【MLB】大谷翔平以降は11人が移籍 賛否両論のポスティング…近年海を渡った侍たちを振り返る | CYCLE やわらかスポーツ情報サイト

【MLB】大谷翔平以降は11人が移籍 賛否両論のポスティング…近年海を渡った侍たちを振り返る

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【MLB】大谷翔平以降は11人が移籍 賛否両論のポスティング…近年海を渡った侍たちを振り返る
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MLBストーブリーグ最大の目玉とされているのが、千葉ロッテマリーンズからポスティングによる移籍を目指す佐々木朗希投手だ。25歳以下ということもあり、マイナー契約が既定路線となっている佐々木のポスティング。さらに、中日の小笠原慎之介投手、阪神の青柳晃洋投手もポステイングでのメジャー移籍を目指すなど、今オフは多くのメジャーリーガーが誕生しそうだ。

過去には、大谷翔平投手も佐々木と同様マイナー契約で海を渡ったが、近年FA権取得を前にポスティンシステムで海を渡るNPB選手が非常に増えてきた。この記事では、大谷の移籍以降ポスティングでMLBに移籍した選手たちをまとめて紹介していく。

 

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■ポスティングシステムの「成功例」は?

牧田和久

2018年に西武ライオンズからパドレスへ移籍した牧田和久投手。譲渡金は50万ドル(約5750万円)、年俸は2年総額380万ドルという比較的安値での契約となった。メジャーでも珍しいアンダースローの救援投手という触れ込みで海を渡ったが、1年目から成績は振るわずマイナーと行き来を続けオフにはメジャー40人枠から外れてしまった。

2年目はスプリングトレーニングに招待選手として参加したもののマイナーで開幕を迎え、6月にロースター入りしたものの出場はなく翌年NPBに復帰を果たした。

菊池雄星

2019年1月に西武ライオンズからマリナーズへ移籍した菊池雄星投手。譲渡金は1027万5000ドル(約11億3000万円)、年俸は4年5600万ドルの大型契約ということもあり、日本人に馴染みのあるシアトルの街は大きく盛り上がった。防御率こそ芳しくなかったが、初年度から32試合に登板するなどイニングイーターとしての力をいかんなく発揮した菊池は、4年目のオプションを破棄し、2022年にブルージェイズと3年総額3600万ドルで契約。移籍1年目こそ不振による中継ぎ転向もありながら、2023年はメジャー初の二桁勝利を記録。2024年シーズンも好調を維持すると夏のトレードでアストロズに移籍。

オフにFAとなると、エンゼルスと3年6300万ドルで契約。キャリアを追うごとにMLBでの立ち位置を確立し、33歳にして大型契約を勝ち取った。

筒香嘉智

2019年12月オフに横浜DeNAベイスターズからレイズに移籍した筒香嘉智外野手。譲渡金は240万ドル(約2億6400万円)、年俸は2年1200万ドルの契約となった。初年度となる2020年はコロナパンデミックの影響による短縮シーズンという異例のデビューイヤー。60試合中51試合に出場したものの、打率.197、本塁打8、打点24、OPS.708と期待されたほどの成績を残せなかった。2021年も開幕から不振だった筒香は5月にドジャースへとトレードされたものの、打率1割台と前年と変わらず数字が残せず8月にFAになりパイレーツへと移籍。翌年も1年400万ドルで再契約したが8月にDFAとなり自由契約に。その後も複数のマイナー球団に加え、アメリカ独立リーグでメジャー契約を目指したものの実現せず。2024年に古巣である横浜に復帰した。

パイレーツ・筒香嘉智(C)ロイター

山口俊

2019年12月に巨人からブルージェイズに移籍した山口俊投手。譲渡金は127万ドル(約1億3970万円)、年俸は2年635万ドルの契約となった。短縮シーズンの1年目に中継ぎとして17試合に登板、2勝4敗1ホールド、防御率8.06、奪三振26、WHIP1.75と結果を残せず。ポストシーズンでロースターから外されると2年目のキャンプイン直前にDFAとなり、ジャイアンツとスプリット契約。開幕からマイナーで登板するものの調子が上がらずシーズン中に古巣巨人へと復帰する形となった。

有原航平

2020年12月にレンジャースに移籍した有原航平投手。譲渡金は124万ドル(約1億3000万円)、2年620万ドルでの契約となった。初年度からローテーションの一角として期待されたものの、5月に故障者リスト入りし手術を受けると8月にマイナー復帰。9月にメジャーに戻るが、同月にDFAとなりマイナーでシーズンを終えた。2年目は招待選手としてキャンプに参加し、開幕はマイナーで迎えた有原。8月にメジャー昇格を果たすが、9月に再びDFAとなり、以降はメジャー昇格が叶わずFAとなると、2023年にソフトバンクホークスに移籍しNPB復帰を果たした。

