この記事は曖昧さ回避です |
GTとは、
- 総計(Grand Total)の略。
- グランド・ツーリング(Grand Touring)の略。本来の意味は、かつてイギリス貴族の子弟が行っていた「グランド・ツアー」に由来する「大旅行」であり、転じて長距離移動を快適に行うための乗用車を指すようになった。グランド・ツアラー、グランツーリスモとも。
- グランツーリスモシリーズの略称。
- アルファロメオが開発・製造していた乗用車「アルファロメオ・GT」
- フォードが開発・製造していた乗用車「フォード・GT」
- プリンス自動車・日産自動車が開発・製造していた乗用車「スカイライン・GT」
- 自動車のグレード名。一般に高性能なグレードにこの名がつくが、実際には普通乗用車と大して差がない名ばかりの物も。日本の自動車界においては80年代までは多用されたが、次第に乗用車そのものの性能が上がったことにより、わざわざGTを名乗る車種は少なくなっている。
- 自動車レースのクラス・シリーズ名(SUPER GT、ル・マン24時間耐久レースGT1クラスなど)。本記事で解説。
- アメリカの自転車メーカー
- mihimaru GTの略称。
- アニメ「ドラゴンボールGT」
- NECが開発・製造したゲーム機「PCエンジンGT」の略称。
- クレイジーケンバンドの楽曲名
- 坂本龍一の楽曲名
レースにおけるGTについて
自動車レースにおいて、基本的に市販車をベースとし、一定数以上の生産数などを条件としてレース主催が公認(ホモロゲーション)したレーシングカーの車種、クラス。そして、それらのレーシングカーを使ったレースイベントのシリーズ名にも名が使われることがある。
戦後、モータースポーツが急速に発展していく中で、レーシングカーも高性能化、先鋭化が進みつつあった。タイヤがむき出しのいわゆるグランプリカーは、早期に市販車とはかけ離れたフォーミュラカーへと発展した。
一方で、ボディにタイヤが覆われたいわゆるスポーツカーは、まだ市販車をそのままレースで使用するのが一般的であった。しかし、次第にレースで勝つためだけに作られる車が目立ち始めた。それらはあくまで将来市販前提の「プロトタイプ」という名目で作られ、実際には市販されないものも多かった。このやり方で、フェラーリがスポーツカー世界選手権のタイトルを独占するにいたり、主催者側はこれを阻止する目的でGTクラスを作ることになる。プロトタイプが速くなりすぎて危険だ、という建前ではあったが…。
具体的には、排気量3000cc以下、年間の生産台数が100台を超えることが公認の条件であった。当時のフェラーリは町工場レベルの生産力しかなく、これで選手権から彼らを追い出せると主催者側は踏んだのである。尤も、フェラーリは当時の量産車であり、すでに数百台の生産実績があった250GTの「発展型(エボリューションモデル)」として250GTOを作り、主催者側の目論見を早くも打ち砕いたのではあったが。
ともあれ、これを始まりにGTクラスはスポーツカー世界選手権の中で定着し、市販車ベースのレーシングカーそのものを指す言葉となった。しかし、世界選手権を外されたプロトタイプも結局メーカーは手を引かずに開発を続けたため、主催者側はとうとうプロトタイプとGTそれぞれのタイトルをかけることを認めた。
名称がWECとなった現在(2017年)も、プロトタイプであるLMPと、GTクラスであるLMGTEが混走してそれぞれの勝利を争っている。
関連項目
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