JPEGとは、静止画のファイル形式のひとつ、またはそのファイル形式の規格を定めた専門家集団のことである。
ここでは主にファイル形式の方について述べる。拡張子は主にjpg、たまにjpegなど。
概要
静止画のファイル形式としてはGIF・PNGなどと並んで最も一般的なもののひとつ。特徴としては「24ビットカラーを扱える」「(一般的に)データの圧縮方式が非可逆圧縮である」ことなどが挙げられる。口頭では「ジェイペグ」と呼ばれることが多い。
「JPEG」を省略せずに書くと「Joint Photographic Experts Group」であり、直接はISOが設置した画像データの専門家集団を意味するものであるが、この団体は団体名をそのままファイル形式に名づけており、一般的にはファイル形式の方を意味する場合が多いだろう。
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メリット
- 画像の圧縮率に非常に優れる。写真など、多くの場合でPNGよりもファイルサイズが小さくなる。
- GIFのような色数制限がない。
- 携帯電話向けも含めた大抵のブラウザに対応しているほか、デジタルカメラの多くはJPEGでの保存を標準としており、汎用性に優れる。
デメリット
- 非可逆圧縮を用いているので、画像を保存するたびに少しずつ画質が悪くなる。そのため、同じ画像を繰り返し編集する場合の保存形式としては向かない。
- 色数の少ない画像では画質の劣化が目立ちやすい。
- シャープネスの強い画像はファイルサイズが大きくなる傾向がある。
- 画像の圧縮率を上げすぎると、ブロックノイズやモスキートノイズなどが現れることがある。
- また、アルゴリズムの仕様上、赤系統の圧縮を特に苦手としており、ブロックノイズが出やすい色である
多くの画像編集ソフトで、JPEGは保存時に画質を設定できるが、どんなに高画質に設定しても、JPEG形式の画像劣化は防げない。
とは言え、高画質で保存すれば劣化が気になることはほとんどないので、それほど心配しなくてもいい。
ただし、Windows付属ペイントのように画質を指定できないソフトもあるので、その点は注意が必要。WinXP時代のペイントなど、目に見えて画質が劣化するソフトもある。
ベースラインJPEGとプログレッシブJPEG
画像をJPEGで保存するときに、ソフトウェアによっては「ベースラインJPEG」で保存するか、「プログレッシブJPEG」で保存するかを選択できる場合がある。これらは、Webブラウザ上での画像表示方法を決定するもので、簡単に言うと「ベースラインJPEG」は画像が上のほうから徐々に表示されるのに対して、「プログレッシブJPEG」は最初に粗い画像が出てきたあと、徐々に画像が鮮明になっていく表示方法である。また、保存したときのファイルサイズも若干ながら異なる。
低速回線利用時などWeb上の画像の表示に時間がかかるような環境では、はじめから画像の全体が表示されるプログレッシブJPEGが好まれることもあるが、ブロードバンド環境においてはどちらもほぼ一瞬で画像が表示されてしまうので、ブロードバンド環境普及以前に比べるとベースラインかプログレッシブかの選択の重要性は薄れてきている。また、プログレッシブの場合、環境によっては表示できないこともあるので注意を要する。
関連項目
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