Flashとは、
概要
Flash(フラッシュ)とは、Adobe Systems社[1](旧Macromedia社)のwebコンテンツ制作ツール「Adobe Flash」の略称、およびそのフォーマットの名称。あるいは、Flashフォーマットで作成されたswfファイル等のコンテンツを指す。
歴史を紐解くと、「Flash」の由来は、旧称である「FutureSplash」の略である。
1996年あたりのことだ。Macromedia社が「FutureSplash」の開発会社FutureWave Softwareを会社ごと買収。それを自社の競合する形式である「Shockwave」を冠して「Shockwave Flash」と改名されたわけだ。そのお陰で、誤解されがちだが「Shockwave」と互換性があるように思えるが、まったくないのだ。
アニメーション等の動画のほか、ActionScriptと呼ばれるプログラミング言語を利用することによりゲームの作成等も可能とする。企業などが制作するホームページ用コンテンツにに限らず個人単位でも様々なコンテンツが制作、アップロードされ続け、2000年代初頭のネット技術の進歩に大いなる役割を果たしたといえるツールである。
以上のように一時代を築いたコンテンツであったが、セキュリティ上の問題などから2017年頃から段階的に終了する事が告知されていた。
AdobeによるFlashのサポートは2020年12月31日で終了し、1月12日からは主要ブラウザにおけるFlashコンテンツの再生がブロックされている。[2]
身近なFlash
Flashアニメーションは、ニコニコやVIPが誕生する以前から2ch文化などと共に歩む形で、一時代を築いていた。
現在では見る影もなく廃れてしまった…という風に言われているが、例えばニコニコで流行しているIOSYS作品などは元々Flashアニメーションを使ったPVであり、youtube・ニコニコ動画に転載される等して人気を博してきたという背景がある。
また、当時の動画サイトは軒並みFlashを利用した技術(Flash Video : FLV)で低容量かつマルチプラットフォームに対応した動画配信を可能にしており、ニコニコ動画も例外ではなかった。
ニコニコ動画のコメントシステムなどのインターフェイスもFlashで実現されていたし、このニコニコ大百科においても、ピコカキコはFlashで作られていた。Flashなくして今のニコニコは存在しないのである。
2021年以後もFlashを楽しむ方法
【Flash作者様へ】Flashの希望と未来【Ruffle】―東京工業大学 デジタル創作同好会などをもとに記述。
自分のパソコン上で見る
.swfファイル自体をダウンロードし、それを閲覧するソフトを用いることで、自分のパソコン上でなら楽しむことができる。ただし、画像ファイルが別になっている場合などはダウンロードが難しい場合もある。
Ruffleを導入する
Ruffleという海外の有志が開発したWebブラウザの拡張機能を利用することにより、ブラウザ上でFlashを見ることができる。詳細は「Ruffle」の記事を参照。
ただし、Flashの作者自身がWeb上から削除してしまうと見られないので、作者が早計に削除しないよう周知が求められている。
保管プロジェクト
BlueMaxima's Flashpointという海外のプロジェクトでは、Flash作品の大量保管を行っている。ただし、作者には無断で行われており、作者から申し立てがあった場合は削除している。保管したいFlashがある場合は、リクエストなどを受け付けている。公式サイト/保管作品一覧(ゲーム/アニメーション)。
Internet Archiveという団体が運営するWayback Machineでは、過去のサイトを見ることができるほか、.swfファイルの保管もしている。ただし全てのサイトやコンテンツを見られるわけではないので、保存されていなければ見ることはできない。団体で保管したもののほか、自分のサイトやコンテンツを保管することもできる。
関連項目
関連動画
コミュニティ
関連リンク
脚注
- *米アドビ システムズ(Adobe Systems)社は2005年12月、かねてより進められていた米マクロメディア(Macromedia)社の買収手続きを同月3日(現地時間)に完了したと発表した。
- *Flashの最後の日、Adobe自身がサポートを停止 2021.1.1
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