弓と矢とは、
- 飛び道具である矢と、矢を飛ばす武器である弓とをセットで言ったもの。弓矢と称されることが多い。
- 荒木飛呂彦による漫画『ジョジョの奇妙な冒険』に登場するキーアイテム。本項で解説。
【注意】
この記事では、現在未放送分のアニメのネタバレを含む恐れがあります。
この「聖なる矢」につらぬかれ…生きていたということはすなわち…
おまえは今…ある「才能」を身につけたということだ…それはかつて
「DIO」という男が『スタンド』と呼んでいた才能だ
第4部「ダイヤモンドは砕けない」にて初めて登場する、「スタンド」を呼び覚ますためのキーアイテム。見た目は何百年も経っているような古ぼけた弓矢。「聖なる矢」「石の矢」と呼ばれることもある。後述上、「矢」と呼ばれることも多いが便宜上「弓と矢」と称される。
重要な部分は矢の先端部分である「矢じり」であり、この矢に射抜かれた人間(動物)に、スタンド使いとしての素質があるならば、どこを射抜かれたとしても生還してスタンド使いとして目覚める事になる(逆に、素質が無ければかすり傷であったとしても死亡してしまうだろう)。
第3部で登場した「スタンド」能力を後天的に目覚めさせるための道具で、第4部で語られることになるが、弓と矢の所有者であったエンヤ婆がDIOと接触したことで、DIOのスタンド「ザ・ワールド」が目覚め、世界中から30名近いスタンド使いの仲間を増やすことができた。
エンヤ婆とDIOの死後、第4部「ダイヤモンドは砕けない」、第5部「黄金の風」にて、「弓と矢」を巡るスタンド使い達の闘いが描かれた。DIOの死後も、ジョースター家の闘いは終わっていないことを象徴したアイテムと言える。
弓と矢の性質
- 射抜いた人間をスタンド使いにする
- 前述したとおりだが、作中では「矢に射られて瀕死状態だったが、スタンドにより治療を受けて最終的にスタンド使いになった」「既にスタンド使いだが、更に矢で射られて新たな能力を得た」例がある。
- スタンドの素質がある人間を指し示す
- 矢そのものがスタンドの素質がある者を選ぶ性質があり、確実にその人間をスタンド使いにさせる。DIOや吉良吉廣はこの性質を利用したが、虹村形兆やポルポは知らずに使って多くの死亡者を出してきた。
- 矢の所有者を引き寄せる
- 前述の延長線上にあり、磁力のように素質あるものを引き寄せるようになる。
- スタンドをレクイエム化させる
- 素質がある人間がスタンドを「矢」で貫く事で、すべての生物の精神を支配する能力を得る事になる。ただし、コントロールする力がなければ制御しきれず暴走してしまうであろう。作中の描写上では、この力をもたらす「矢」は他の「矢」と違う形状をしている(具体的に言えば承太郎が徐倫へ送ったペンダントと似た形状をした部品がくっついている)。ポルナレフによってこの現象を「レクイエム(鎮魂歌)」と名付けられた。
弓と矢の原理
弓と矢を回収したジャン=ピエール・ポルナレフが、「矢」のルーツを成分的に分析していたところ、ある事実を知った。
グリーンランドにある数万年前に隕石が落下したクレーター跡で、調査員2名が原因不明の病気にかかり死亡し、そのうち1名が発病後に指先からスタンガンのような火花を放ったことが記録されている。
この事件が起きた場所は病原体が生存できないようなツンドラの寒冷地だったため、通常の感染症は考えられなかった。しかし病死した調査員らはクレーター内において、ある隕石で負傷していた。よって、その隕石に付着していた数万年前のウイルスに感染したと断定せざるを得なかった。
「矢」の材質は、この隕石と同じ材質であり、隕石に眠る殺人ウイルスに感染して生き残る素質を持つ者に新しい生命能力を与える、「ウイルス進化説」がスタンド能力を目覚めさせる原理なのだ。
この隕石の性質を知った古代の人間がこの「矢」を作ったとされるが、何者が作ったのかは言及されていない。
スティール・ボール・ラン第10巻でのスタンド解説では、スタンド能力を引き出す道具として、「石仮面」「悪魔の手のひら」と共に紹介されている。
6本の「矢」
1986年、エジプトの遺跡発掘に参加した若き日のディアボロが、偶然「矢」を6本発掘した。
「矢」を盗んで姿を消したディアボロは6本のうち5本をエンヤ婆に売り捌き、残りの1本をそのまま所持し続けた。
その後の弓と矢の行方は以下の通り。
- 虹村形兆の矢
作中で初めて登場した弓と矢。
