BIGBANG BEAT 1st Impressionとは大番長の二次創作2D対戦格闘ゲームである。本項では最終版であるver.1.06について説明する。
概要
アリスソフト原作「大番長 -Big Bang Age-」の二次創作ゲームとして制作され、現在は同人サークルFrontier Ajaが開発、運営を行っている。タイトルの略称でBBBと呼ばれる本作は同人ゲームであるが、商業向けのゲームと間違えられるほどグラフィックやサウンド、演出のクオリティが高い。原作で言うところの県内編をもとにした内容で、ほとんどのキャラやステージはそこから登場している。
システム
操作はレバーとL(Light)、M(Middle)、H(Heavy)、Bアクション、Pチャージ、エンハンスの6ボタンで行い、システム行動におけるボタンの同時押し操作は無い。また対戦はラウンド制ではなく、後述のライフカウンターによって進行する。
Pゲージ系
基本的な動作に関わる非常に重要なシステムである。
- Pゲージ
- 体力バーのすぐ下にあるオレンジ色のゲージで、技を出す、空中ダッシュ等の行動によって消費される。行動に必要なPゲージが不足しているとそれを行うことが出来ず、ゲージを使い切った状態ではほぼ何も出来ない状態になる。攻撃的なゲーム性を持つ本作においてこのゲージはそれらを抑える形で存在しており、むやみやたらに動きまわると自分の首を絞めることになる。また、Pゲージの減少量に合わせて少しずつ防御力も低下する。ゲージは自然回復するものの微々たるもので、後述のチャージ方法を使い回復することになる。このゲージは体力バーの空いた部分にも溜めることができ、体力が少ないほど最大値が大きくなる。
- Pチャージ
- 標準のチャージ方法であるが発動までに時間が掛かり、その間は動けない。
- エクステンドチャージ
- Pチャージ中にレバーをグリグリ回すことにより、体力を犠牲にしてPゲージの回復速度を上げることができる。それと同時に後述の攻撃力補正値も上昇する。
- アドヴァンスドチャージ
- Bパワーストックを1本消費して瞬時に一定量Pゲージを回復し、かつそのままチャージを継続することができる。Pチャージとは違いスキが無いため、対戦においては必須と言える行動である。エクステンドチャージと組み合わせることで短時間で大量の回復を行うことができる。
Bゲージ系
対戦を有利に進めるのに必要なシステムで、Pゲージとの関わりも深い。
- Bパワーゲージ・Bパワーストック
- いわゆるパワーゲージ。画面下にある青いゲージで、Bストーンに触れることにより溜めることができる。100でBパワーストック1本となり、最大5本分を溜めることができる。
- Bストーン
- 相手に攻撃を当てることによりばらまかれる青い石。デフォルト設定では小さい方は1、大きい方は12Bパワーゲージが溜まる。ばらまかれ方はランダムであり、これが思わぬ影響を与えることも。
Bパワーアクション
Bアクションボタンを使った行動で、いずれもBパワーストックを消費する。同じコマンドを持つものがあり、暴発が起こりやすい行動でもある。
- Bダッシュ
- ストックを1本消費し高速ダッシュを行うもので、進行方向を押したままでダッシュを継続できる。技のキャンセルにも使うことができ、隙を消しつつ攻めを継続することができる。また、地上で↓を入力しながら出すと小ジャンプ、空中で↓押しながら入力で強制落下、空中で↑を押しながら出すことでジャンプになる。
- Bカウンター
- ストックを1本消費でガード状態をキャンセルして攻撃を出すことができる、いわゆるガードキャンセル攻撃。これ自体にダメージは無く、追撃ができたとしても強烈な補正がかかるせいでほとんどダメージにならない。
- Bエスケープ
- ストック4本を消費する食らい状態から脱出動作。反撃は無く、自らが大きく間合いを離す行動となっている。無敵有りのBパワーアーツで割り込もうとしたり、Bダッシュを使おうとした瞬間に突っ込んできた相手の攻撃を食らって暴発し、一気に窮地に立たされることも・・・
- Bパワーアーツ
- いわゆる超必殺技で、青い背景演出とともにストックを1本消費する。Bダッシュや他の技でキャンセルを行えるものも存在し、一部技は後述するBIGBANG BREAKへの派生元にもなっている。
