第二次世界大戦でドイツ海軍の艦艇に搭載されていた水上偵察機である。
主な特徴は、
などの特徴がある。
1935年にドイツ航空省は海軍が使用していた艦載用のHe60水上偵察機よりも速く重武装な水上機を求め、He60の製造元であるハインケル社に後継機開発の依頼を出した。ハインケル社が出してきたHe114はHe60より性能は少し向上していたが、軍の要求を満たすことができなかった。
その為、1936年に仕切りなおしで後継機開発の入札を行い、アラド社とフォッケウルフ社、ドルニエ社、ゴータ社が開発案を出した。ハインケル社はHe114の改良を主張し、入札には参加しなかった。
この中でアラド社が出してきた案だけが先進的な単葉低翼の機体で、他はごく一般な複葉機だった。
その後、アラド社とフォッケウルフ社に試作機が発注され、アラド社はAr196、フォッケウルフ社はFw62を納入した。試験の結果、Ar196に採用が決定した。また、装備するフロートも単フロートと双フロートのもので試験が行われ、安定性のあった双フロートが選択された。
1938年から生産が始まり、アラド社の他に占領下であったオランダのフォッカー社、フランスのSNCASO社でも生産され、1944年8月までに、試作機15機を含む541機が生産された。
また一部がルーマニアやブルガリアへ輸出されている。
1939年から艦載水上偵察機としてグラーフ・シュペー、アドミラル・シェーア、シャルンホルスト級戦艦やビスマルク級戦艦など、海軍の主要な艦艇へ装備された。また哨戒任務用に沿岸の基地にも配備された。
珍しいことに潜水艦を拿捕したこともある。
1940年5月5日にデンマーク近海で2機のAr196が、機雷原で損傷し浮上していた英軍潜水艦「シール」を発見し攻撃をかける。シールは対空機銃が動作不良を起こし反撃不能となり白旗を掲げた。それを見た1機が潜水艦に横づけし、シールの降伏を受け入れた。
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最終更新:2024/12/23(月) 23:00
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