質問者様の知りたいことというのは、膨大な事例や背景を自ら調べることでその関連性を自ら導き出す経験知の部類のように思います。少なくとも、１冊の本にするにはテーマが広すぎる。テーマを絞ってくれれば、読んだ事のある書籍からピックアップしますが・・・。 個人的に思うのは、webサービスの大まかな流れがあるというのは質問者様の錯覚であって、実際はメディア等によって騒がれるその時々の旬なカテゴリが異なっているだけじゃないのかということです。 例えば、黎明期のウェブサイトから始まり、ECサイト、ブログ、動画サイト、SNS、ブラウザゲーム・・など。これが旬だった分野。 ただ、その裏側には、別の・・例えばオンラインストレージ→ファイル共有→ストレージサービス(dropbox等)なんかもあるわけですし。 （ゲームの課金自体は、オンラインゲームが昔からやっているし、その始まりは10年以上前になる。ガンホー・エンターテイメントの創業は1998年、上場したのは2005年。だから、個人がウェブに金を使うようになったのは別に最近じゃない。最近問題になっている｢ガチャ｣も、昔からあった。変わったのは、情報デバイスでゲームをする顧客層ですよ。理由は、後述。） 持っていた方が良いんじゃないかと思う視野としては、そういったウェブコンテンツ(サービス)は、環境の変化に合わせて新たなサービスが出てきているという点です。環境というのは、無線/有線ネットワークの速度・コストと、サーバー性能のコスト、利用デバイス(PC・携帯・スマホ)の進化による取得可能な情報量、それによる顧客の”利用シーン”の変化・・・といったものです。 つまり、質問者様が言う”時代背景”というのは、時事や顧客ニーズではなく、通信と情報処理デバイスの進化過程であると言える。 動画サイトが普及した背景では、動画配信のトラフィックを支えるコスト＜広告収入となった転換点があるわけですし。具体的には光ファイバーとサーバーの費用対性能。(当時は、動画配信は広告コストでは賄えないというのがネックだった。) スマホゲームに関しては、スマホが普及したことで、移動中にアクセスできる情報量が飛躍的に向上した結果、その移動時間にプレイできるゲームが提供可能になり、情報デバイスでゲームをする層が、マニアから一般的な携帯利用層に移った(結果、顧客層が爆発的に多くなった)ということ。 そして、移動端末でＰＣと同じ情報を扱うようになるならば、その間をつなぐサービス(dropbox)が出てくる。 そう考えると、次は無線ネットワークが有線の光ファイバーと同程度の速度を持つようになるのが来る・・とすると、何が出来るようになるのか・・、と予測することも出来るのではないでしょうか。(スマホ向けのＴＶ局とか、始まるらしいですね。) もう1点、助言として書かせて頂くと、 ほとんどの日本人はウェブを”コンテンツ”だと思っている。ウェブの本質は、サーバーや通信技術を背景とした、情報処理の”技術”であるという視点は非常に重要です。必要なのは、新しい”コンテンツ”を生み出すことではなく、何らかの処理を爆発的に効率化すること。 例えば、facebookは元々は学校内での良い女コンテストの投票から始まったんじゃなかったっけ？忘れたけれど、その程度。それをたまたまヤツがＩＴでそれをやろうとアプローチしたのが、きっかけ。何も、mixiがやっているような個人日記コンテンツが何らかの理由で発生したわけじゃない。mixiは当時日本で個人ブログが流行っていたから、ＳＮＳを日本人に受けるようにデフォルメしただけですよ。 問題は、それをやったとして採算が合うかどうかという点で、前項に戻りますが。（ウェブでの課金モデルなら、｢フリー 著：クリス・アンダーソン｣に書いてあるパターンくらいで網羅できる程度。） 追記：課金の原理を行動経済学的(”学”というほど、厳密な検証はしていないので的。)にまとめた文章が読みたいのなら、｢人はなぜ形のないものを買うのか 著：野島美保｣という本が詳しい。古い本だけど、原理は今も変わっていない普遍的なところを分かりやすく書いている良い本。思い出したから追記してみた。 そんなところを目星にして、市場を見てみてください。私の好きなテーマだったので、長々と書いてしまいました。すいません。