- BIGBANG BREAK(ビッグバンブレイク)
- バージョンアップに伴って追加された要素で、爆発のような赤い背景演出とともにストックを2本消費して出すBパワーアーツの上位版的存在。ゲームタイトルと同様にBBBと略される。
その他共通システム
- ライフカウンター
- 本作はラウンド制ではなくPゲージ下にある丸いシンボル、ライフカウンターの消費によって対戦が進行する。体力が0になるとライフカウンターが消費され、倒された側の体力とPゲージが全回復し対戦を再開する。これが無い状態で体力を0にされると負けとなる。
- エンハンス
- 一見すると挑発に見えるが対戦を有利に進めることができるもので、その内容はキャラクターの能力強化や回復など様々である。対戦中3回まで使うことができるが重要度もキャラによってまちまちで、毎試合必須であったり、あるいはオマケ程度の能力であったりする。
- 攻撃力補正値
- Pゲージ下にある数字によって表示され、攻撃力を%によって表している。最小値は100で、エクステンドチャージによって消費した体力の割合に合わせて上昇し、最大199となる。しかし、ライフカウンターを失うと増やした分(表示の下2桁)が半分になってしまう。Pゲージの回復ついでに増えていることが多い。
- 投げ・投げ抜け
- 相手に近づいた状態で横+H(一部キャラはM)を押すことで投げることができる。全キャラには同じコマンドの特殊技があるため暴発が起きやすく、対象となる技は隙が大きいものが多いため注意して使う必要がある。
- 防御力
- 体力の減少に合わせ徐々に大きくなっていく。また、先述したようにPゲージの減少で徐々に小さくなる。
- 振り向き落下
- 公式のシステムではなく一種のテクニックであるがここに記載する。2段ジャンプができる状態で相手を飛び越して真上+攻撃ボタンを同時押しすると、落下速度を維持したまま体の向きと進行方向を左右反転させつつ攻撃を出すことができる。主な使用用途はめくり。
キャラクター
本作では10+隠し4キャラクターを使用することができる。隠しキャラクターの使用に当たって条件は無く、選択画面でランダムを押したままレバーを操作することで選ぶことができる。
- 斬真狼牙(CV:セキセイ太郎)
- 【エンハンス:全開で行くぜ!(使うたびに技を追加)】
- いわゆる「波動拳」や「昇竜拳」を持たない近接型のパワーキャラ。若干のクセはあるものの初心者に勧められる扱いやすさをもつ。コンボダメージがエンハンスによって追加される技によるところが大きいため、まず試合開始後にエンハンスを優先して決めてから本格的にダメージを決めに行くというのが大体の戦い方になっている。エンハンス2回でもかなりの火力アップとなるが、3回目で追加されるBBBのウルフファングは補正無視で3~4割を持っていく強力な技で、狼牙の最大火力を押し上げる一撃になっている。
- 京堂扇奈(CV:天風雛姫)
- 【エンハンス:超回復(体力とPゲージを回復)】
- リーチが長く立ち回り面が強いが、それに限らず崩しや起き攻めなど何でもこなす万能さを持っている。その万能さで比較的苦手な攻めや火力勝負をカバーでき、安定した戦いが望める。相手の攻撃を無力化しつつ強引に切り込むことができる怪しい性能の技もあるが、基本的にはわかりやすい性能で初心者向きである。あといろいろとエロいと評判。
- 天楼久那妓(CV:蒼乃ヰ)
- 【エンハンス:蒼き力・集中(ストックを0.5本回復し、3回目で忌むべき力・解放のBゲージ消費減少)】
- 小柄でありながらリーチが長く、機動力や崩し能力も高い上に火力もそれなりにあり、おまけに無敵の切り返し技も持つという結構色々とすごいキャラ。その上スキの少ない技も多く、ワープ技や浮上するダッシュと攻めキャラとしての性能は十分に持っている。しかしながら防御力が低く、Bストーンの回収に不向きなダッシュと体格、なによりPゲージの存在により延々と攻め続けるようなことができないためその性能をフルに活かすことは難しい。
- 陣内兵太(CV:杜若由布也)
- 【エンハンス:漢を目指すぜ!(3回使用後、4回目でスーパー兵太に変身)】
