)では、アニメとは異なるオリジナルストーリーが展開された。
主要人物の苗字は駅名、名前は鳥の名前になっている。()は担当声優。
アキハバラ電脳組メンバー
- 花小金井ひばり (島涼香)…主人公。少々ナルシストなところがあるが明るくて優しい性格の少女。1話で白い王子(クレイン)にパタPをもらい、話が進むにつれ敵との戦いで自身も成長していく。パンチラシーンが多く、かもめの祖父にスカートを捲られたこともある。
- 桜上水すずめ (吉住梢)…お嬢様口調で話す少女でひばりの幼馴染。父親は有名重工業メーカーの重役を務めており、令嬢である。
- 東十条つぐみ (浅川悠)…勝ち気な性格の少女。両親が格闘家で実家に道場があるため、空手が得意である。性格とは裏腹にアイドルに憧れている。
- 泉岳寺かもめ (長沢美樹)…関西弁で話す少女。お金にはうるさい。劇場版では祖父と共に大阪に帰っており、たこ焼き屋を経営している。
- 大鳥居つばめ (林原めぐみ)…ひばりより小柄で大人しい少女。敵対関係だったが愛情を知ったことをきっかけに、ひばりと和解しひばりの家に居候することになる。後にすずめ達からも仲間として認められ、戦いに協力することになる。アニメと劇場版では髪の色が違う。
パタPi
- デンスケ (新谷恵)…ひばりのパタPi
- フランチェスカ (堀江由衣)…すずめのパタPi
- テツロー (くまいもとこ)…つぐみのパタPi
- ビリケン (水田わさび)…かもめのパタPi
- プティアンジュ (鶴ひろみ)…つばめのパタPi
- 黒い王子/竜ヶ崎鷹士 (関智一)…ひばり達と敵対する少年。容姿が白い王子に似ている。シューティングスター親衛隊を作り、じゅん、みやま、はとこをスカウトした。
- 白い王子/クレイン・バーンシュタイク(山口勝平)…ひばりが空想世界で出会った少年。ひばりにパタPiを授ける。
- 竜ケ崎鷲羽/クリスチャン・ローゼンクロイツ (鈴置洋孝)…薔薇十字団の司令塔。表向きはひばり達が通う学校の校長。本作のヴィランズ。
- ブラッドファルコン/豪徳寺じゅん (本多知恵子)…鷹士にスカウトされ結成したシューティングスター親衛隊のリーダー格の女性。表向きは会社員。
- デスクロウ/祖師谷みやま (玉川紗己子)…シューティングスター親衛隊のメンバーの女性。知能派で川柳が趣味。表向きは大学生。
- ダークピジョン/代官山はとこ (かかずゆみ)…シューティングスター親衛隊のメンバーの少女。普段はアイドルをやっている。つぐみは彼女のファンである。
- シゴーニュ・ラスパイユ(喜多川拓郎)…竜ヶ崎鷲羽の協力者。つばめの育ての親でもある。
- 秘書(鶴ひろみ)…竜ヶ崎鷲羽の秘書をしている女性。
その他
先に述べたように、本作はいわゆる「第二のエヴァンゲリオン」を狙ってのアニメ制作が相次いだ時期の作品であり、アニメの制作会社も多忙ということからクオリティの高いアニメを作る労力が追いつかず、作画監督がいない状態で放送されてしまうなど作画崩壊が頻発(再放送、放送当時発売のVHSやDVD・Blu-rayボックスなどソフト版では修正されたバージョンに差し替えられた)。詳細は「ヤシガニ」または作画崩壊を参照のこと。
BGMや挿入歌、キャラクターやその演技などの評価は高く、またシナリオも決してクオリティが低いわけでは無いが、ヴィジュアル面のイメージや放送時間(※キー放送局の東京放送では土曜の夕方)、初期の展開からするとシリアスかつ難解、各話ごとの差が大きいということもあって『エヴァ』や『機動戦艦ナデシコ』ほどの人気は獲得できなかった。
なお、桜井弘明・高橋亨・川嶋恵子の3人が揃って担当した回は屈指の名エピソードが多く、本来こうなるはずだった作品の一端を垣間見る事が出来る。
コメント
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すべて見るpixivに投稿された小説
すべて見る親子ごっこ
1998年放送アニメ『アキハバラ電脳組』敵陣営の薔薇十字団のお話しです(短いですが続きます)。ローゼンクロイツ,シゴーニュ,鷹士(7歳くらい)が登場します。主人公5人組登場しません……。 微妙にですが男→男な表現があります。 『アキハバラ電脳組』知らないけど気になるという御方はwiki等にけっこう詳しく書かれていますので参照してみてください。 某アニメ配信サイトで配信終了間近に一通り見たら、放送から23年目の2001年にもなってドはまりしてしまいまして……主に竜ヶ崎鷹士/シューティングスター/黒の王子まわりを中心に。まだ通しで一度しか見ていませんので設定の理解などおかしなところもあるかもしれませんが、ともかくハマりたての勢いで一本作ってみました。5,835文字pixiv小説作品- スパロボ風の会話集
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