J検とは、文部科学省が後援している情報処理の検定試験(民間資格)である。
正式名称は情報検定。
「職業教育・キャリア教育財団」(旧・専修学校教育振興会)が主催している検定試験。
昔あった情報処理活用能力検定(旧J検)の後継の試験として2006年から実施されている。
情報処理の検定試験としては初級レベルの位置付けとされており、主に工業高校や商業高校、IT系の専門学校の学生が受験する。ただし受験資格は特に設定されておらず、大学生や社会人が受けることも可能である。
情報活用試験、情報システム試験、情報デザイン試験の3つの部門がある。
1級、2級、3級に分かれており、最も難易度が高い1級は国家資格のITパスポート試験とほぼ同じくらいの難易度とされている。
主にパソコンの使い方やセキュリティ、ネットワーク、データベースなどの知識が問われる。他にも経営学やビジネス、マネジメントについての問題も出題される。
プログラマーやシステムエンジニアなどのITエンジニアを目指す人向けの部門。
基本スキル、システムデザインスキル、プログラミングスキルの3科目に分かれている。
プログラミングスキルでは基本情報技術者試験の科目B(旧・午後科目)と同様に、擬似言語を用いたアルゴリズムの問題も必須問題として出題される。また、選択問題として個別のプログラミング言語(C言語、CASL、表計算ソフト)のいずれかを選択して解答する問題もある。ただしCASLは2024年3月を最後に廃止されており、2024年9月以降は選択問題自体が廃止され必須問題のみとなる。
基本スキルとシステムデザインスキルの2科目に合格すると「システムエンジニア認定」の、基本スキルとプログラミングスキルの2科目に合格すると「プログラマ認定」の称号がもらえる。科目合格制度の有効期間は1年間である。
国家資格の基本情報技術者試験の登竜門として受験する人も多い。
ちなみに情報システム試験の基本スキルに合格した後、情報処理推進機構(IPA)が認定した講習を受けて修了試験に合格すると、基本情報技術者試験の科目A(旧・午前)が1年間免除されるという特典もある。(詳細は「基本情報技術者試験の科目免除制度」を参照)
初級と上級に分かれている。
かつて実施されていた文部科学省認定(公的資格)の検定試験。今のJ検と区別するために「旧J検」と呼ばれることも。
国家資格の情報処理技術者試験が主に大学生や社会人を対象としていたのに対して、旧J検は主に専門学校生を対象としていた。
等級は1級、2級、準2級、3級に分かれていた。
2級は今の情報システム試験に、準2級は今の情報活用試験1級に、3級は今の情報活用試験2級に相当するとされている。
1級以外は主に基本情報技術者試験(旧・第二種情報処理技術者試験)や初級システムアドミニストレータ試験(初級シスアド)への登竜門として受験する人が多かった。
なお最難関の1級は国家資格のソフトウェア開発技術者試験(現・応用情報技術者試験)とほぼ同じくらいの難易度とされていた。
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最終更新:2024/12/23(月) 23:00
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