- 機動力も低い、技の発生も遅い、火力も無いと無い無いづくしの弱キャラ。このままでは勝ち目が無いため、まずはスーパー兵太に変身するところを目指すことになる。しかし、変身に必要なエンハンスは成立までが非常に長く確定状況で決めなければならないが、性能の悪さからそもそも攻撃を引っ掛けることが難しく、各ゲージの消費も大きいためさらに苦労することに。アーマー付加技や高い防御力等を活用する必要がある。
- 変身スーパーモード
- 【エンハンス:漢の余裕!(相手のBストックを1本回復。ただの挑発)】
- 数々の苦難を乗り越えてスーパー兵太に変身した姿。動作が大幅に高速化し、技が一部変化、火力も上昇、さらには圧倒的なゲージ回復能力も手に入れている。性能としては最高レベルのスーパー兵太だが、変身前に受けたダメージ等はそのままなのでいかに早く変身するかがポイントとなる。性能以外に技も派手になっており、変身前との違いを実感させてくれるはず。中でもBBBの十年ナックルは5ストック&体力全て消費で、補正無視5割程の超大技。この技で相手を倒し損ねると状況によっては自分のKOが確定する、まさに決死の一撃。その割に減らない。
- 韋駄川煉(CV:一文字雷)
- 【エンハンス:地獄送りのヘッドバット(GO TO HELL!!とGO TO HEAVEN!!の威力上昇)】
- 投げキャラであるが同時に飛び道具やリーチに優れた技も持っており、起き攻めや打撃の崩しにも優れている。コマンド投げは目押しの追加入力によってその威力を変え、失敗から大成功までの3段階がある。エンハンスを使った状態でのGO TO HELL!!大成功はストック1本で4~5割になり、補正無視でコンボに組むことができる。他には投げた飛び道具(相手側煉のも含め)を木刀で打つということもできる。機動力が低めで動きが重めであるという短所を持っているが突進技とBダッシュでそれを補うことができ、キャラの性能全体としては割と万能である。
- 金剛丸三蔵(CV:一文字雷)
- 【エンハンス:超防御(防御力上昇)】
- 開幕距離で相手に手が届くほどの巨体を持つキャラで、高い防御力や専用ガードキャンセル技、アーマーにガードポイントといった鉄壁らしい要素を多く持っているのが特徴。巨体ではあるが打撃キャラでコマンド投げはない。本作最強とされる三蔵はどちらかというと守りより攻めが得意で、防御と攻撃の両面に優れた必殺技(ジャンプキャンセル、緊急停止可能で空中ガード不能のガードポイント付き移動攻撃)や、ガード不能を含めた豊富な起き攻めなどにより、強引かつ一気に勝負を決めることができる。弱点らしい弱点がない。余談だが三蔵のBBBは通常はBカウンターの強烈な補正を受けており、アーマーなどでその補正がなくなると威力20割程度の最強技に早変わりする。
- 闇のアギト(CV:河村眞斗)
- 【エンハンス:切れ味が増すぜェェ(蜂の巣の威力上昇)】
- 長いリーチに高いめくり能力、それに豊富な飛び道具を組み合わせて試合を優位に進めるキャラ。相手に当たらなかったナイフ(飛び道具)が地面に刺さり、蜂の巣を発動した際に動き出して攻撃を行う独自要素を持っている。1ボタン飛び道具で遠距離戦がしやすく、奇襲技や設置技でいやらしいこともできる。一方で、攻撃が縦方向に薄く発生も遅めであることから接近戦が苦手であったり、飛び道具によるPゲージ消費やコンボを食らいやすいなどの欠点も抱えている。また、エンハンスを生かそうとしても多大なゲージ消費と設置時間の割に合わない結果になりがちで、せっかくの専用要素も使われにくいということになってしまっている。
- 山本無頼(CV:片山篤嗣)
- 【エンハンス:捌きの修練(パーリング成功時の停止時間の増加)】
- リーチが短い上に飛び道具の類を持っていない近距離キャラ。それに加えて低いジャンプやステップ型のダッシュと相手に近づきにくく、スウェーやパーリング等で攻撃を掻い潜りながら相手に近づくことになる。パーリングは地上・空中の両方で使え、硬直の少ないガードとして機能し同時にPゲージも回復する。攻撃面では補正の少ない目押しコンボを使えばノーゲージで5割以上という高火力を叩き込むことができ、火力の割にコンボ時間が短いこともあってあっという間にKOすることが出来る。
- 中西姉妹(剣道CV:いしだまお、弓道CV:逢川奈々)
- 【エンハンス:弓道頑張る(弓道使用時のPゲージ消費量減少)】