肉の芽の暴走で不死身の怪物と化した父親を殺害するスタンド使いを探すべく、DIOやエンヤ婆のことを調べて弓と矢を入手し、使用してきた。第4部に登場するスタンド使いの多くはこの矢によって目覚めたものがほとんどである。しかし、音石明によって弓と矢を強奪される。
音石は弓と矢を強奪したものの、結局射抜いたのはドブネズミ2匹(虫喰い/虫喰いでない)のみで、東方仗助らに敗北後回収され、研究のためスピードワゴン財団が管理することとなった。
- 吉良吉廣の矢
吉良邸に隠してあったもう一組の弓と矢。吉良吉廣がエンヤ婆から買い取ったもの。
殺人鬼であることがバレて川尻浩作になり替わった吉良吉影を守るために、矢だけを持ち去って新たなスタンド使いの仲間を増やし、東方仗助や空条承太郎らの妨害を図った。
射抜いたのは支倉未起隆の時点で6人(ただし支倉未起隆は傷ついたものの、矢が突き刺さらずはじかれた)。
しかし、新しいスタンド使いの妨害もかなわず、川尻浩作に疑いの目がかかったことで追い詰められた吉良吉影に矢が勝手に突き刺さり、キラークイーンの新たな能力「バイツァ・ダスト」が目覚めた。
その後の最終決戦で、吉良吉廣はキラークイーンの爆発に巻き込まれたため消滅、矢の行方は不明である。
- ポルポの矢
ディアボロがエンヤ婆に売り渡さなかった唯一の矢。この矢を自身がボスとなるギャング「パッショーネ」の組織力拡大の為に、入団する者をスタンド使いにさせてきた。すなわち第5部に登場するスタンド使いのほとんどがこの矢に射抜かれた者である。
入団を取り仕切る幹部・ポルポがこの矢を管理しており、入団試験と称してポルポのスタンドである「ブラック・サバス」で入団希望者の魂を矢で射ぬき、スタンド使いのギャング構成員を増やしてきた。
しかし、スタンドの素質がない人間がどうなろうとかまわないという方法であり、無関係の老人を巻き込んだことがジョルノの怒りを買い、ポルポの部屋の拳銃をバナナに変えてポルポが拳銃自殺したかのように見せかけて殺害。同時にこの「矢」も破壊された。
- レクイエムの矢
第5部終盤で登場する矢。前述した「レクイエム」を引き出す性質を持っているらしい。
第3部の闘いの後、DIOが使ったとされる「矢」の追跡を始めたジャン=ピエール・ポルナレフがエジプトで入手した。その後、矢を直接発掘したディアボロの存在に迫ることができたが、「キング・クリムゾン」の能力に敗北し再起不能の身となり、農村の廃家で隠遁生活を送っていた時、偶然「スタンド力のさらに先」であるレクイエムの方法を知った。
ポルナレフはこの方法を、ディアボロの正体を探るジョルノやブチャラティ達に教えようとコロッセオで会う約束をしたが、先にディアボロに追い詰められたためにシルバーチャリオッツレクイエムを発動させる。
ジョルノらとディアボロの「矢」を巡る戦いの末に、ついにジョルノはゴールド・エクスペリエンス・レクイエムを発現させてディアボロを倒した。
この矢は最終的には破壊されず、さらに「先」へ進めるため、ココ・ジャンボの甲羅の部屋に保管された。
- プッチの矢
第6部の回想の中で登場する矢。前述のレクイエムの矢と同じ形状をした「矢じり」。
1987年、日没の時間まで納骨堂で休んでいたDIOをエンリコ・プッチが匿ったことで「矢」をプレゼントされた。
1年後、生き別れた双子の弟(ウェザー・リポート)と、実の妹ペルラがお互いのことを知らずに恋人同士になっていたのを止めようとプッチが起こした行動が、ペルラの自殺という悲劇を招いてしまった。絶望したプッチに「矢」が刺さり、「ホワイトスネイク」が目醒め、同時に双子のウェザーも「ウェザー・リポート」が目醒める。
プッチはその後、ウェザーから記憶を奪いDIOに会いに行ったが、矢の行方は不明。
同じ時代に存在しないため、前述の「レクイエムの矢」と同一の存在である可能性もある。
- 行方不明の矢
作中でその詳細が明かされず一切登場していない矢。後述するペンダントの矢の元になった可能性があるが、一切不明。ジョジョの世界観はスティール・ボール・ランでパラレルワールドに突入したため、今後登場する可能性は低い。
その他の矢
ついでの知識
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おまえには『向かうべき2つの道』がある!!
この『矢』には秘メラレタ叡智がアルノダッ!ソレヲ教エヨウッ!
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タッタヒトツの最後の手段ナノダ!!
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