年末年始とくべつ企画 2022年1月3日

2021年インターネットのおもしろかった記事

デイリーポータルZのベスト記事は読みましたか?
おもしろかったですよね。

でもデイリーポータルZ以外にもインターネットにはおもしろい記事が存在します。
それらに触れないで2021年のベストというのもなんだかおこがましい。よその店が美味い料理を出しているのであれば、正直に紹介しちゃおう。

そんな試みも早くも3年目です。

1日じゅうネットばっかり見ているライター・編集部が選んだ記事です。インターネットのいいところが集まりました。(構成・林雄司)
 

インターネットにラブとコメディを振りまく、たのしいよみものサイトです。

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ただおもしろい記事 

まずは不安も注意喚起も教訓もなし!飴のようにただただ楽しい記事です。

笑いました。着るときの表情も最高。お店に入らないでとぼとぼ帰っていくのも良かった!常に不安な今はやりすぎないのが全員幸せだと思います。ばかばかしくもそういう寸止め感も計算されていたばか賢い記事。

推薦:林 雄司

林さんが紹介しているロケットニュース「斬新なパンツのはき方「首パン」でスタバに行こうとしたら悲劇が起きた!」シリーズの続編です。
なんでこんなことするんだろうと思いながら見ました。おじさんたちが一生懸命ばかばかしいことをしていて、なんだか気持ちがぽかぽかと温かくなります。

推薦:江ノ島茂道

やっぱりこれはおもしろかった。人が慌てているようすは最高ですね。撮影できる場所探しと許可取り、さぞや大変だったと思います。

推薦:林 雄司

今年のウェブ記事を振り返るイベントに出たときに、ねとらぼの杉本さんという編集さんに教えてもらった記事が好きすぎて、ここでも推します。今年の中原中也賞これじゃないでしょうか。情緒がとにかく不安定なのに全部気持ちが分かる。

推薦:古賀 及子

 音楽

ライターから記事を選んでもらったら音楽関係が多かったので「音楽」というカテゴリを作ってみました。

アラブ音楽について昔のEテレの教育番組風に教えてくれる動画シリーズ。メジャーなフォーマットでニッチなものを紹介しているのも面白いし、それ以上にアラブ音楽自体がとても面白いです。
リズムでは7拍子とか10拍子が出てくるし音程では微分音(半音よりもっと細かい音階)が不通に出てきます。全4回シリーズ。

推薦:石川 大樹

音楽ランキングを適当に流しているとリルナズエックスという方が頻繁に出てくるので調べたらすごい面白い人で、そこからヒップホップの歴史などを勉強するようになりました。読みやすい解説でありがたかったです。

推薦:與座 ひかる

今年はヘヴィメタルが健康にいいことが判明した年でした。うすうすそうなんじゃないかなとは思っていましたが、研究で明らかになりました。そのうち症状に合わせてメタルのCDが処方されると思います。

推薦:べつやく れい

健康にいいヘヴィメタル記事をもう1本。ヘヴィメタルを聞くと死亡率や入院率が低い、という内容ではないのが少し気になるところですが、とにかく身近にヘヴィメタルがある環境がいいんだと思います。地球上にヘヴィメタル・バンドがもっと増えると人々はもっと健康になるということなので、健康で長生きするためにみんなメタルを聞くといいと思います。

推薦:べつやく れい

ボストンダイナミクスのSPOTがローリング・ストーンズの「Start Me Up」のミュージックビデオを完コピ(途中までだけど)している動画です。とにかくSPOTがかわいい。かわいさにつられて何度も見ていると、ミック・ジャガーのビッタビタの肌着みたいな衣装も気にならなくなってきます。

推薦:べつやく れい

ハロプロのユニット「たんぽぽ」は後に4人中3人が野球選手の奥さんになったので、“家族モノ”の野球レコードとなって収集の対象になった話が最高です。
美味しんぼの初代オープニングがホークスの本間の奥さんだなんて知らなかった。野球と音楽と美味しんぼが好きな人(私)にとってはたまらない記事。

推薦:林 雄司

いったん広告です

カルチャー 

AIから大富豪まで、ネットをだらだら読んでるだけで知識が砂鉄のように増えていきます。

このページの登場は今年のインターネット最大の事件だったと思います。画面を開くと2枚のランダムな模様が現れ、「どっちがエッチか」を投票すると、遺伝的アルゴリズム(AIの一種)でそれが学習され、だんだんエッチな画像に近づいていく…という実験です。「エッチとはなんであるか」という根源的な問いに、ネットが湧きました。その後、一時期は人体っぽいものができつつあって注目を集めていましたが、残念ながら最後は荒らされて、現在はサービス終了してしまいました。
スタート当時のインタビュー記事で当時の雰囲気がわかります
https://nlab.itmedia.co.jp/nl/articles/2101/14/news142.html