- 剣道が本体として動き、同時に弓道も操作できるキャラである。Hボタンが弓道専用として割り当てられており、剣道が被ダメージもしくはダウン状態でなければ自由に動かすことができる。このキャラの強みは行動を阻止されることのない弓道にあり、コンボを中断させたり固め、コンボパーツとして機能する。2キャラを同時操作するという点に加えて、弓道の攻撃は多量のPゲージかBストック0.5本を使うためゲージ管理も行う必要があり、比較的操作難易度は高い。
- 堀田大悟(CV:TAK)
- 【エンハンス:みなぎる!ドラゴンパワーァァ!(次のドラゴンゲージ増加量が3個になる。被ダメで効果消滅)】
- 最大9個まで溜められるドラゴンゲージを持っており、特定の必殺技を当てることによって溜めることができる。溜めた数に応じて攻撃力が上がったり、消費することによって強力な必殺技を出すことができ、立ち回りや火力を大幅に強化できることがこのキャラの強みとなっている。はじめから使える技もそれなりの性能はあるが、強化技とは比べものにならないためドラゴンゲージを溜めるところからスタートする。最初に戦うための準備をするという点では狼牙とよく似ているが、狼牙と違ってパワーアップが増減し、その変化量も状況によって変わるため、大悟はノれば強いタイプである。またいろいろとクセもあり、特にダッシュの性質上地上からの接近は苦手である。
隠しキャラクター
- ハニー(CV:-)
- 【エンハンス:祈祷(相手のPゲージを吸収)】
- 剣装備と杖装備の2種類を使い分けながら戦うハニワ。本作では唯一声を当てられていないキャラである。基本的には高火力で、剣装備は崩しが苦手であるがリーチが長くそれなりにコンボができ、杖は崩しが強めだがかなりクセが強いといった具合になっており、使い分ける必要がある。また、Hボタンが装備変更に割り当てられているためそれぞれの装備で行える攻撃のバリエーションが少ない。目を瞑るだけでしゃがんだことになるような小柄体型(?)でコンボも決められにくいが、防御力もかなり低いため割とあっさりやられる。
- まんぼう(CV:計名さや香)
- 【エンハンス:産卵期(産卵のPゲージ消費量減少)】
- 豊富な飛び道具と高い機動力、そしてなによりも声が可愛すぎるのが特徴。飛び道具は滞留時間の長いものや一度に複数個出すもの、ガード不能と高性能なものが揃っており、近づくことなく崩すこともできる。魚なので(?)ほとんどの直接攻撃は体当たりや突進であり発生や移動速度は早いが、攻撃が食い込みやすく全キャラ中最低の防御力を持つまんぼうはそのまま負けてしまうことも。ああ、でも負けた時の声も可愛すぎ。
- 陣内兵太 常時スーパーモード(CV:杜若由布也)
- 【エンハンス:止まって見えるぜ!(行動キャンセル)】
- 見た目は先述したスーパー兵太だが中身は完全に別物。Pゲージの代わりに体力を消費する、必殺技を外すと大きな隙を晒す、連打可能なL攻撃を持っていると、まさに別ゲーキャラと呼ぶにふさわしい性能を持っている。通常攻撃の性能は高めでPゲージによる行動の制限は無いが、体力がガンガン減っていく。その上防御力が低く、自分から体力を減らすことから実質の防御力は最低で、最悪攻撃数発で負けるなんてことも。対戦に勝っても相手に与えたダメージより自分で減らした体力のほうが大きいのが当たり前。余談だが開幕前にステージから走り去るシュールなバグを持っている。
- デビル大悟(CV:TAK)
- 【エンハンス:ダイゴアーァァァアイ!(攻撃力増加)】
- 動作時間の短いビームや滞留時間の長い飛び道具を持ち、超高速ダッシュと合わせてあらゆる間合いから攻めることができる。特異な機動の空中ダッシュを持っており、追加入力で停止や滑空を行える。特にこの滑空は低空で出すことによりガードを揺さぶれる強力な空中ダッシュで、デビル大悟の近距離戦の能力を大きく押し上げている。他には空中アドヴァンスドチャージや攻撃判定付きBエスケープ、端まで届く巨大ビームなど、本作の隠しキャラの例に漏れずいろいろと性能が自由である。
関連動画
登録タグは「BBB」もしくは「BIGBANGBEAT」が使われるが、BBBでは他のジャンルのものも多く引っかかってしまうため、「格闘ゲーム BBB」といった感じに組み合わせると探しやすくなる。
関連項目