最後は広いホールを活かした終わり方にしたくて「END」という文字を作ってみた。この文字を作っているときは文化祭の準備しているみたいでおもしろかった。
広い場所を一人で借りるとほぼ無人
この場所には自分以外は誰もいない。大声で叫んでもいいし、映画を見てもいいし、なにもせずに過ごしてもいい。なんでもできる。自分だけの世界であり王国なのだ。
今回は下北沢にある「Half Moon Hall」という場所を借りた。
グランドピアノやドラムも用意されているし、プロジェクターもあって映像も見れる。さらに天井にはミラーボールも吊るされている。そのうえキッチンまで常備されていて飲食も可能だ。世界のすべてがここにはある。
しかも1時間5千円で借りることができる。駅から10分くらいで行けて、これだけ設備が揃っているレンタルスペースではかなり安価な方だ。今日はここを3時間借りた。(いくら安いといってもさすがに一人だとけっこうな値段だ)
広い空間に一人でいると「無人島に行ったときに普段はやらないようなことをしたくなる」という気持ちがよくわかる。解放感が半端ない。
いっそ全裸になりたくなってくる。誰もいない空間にいるとなぜだか服を身に着けているのがバカらしくなってくるのだ。広い場所に一人という状況は人間として原点に戻りたくなる気持ちになるのかもしれない。
一人でホールを貸し切るとそこはもはや無人島になる。
音量を気にしなくていいというのは最高な環境
「一人で大声を出すのが恥ずかしい」という気持ちも最初はあったのだが、その感情はすぐに消えた。
大音量で音楽をガンガンに流して、ミラーボールを回して、マイクを持って歌い、スポットライトを浴びればテンションアゲアゲでマジ卍のウェイウェイパーリナイ。気持ちいい…スポットライトを浴びて歌うというのはこんなに気持ちいいのか…!!
家でテレビを見たり、音楽を聴いたりするときは隣人の迷惑にならないかという点はどうしても考えてしまう。「音量を気にしなくていい」というだけでこんなに心が軽くなるものなんだなと知った。
なによりも爆音で聴くオードリーのオールナイトニッポンは最高だ。ホールに反響するオードリーの声に全身を包まれてトゥースで絶頂したい。
広いスペースだから懐かしおもちゃで遊び放題
ホールが広いからこそ子供の頃に遊んだ懐かしいおもちゃで自由に遊べる。ミニ四駆とかビーダマンとか懐かしおもちゃをみんなで持ち寄って遊びたい。
自分が作ったコースを電車が走っているだけでなぜこんなにおもしろいのだろうか。電車が好きというわけでもないのにずっと見ていたくなる魅力がある。
焚き火みたいにみんなでプラレールを囲んでボーッと眺めながら酒が飲みたい。
映画を見て漫画を読んで最高のダラダラを満喫する
プロジェクターを使って見た動画で一番良かったのは音楽のライブ映像だ。
周りを気にせず爆音で流して大声で歌うと没入感がすごい。ライブビューイングを見ているような気分になれる。
お酒を飲みながらブルーハーツの『人にやさしく』のライブ映像を見て「ガンバレー!!」と大声で叫んだときはなぜか涙腺にグッとくるものがあった。明日から頑張ろう。
「ダラダラするならわざわざ広い場所借りる必要なくない?」と思うかもしれないが、広いホールでごろ寝しているときの快感は家とはまったく違う。
「この広いホールは俺のものだ」という征服感のようなものがプラスされているのかもしれない。
金持ちが広い家に住みたくなる気持ちが少しわかった。広いスペースにいるときの解放感はワンルームの家にいるときとは段違いだ。ゆったりとした時間を味わうことができる。
自宅にいるときは「気づいたらダラダラしていた」という怠惰のダラダラになってしまうが、ホールを借りると「よっしゃ!!ダラダラするぞ!!!」と気合の入ったダラダラになる。罪悪感がまったくない。ダラダラの最上級だ。ダラダラ、ダラー、ダラダエスト。
3時間も一人でいるのはちょっと長いかもしれないな……と最初は思っていたのだが、あっという間に過ぎてしまった。というより予想以上に時間が足りなくて片付けに焦ったくらいだ。あと7時間はいたかった。
1人で過ごすのもいいけれど5〜6人くらいでホールを借りて、映画を見たり大声で歌ったりしてダラダラするのもよさそう。なによりも大人数で来て次は会場代を割り勘したい、切実に。