私は、見た映画に、自分なりの評価点を付けてますが、 5点満点で、 『シビル・ウォー』＝3点 『オッペンハオマー』＝4点、 でした。 『シビル・ウォー』は、正直、 過大評価されてると思います。 『シビル・ウォー』の、私の感想は、 ゾンビ映画で言う「ゾンビ」と言う舞台設定を、 「分裂しているアメリカ」に置き換えた、 ある種のゾンビ映画に見えました。 現実のアメリカ社会で起きている、 貧富の差とか、人種差別とか、移民排斥とか、 そうした様々な分断が、 「恐怖」を生み出す元凶のように描かれてましたが、 そこに解決策や「あるべき姿」を見せるワケでもなく、 その怖さを、さながらホラー映画のモンスターのように 恐がらせ役として利用するだけだったように見えました。 戦場の怖さ、 戦争が生み出す理不尽や残酷さを、 「楽しむ」ための仕掛けとして使ってるだけで、 まぁ、「アメリカがこんな状態で良いのか？」と言う 問題提起だったと、深読みできなくもないですが、 でも、本作の主眼は、 その「リアリティある恐怖」を楽しむ、 戦場スリラーでしたから、 これに、政治的、思想的な、 深遠なテーマを期待するのは、 お門違いなんじゃないかな？と。 その点『オッパンハイマー』は、 ある意味、アメリカの、その後の、 軍事超大国としてんお立ち位置を決定づけた、 「英雄」であったはずの男が、 実は、政治思想的な策謀によって、 地位を奪われ、報われない半生を送った、と言う 悲劇的な運命を描いている点が、 核兵器と言う、 人類史上、最悪の兵器を生み出した 「罪」と対比させて、 「因果応報」を描いているように見えましたが、 そう見えるのは、唯一の被爆国の 国民として見ているから、 そう感じるのかも知れません。 『オッペンハオマー』を見ると、 訪日したパレスチナの代表が、 広島の原爆資料館を見た後に 語ったコメントを思い出さずにはいられません。 曰く、 「日本は、アメリカに復讐したいと思わないのか？」 『オッパンハイマー』を見た後、 私は、ホワイトハウスや、ウォール街が 原爆で吹き飛ばされる様子を、 見てみたい！と思っちゃいましたね。