鈴木誠也

2022年3月広島からカブスに移籍した鈴木誠也外野手。譲渡金は1462万5000ドル(約16億8000万円)、5年8500万ドルの契約となった。初年度から徐々に成績をあげ、2024年シーズンは132試合に出場、打率283、本塁打21、打点73、OPS.848とチーム内でもトップレベルの打撃成績をおさめた鈴木はシルバースラッガー賞の最終候補に選ばれるなど、チーム外からの評価も高い。

大谷の影で日本ではあまり注目度は高くないかもしれないが、打撃に関しては現時点でMLB最高峰の外野手と言ってもいいだろう。

カブス・鈴木誠也

カブス・鈴木誠也(C)Getty Images

吉田正尚

2022年12月にオリックスからレッドソックスに移籍した吉田正尚外野手。譲渡金は1537万5000ドル(21億5200万円)、5年9000万ドルの大型契約となった。卓越したバットコントロールと出塁率の高さから、当初は1番での起用が予想されていた吉田だが4番を含め複数の打順で起用され、初年度に140試合出場、打率.289、15本塁打、打点72、OPS.783の成績を残した。打率はリーグ5位の高成績だったものの、守備への不安から2024年からは主にDHで起用されることに。

チーム内でも高年俸であることと、指名打者のポジションとしては期待値を上回れていない打撃成績であることから、現在複数メディアでトレード候補にあげられている。

藤浪晋太郎

2023年1月に阪神からアスレチックスに移籍した藤浪晋太郎投手。譲渡金65万ドル(約8800万円)、1年325万ドルとポステイングの中では比較的低い金額ではあるが、前年までの阪神の成績をみればかなり高い金額であることがうかがえる。開幕ロースターで先発ローテに入ったものの制球難からなかなか成績をあげられなかったが、中継ぎに転向してその才能が開花し安定したピッチングをみせたことから夏のトレードで優勝争いをしていたオリオールズへ移籍。ポストシーズンでの登板はなかったが、中継ぎとして大きなインパクトを残したことから2024年シーズンはメッツと1年335万ドル+出来高で契約。しかし再び制球難に陥りメジャーで1試合も投げることがないままDFAとなった。

山本由伸

2023年12月にオリックスからドジャースに移籍した山本由伸投手。譲渡金は5062万5000ドル(約70億8750円)、12年3億2500万ドルというMLB投手史上最高額で契約を結んだ。デビュー戦となった韓国での開幕戦こそ5失点と結果を残せなかったが、シーズンが進むにつれ本来の姿を取り戻した山本。夏場に故障者リスト入りしたものの、シーズン7勝をあげポストシーズン、ワールドシリーズで好投をみせ、1年目にしてみごとワールドチャンピオンに輝いた。

ドジャース・山本由伸(C)Getty Images

今永昇太

2024年1月に横浜からカブスに移籍した今永昇太投手。譲渡金982万5000ドル(約14億2000万円)、4年5300万ドルでの契約の初年となった今季はシーズン序盤から大活躍し、オールスターゲームにも選出。29試合に先発し15勝3敗、防御率2.91、奪三振174、WHIP1.02という圧倒的な成績でサイ・ヤング賞レース5位、新人王投票でも4位とまさに順風満帆なルーキーイヤーを過ごした。

上沢直之

2024年1月に日本ハムファイターズからレイズに移籍した上沢直之投手。他球団からメジャー契約のオファーがあったものの、譲渡金6250ドル(約92万)、年俸22万5000ドルのマイナー契約で海を渡ったがオープン戦で結果を残せず。3月に金銭トレードでレッドソックスに移籍すると、開幕ロースターこそ逃すものの4月にメジャー昇格。中継ぎとして2試合をなげたが、再びマイナーへ降格。その後登板機会がないままオフにFAとなり12月にソフトバンクと契約し1年でNPB復帰を果たす形となった。

有原の2年、上沢1年のように単年でNPB復帰を果たすことも多くなってきた日本人メジャーリーガーたち。今オフポステイングでの移籍を目指す佐々木、小笠原、青柳は一体どのような契約を結び、どのような結果を残すのだろうか。新年からまた動きがありそうな移籍市場から目が離せない。

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