推薦:石川 大樹

オモコロで今年一番好きだったのはこれ。情報と情緒がどっちも100あって、全体が200でバランス取ってるのがすごすぎた。ストチャーさんは目が強いのが最高です。

推薦:古賀 及子

なにかとローカルルールの多い「大富豪」のルールを減らしていく。序盤「8切り」が無くなり、中盤「カードを場に出す」が無くなり、最後は大富豪そのものが無くなる。これは哲学の遊びです。ルール削減のテンポの良さが可笑しく、またその後の考察も大変興味深く読めました。

推薦:ほり

ジャンプの講義の書き起こしなんですが、めちゃくちゃおもしろかったです。思考をここまで説明出来るようになりたいな…と思わされます。

推薦:爲房 新太朗

言語学は最高にエキサイティングでありながら、決してとっつきやすいわけでもなく誤解ばかりされている学問のような気がします。その言語学の入り口にいたる厳かで険しい道を、スロープと手すりで丁寧にバリアフリー化しつつ、さらにとんちきな電飾で明るく楽しく照らしてくれているような、そういう素敵なYouTubeチャンネルです。
運営者の一人である水野さんは、先日西村さんの記事「辞典を通読した人に「辞典を通読して何が面白いの?」か、聞く)にも登場いただいています。

推薦:拙攻

旅 

デイリーポータルZは旅好きのライターが多いので、この2年、ライターのフラストレーションが最高に高まっています。

元々はJICAの広報誌で連載されていた企画で、短編紀行文です。上質な写真と文章が!惜しげもなく無料!海外旅行欲を少しだけ満たしてくれます。

推薦:拙攻

アメリカに一件だけのミスドに行くというだけでも面白いのに、行く途中でトラックがめっちゃ燃えてたり、洗うとビビるくらい縮むTシャツが出てきたり、好きなポイントが多すぎる記事でした。「ミスドを求めし日本人はるばるここへめっちゃ来るんだよね」というセリフ(意訳)が最高で、何回も読み返してしまいます。

推薦:斎藤 公輔

別に森林でもないのに林間ってなんだろうと思ってたら、田園都市のような名前だったんですね。日経の「東京ふしぎ探検隊」は面白いので読んだほうが良いですよ。

推薦:林 雄司

資さんうどんといえば地主さんの記事ですが、実は私も北九州出身で、2021年の最注目ニュースでした。あの肉ごぼ天うどんがめんべいに…と感慨深く読んでいたら第二弾は「ぼた餅味めんべい」と決まっているらしく二度見しました。

推薦:拙攻

このねとらぼの記念硬貨の取材記事はずっと追ってます。この記事では核心に迫りつつあって早く続きが読みたい!
…とは関係ないところなんですが、空港で食べたホットケーキの写真を載ってるところにほっとしました。
こういう余談ってデイリーしかやってなくて、もしかしたら間違ってるんじゃないかと迷っていたので仲間を見つけた気分です。

推薦:林 雄司

 時事ネタ

コロナ関係のなかでもオヤっと思う記事がありました。

いろいろ物議をかもした今回のオリンピックですが、ほぼ唯一なんの騒動も起こさなかったのがイメージキャラクターのミライトワとソメイティ。数々の関係者スキャンダルの業を一手に背負いながらも笑顔でい続ける彼らの健気さに泣きました。redditという海外掲示板には少ないながらもファンアートが投稿されていて、心がささくれたときに見て気持ちを癒していました。
また国内ではPixivにも #ミラソメ のハッシュタグにイラストが集まっていて、不遇の彼らが愛されている様子にとても心を打たれました。https://www.pixiv.net/tags/ミラソメ/illustrations

推薦:石川 大樹

コロナでイベント業界のみならず年中行事の類までボロボロになってしまいましたが、昨年に続き2年目となると単に中止にはしないぞという心意気も生まれ、従来の形にとらわれない新しいやり方が模索されました。その中で最もシュールで面白いと思ったのがこちらです。

推薦:石川 大樹

ハレー彗星が通り過ぎるときに酸素がなくなるからチューブを買ったとか、ペリーの黒船に対抗するために幕府が力士を揃えたとか、あとから考えたら滑稽な、でもその当時は真剣な試みがありますよね。
いまその歴史とともに生きているんだという興奮を覚えます。

推薦:林 雄司


2022年の記事1(きじワン)グランプリがはじまりました

ネットを眺めてみると、軽い読みものが多かったサイトがシリアスな記事を載せるようになり、まじめなニュースが期せずしておもしろいことになっている。メディア企業だけではなく、メーカー、小売業もオウンドメディアで参戦し、まるで宇宙が生まれる前の混沌である。

20年目のデイリーポータルZもあらゆる手を使っておもしろ記事を作っていくので、みなさんことしもがんばりましょう。

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