Bohemian Rhapsody(ボヘミアン・ラプソディ)とは、イギリスのロックバンドQUEENの楽曲及び2018年に公開されたイギリス・アメリカ合作の伝記映画である。楽曲の作曲はボーカルのフレディ・マーキュリー。
概要
1975年発売の「オペラ座の夜」に収録されている一曲でありシングルカットもされている。シングルでのB面曲はロジャー・テイラーの「I'm in Love With My Car」である。
一曲で6分近い曲であったためにメンバーの中ではシングルカットに難色を示す意見もあったが、イギリスにおいて9週間連続一位を記録する大ヒットとなりQUEENの人気を決定付けた重要な曲である。
曲の構成について
QUEENがロックバンドであるため、世間ではこの曲もロックとされている場合もあるがその枠ではこの曲は語れない。
この曲は構成としてアカペラ、バラード、オペラ、ハードロック(一部ではメタル要素もあるという意見)の要素をそれぞれの場面展開として用いられている曲であり、それだけで壮大な雰囲気に仕上がっている。
また中間部のオペラパートはQUEENにおいてボーカルを担当するフレディ、ブライアン、ロジャーの3人がオーバーダビングを繰り返して収録したため曲では200人を超える合唱隊を作り出している(ただこの録音だけで2週間近くかかっている)
世界一有名なPV
この曲のPVが撮影されたのは1975年11月14日、ロンドン近くにあるElstree Studios。撮影に掛けられた時間は4時間、制作費用は4,500ポンド。監督はブルース・ゴワーズ(Bruce Gowers)。
ビデオを再生してみると、まず目を引くのは4人のシルエットである。このシルエットからクロスフェードによってぼわっと浮き上がる4人の構図はミック・ロック(Mick Rock)が撮影したQueenのセカンドアルバム「Queen II」のジャケット写真のアイデアをそのまま引用したもの。これはメンバーの提案で、一番思い入れのあるアルバムだったから、ということで採用が決定した。ちなみに、このジャケット写真のアイデアはドイツの女優マレーネ・ディートリッヒ(Marlene Dietrich)の写真にインスパイアされたものだという。
曲がバラードセクションに入って場面が切り替わると4人の演奏シーン。ブライアンによれば、「サウンドチェックがてら演奏してたのを撮影したんだ。」とのことである。
オペラセクションで見られる特徴的な視覚効果は編集で加えられたものではなく、すべて撮影時に一手間加えただけのもの。顔に青い影がミヨヨーンと伸びる効果はモニターをカメラで撮影することで得られる効果。ビデオカメラをテレビにつないで遊んだ人も居るはず。メンバー4人が増殖するシーンはカメラに蜂の巣状のレンズを取り付けることで得られる効果。
この特徴的で有名なPVは古今東西のアーティストによってパロディされている。いろいろ探してみると面白いかもしれない。
ライブでのパフォーマンス
この曲が初めて演奏されたのは「A Night At The Opera Tour」イギリスツアーの初日である1975年11月14日。10月30日にシングルが発売されておよそ2週間後、全英シングルチャートで1位をキープしている真っ最中である。 1975年から1976年の演奏においてはコンサートのオープニングにオペラセクションからロックセクションまでの部分を使い、バラードセクションをピアノメドレーに組み込んで演奏していた。(※1) ただし、1975年12月24日のクリスマスコンサートではオープニングがNow I'm Hereに変えられている。このことについて、一説によると、TV収録のための尺合わせと言われている。 1977年以降はアカペラセクション抜きのフルバージョンで演奏されるようになった。 (※2)演奏位置はおおよそアンコールを除いたメインセットの後半に置かれることが多かった。 ちなみに、この曲の後はたいていアップテンポな曲がくる。例としてはKeep Yourself Alive、Tie Your Mother Down、Hammer To Fallなど。 |
(※1) (※2) |
関連動画
QUEEN
PVに関しては上記ですでに述べているのでここではライブパフォーマンスについてを取り上げる。
・1979年12月4日 ニューキャッスル ・1986年7月12日 ロンドン ・1992年4月20日 ロンドン |
・1981年11月24日/25日 モントリオール ・1986年7月27日 ブダペスト ・2012年6月30日 キエフ |
カバー
この曲に魅せられた数知れぬ多くの人がさまざまな形でカバーをしている。
それぞれの表現の違いを楽しむとともに、彼らの“Bo-Rhap愛”を感じてみよう。
海外
※↑「Bohemian Polka」も参照されたし。
日本
映画「ボヘミアン・ラプソディ」
2018年10月24日に英国で公開された、フレディ・マーキュリーの生涯を描いた伝記映画。日本国内では同年11月9日公開。フレディらのバンド結成からメンバー同士の度重なる衝突を描き、伝説のライブ・エイドでのパフォーマンスを大規模なエンターテイメント性で再現している。
配給は20世紀FOX、監督は当初ブライアン・シンガーが務める予定だったが、製作途中で降板。デクスター・フレッチャーが後任となった。
ラミ・マレックを主演に迎え制作され、音楽プロデューサーにはブライアン、ロジャーと本家Queenのメンバーが携わっており、マレックのハイクオリティなフレディの演技も相まってファンからの支持は非常に高い。
詳しくはこちらの記事も参照。→ボヘミアン・ラプソディ(映画)
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関連項目
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