日本はTーT接地方式ですが、海外はT-N接地方式が主流です。
これはN相で統合接地しR-S-Tでベクトル和を検知して、零相電流を検知したときにOCRで地絡を遮断します(当然、過電流・短絡も1つのOCRで遮断します)。
(電時にサーキットブレーカーを過電流で作動としても同じ)
この場合、CTは3つ(三相4線の場合は4つ)設置します。
また、漏電・地絡が起きたとき、安全を担保するために、統合接地は3Ω未満とします。
1つのOCRで地絡も遮断するのでシンプルはなりますが、OCRを作動させるために一瞬大きな電流となります。
日本でのZCT検知、DGR遮断では15mA~200mAと小さな電流で遮断するので、安全と言えば安全ですが、接地は100Ω(使用電圧300V以上では10Ω)となり、DGRやELCBが動作しないと漏電、火災のリスクは大きくなります。
また海外では400V/200V系の三相4線が主流なので、接地抵抗は低くするということもあります。
最近では日本でも統合接地や等電位接地で設計されるビルも出現するようになりました。この場合はT-N接地ですが、多くはB種接地をSPDで接続する例が多くなっています。
日本では関東ロームや扇状地、火山地帯で抵抗が出ない場所が多くあり、中々接地抵抗を3Ω未満とるすことが難しい場所があるので、T-T接地が未だ主流となっているのだと思います。