スクラムでつながる実践アジャイル – Scrum Boot Camp 横浜 #scrumbc

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Scrum Boot Camp 横浜に参加しました。たくさんのコーチ陣に囲まれてのワークショップは楽しかったです。また、いろんなつながりによって「はじめましてな人」「ひさしぶりな人」にもお会いすることができました。こういった場を提供してくださった@ryuzeeさんはじめ、皆様ありがとうございます。

今回のブートキャンプでは、アジャイル開発の基礎からスクラムの概要。そして、スクラムで登場するツールやプロセスをワークショップで体験し、理解を深めていく内容でした。私は、書籍を読んで現場でTry and Errorを試していた「野良スクラムマスター」なので、こういう場でコーチの説明を聞くことにより、「自分との差分」「理論の裏付け」など、いろいろと発見することができました。本からは読み取れない部分を学べるのがワークショップの醍醐味ですね。

まずはビジネス状況の確認です。業務効率化としてのITから、戦略を実現するためのITへと変化しています。シリコンバレーほど「いかに早く」はもとめられないかもしれませんが、これから先、企業が生き残っていくためには、ほんとうの意味でITを駆使する必要が出てくるかもしれません。

Agileと引き合いに出されるのがウォーターフォール。この比較はとてもわかりやすいのですが、@ryuzeeさんの資料だと「良い点、悪い点」をAgileとWFの両方で語っているところがいいなぁと思いました。

この5つのScrumの思想を見るたびに、いつも「いいなぁ」と思っています。シンプルで明確であり、これを理解出来ない人はまずいないでしょう。規律としてもちょうどよく感じるんですよね。厳しくもなく甘くもない。

スクラムを1枚にまとめた図です。スクラムが北米やヨーロッパで広まっているのもうなづけます。

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イノベーションスプリントでJeffさんも語っていたのですが、スクラムはとてもシンプルな構造で、それぞれの目的が明確です。

ユーザストーリーのINVEST。ストーリーカードはハイレベルな技術が必要に感じますが、最近だとチケットという言葉が主流になってきました。しかしながら、どちらも「適切なサイズ」「独立性」といった、「必要要素」はクリアしたほうがいい。INVESTの考え方はチェックリストになりそうです。

Doneの定義は、円滑に進めるためにとても大切。これができないと「手戻り」「スプリントが終了しない」「リリースできない」といった負のスパイラルが発生してしまう。まずは、進捗の%をやめて、「0%か100%」で管理するのもよさそうです。

分割はチャンス!タスク分割も「やってみて慣れる」のが一番かもしれません。コンテキストごとに異なる「やり方」が見えてくる可能性があります。また、経験の差による見積もりの差分も「チームで」と考えることで整理されていくはず。確かに単純に平均を取るルールよりも「チームとしてどうよ?」という聞き方がよさそうに思いました。そして、ストーリーやタスクの「優先度」ではなく「優先順位」とすることで「全部重要」を防止する作戦も素敵だなぁと思いました。

User Stories Applied: For Agile Software Development (Addison-Wesley Signature Series (Beck))
より深く知るために、User Stories Appliedなどを読んでみよう。

バーンダウンチャートの説明で面白かったのが「持続するペースを保つ」こと。学生症候群という言葉があるように、期限前にがんばって達成するよりも、日々達成するほうが健康にもプロジェクトにもいいはず。アリとキリギリスのお話を思い出しました。

MTGの参加者とロールの関係表。とてもわかりやすい。プロダクトオーナーとは一定の距離が必要があることがわかります。これも、各コンテキストによって工夫できる部分のようです。

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スクラムはシンプルなので、導入が楽だと思うのですが、こうやって一つ一つ確認していくと、それぞれが奥の深い内容だということがよくわかってきます。その一つ一つをスクラム道などで確認していくといいかもしれません。あとは経験か。