長年、学童保育で責任者をしております。 おやつを残したら利用できないというのは初めて聞いたので、非常に驚いています。 元々、学童保育を利用する保護者の殆どが就労が理由で預けてらっしゃるので、どうしても夕飯が遅くなってしまいがちです。夕飯までお腹を保たせるための補食を目的としておやつは提供されています。 その為、夕飯まで特に問題もなく、お腹も空いていないのであれば無理に食べる必要のないものとなります。無理に食べて夕飯が食べられなくなってしまっては本末転倒ですし、本人の意思を無視して無理に食べさせることは子どもの権利を軽んじる行為であるばかりか、児童に精神的苦痛を与えることになりかねません。うちの自治体であれば現場職員に対して即時指導が入るレベルの案件です。 そもそも、学童保育の第一の使命は保護者の子育て支援にあります。おやつを食べない事と利用できなくなることには何の因果関係もありません。 フードロス対策ということであれば保護者の責任の元で持ち帰って頂けば良いだけですし、パンや食べかけ、アイスやゼリー等の管理が難しいもののみ持ち帰り不可とすれば良いだけのことです。 うちの自治体の場合は下校時に取りに寄れば持ち帰り用のおやつを渡していますし、当日中に取りに来なかったり、おやつの時間の配膳時にいらないと言って取らず持ち帰りもしないおやつに関しては別の機会に再利用させて頂く規則になっています。 出されたものを残さず食べるということは食育の観点からは大切ですが、コロナ禍以降の学童保育では手作りおやつや生ものの提供に制限が出た施設が大量にありますので、添加物に塗れたスナック菓子が増加しました。 お菓子の製造元の方には申し訳ないですが、そちらよりも保護者が用意してくれる夕飯を残さず食べるべきですし、補食の本来の意味を理解していれば頑張らせる必要のないものです。(おやつ中にふざけてダメにした場合は容赦なく叱りますが…) 民設民営の完全個人経営の独自の保育観で運営されている施設の場合は難しいですが、公設公営や公設民営の学童保育であれば、現場責任者以上の運営事業者の担当者か自治体の学童保育の担当課に問い合わせて良いレベルの案件だと思います。 参考になれば幸いです。