ダイハード打線とは、1999年~2004年の福岡ダイエーホークス全盛期を支えた打線の愛称である。
本項では特にその完成形と言える2003年の打線について記す。
打順 | 守備 | 選手名 | 打率 | 本塁打 | 打点 | 盗塁 | その他 |
---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | 中 | 村松有人 | .324 | 6 | 57 | 32 | ゴールデングラブ賞(外野) 盗塁リーグ2位 |
2 | 三 | 川崎宗則 | .294 | 2 | 51 | 30 | 盗塁リーグ3位 |
3 | 二 | 井口資仁 | .340 | 27 | 109 | 42 | 盗塁王、ベストナイン(二塁)、ゴールデングラブ賞(二塁) |
4 | 一 | 松中信彦 | .324 | 30 | 123 | 2 | 打点王、ベストナイン(一塁) |
5 | 捕 | 城島健司 | .330 | 34 | 119 | 9 | MVP、ベストナイン(捕手)、ゴールデングラブ賞(捕手) |
6 | 左 | P・バルデス | .311 | 26 | 104 | 1 | |
7 | 指 | 大道典嘉 | .281 | 4 | 51 | 0 | 規定打席未満 |
J・ズレータ | .266 | 13 | 43 | 0 | 規定打席未満 | ||
8 | 右 | 柴原洋 | .333 | 4 | 53 | 11 | ゴールデングラブ賞(外野) |
9 | 遊 | 鳥越裕介 | .212 | 1 | 25 | 5 | 規定打席未満 |
2003年の福岡ダイエーホークスの史上最強打線(NPB記録の年間チーム打率.297)の愛称である。
シングルから長打、機動力と全て隙のないメンバー編成で、2003年には村松、井口、松中、城島、バルデス、柴原と6人の3割打者、井口、城島、松中、バルデスの100打点カルテットを率いてプロ野球記録の年間打率.297を記録している。機動力面でも盗塁王の井口を筆頭にリーグ2位に村松、3位に川崎とベスト3を独占。12球団中1位の822得点、147盗塁と他球団を圧倒した。
オープン戦での靭帯断裂でシーズン離脱した小久保裕紀が健在なら、年間チーム打率3割、30本カルテットの悪夢を見れたとも言われている。
なお、1年間通して上記の打順で固定されていたわけではなく、開幕からしばらくは川崎が遊撃手を守っており、6月ぐらいまでは新外国人のブライアン・ネルソンが主に三塁を守っていた。また、村松は8月23日の試合で骨折して閉幕まで戦線離脱し(日本シリーズで復帰)、柴原は4月下旬まで離脱しており5月から6月にかけては2番、村松が戦線離脱した8月下旬以降は1番を打っている。
なので、実際のところ上記の打順でほぼ固定されていた期間は、範囲を長く取っても7月7日から8月23日までの1ヶ月半に過ぎない。単純にほぼ同じメンバーで固定されていた期間であれば、この打順になる前の「村松-柴原-井口-松中-城島-バルデスor大道-大道orバルデス-川崎orネルソン-鳥越or川崎」(5月16日から6月23日まで)や、村松の離脱後の「柴原-川崎-井口-松中-城島-バルデス-ズレータor大道-出口or高橋-鳥越」(8月24日から優勝決定の9月30日まで)も組まれていた日数では大差がない。
ではなぜ上記の打順がこの年の象徴として語り草になっているかというと、以下の7月25日から8月10日までのスコアを見ていただければおわかりいただけることと思う。
日付 | 勝敗 | スコア | 対戦相手 | 球場 |
---|---|---|---|---|
7月25日 | ○ | 7-4 | オリックス | 福岡ドーム |
7月26日 | ○ | 15-1 | オリックス | 福岡ドーム |
7月27日 | ○ | 26-7 | オリックス | 福岡ドーム |
7月28日 | ● | 8-9 | 大阪近鉄 | 福岡ドーム |
7月30日 | ○ | 4-3 | 大阪近鉄 | 福岡ドーム |
8月1日 | ○ | 29-1 | オリックス | ヤフーBBスタジアム |
8月2日 | ● | 6-10 | オリックス | ヤフーBBスタジアム |
8月3日 | ○ | 10-3 | オリックス | ヤフーBBスタジアム |
8月4日 | ○ | 8-5 | 西武 | 福岡ドーム |
8月5日 | ● | 1-3 | 西武 | 福岡ドーム |
8月6日 | ○ | 11-2 | 西武 | 福岡ドーム |
8月10日 | ○ | 13-2 | 日本ハム | 福島県営あづま球場 |
うん、もう何も言うまい。村松が復帰した日本シリーズでもホームゲームであった最後の第6戦・第7戦でこの打順が組まれたので、やはり首脳陣としてもこの打順がこの年の打線の完成形という認識だったようである。
2004年以降、主軸の井口・城島のメジャー入り、村松のFA移籍、バルデスの解雇などでダイハード打線が解体し、ホークス全盛期はいったん幕を閉じた。
その後、2010年代のホークスは10年間で日本一6回と球団史上最高の結果を残したが、その原動力は主としてリリーフ陣を中心とした投手力であり、2003年以上のぶっちぎりで優勝した2011年、2015年、2017年でもこれほどの強力打線は組めていない。そのため、この2003年の打線は現在でもやはりホークス史上最強の打線として語り草となり続けている。
掲示板
43 ななしのよっしん
2021/03/05(金) 20:27:24 ID: iVMckh3NmI
打線は柳田に依存しがちを踏まえるとタレントが揃ってたこの時の方が強いと思うけど、
投手はビハインド要員すらも防御率が良い上に壊れても下から出てくる今の方が絶対凄い。
去年とか先発が揃い過ぎて4本柱の時より充実してたの意味がわからなかった。
この打線なら今の投手陣からどれだけ点を奪えるのか気になるところ。
山賊打線の例を踏まえると基本打者有利だが後先考えなければ抑えられるかな?
44 ななしのよっしん
2022/01/21(金) 21:18:38 ID: b8GxPWnS0L
やはり8番柴原が鬼畜すぎる
3割打者が下位打線にいるとかおかしいだろ
45 ななしのよっしん
2022/10/11(火) 23:18:42 ID: F46/zELFpW
打線もそうだけど投手陣(特に先発に4人)の軸があったのもデカイ
瞬間風速最高クラスの斉藤和巳、球界史でも屈指の左腕になる杉内と和田、新垣もこの頃は凄かったし
それにしてもダイエー初優勝時と同じチームとは思えないほど投打が凄い進化してるな(これの4年前とかどうして優勝できたか分からんくらい成績酷かったし)
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最終更新:2024/12/22(日) 18:00
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