9月27日、イスラエルのベンヤミン・ネタニヤフ首相は、国連総会で一般討論演説をおこなった Photo: Lev Radin / Pacific Press / LightRocket / Getty Images

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クーリエ・アンテルナショナル(フランス)

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Text by Courrier international

2024年9月中旬、イスラエルはレバノンのイスラム教シーア派組織「ヒズボラ」に対する「ポケットベルの同時爆発」という攻撃で、世界中を唖然とさせた。9月27日には、ヒズボラの最高指導者ハッサン・ナスララを殺害。これらの出来事は、中東一帯にとっても、またイスラエル首相ベンヤミン・ネタニヤフのキャリアと人気においても転機になったと、複数のメディアが報じる。

2023年10月のハマスとの戦闘開始以来、そして特にここ数ヵ月間は、ネタニヤフは国内外から厳しい非難の目を向けられ、ハマスに捕えられた人質の問題やガザでの人的被害、長期的な戦略の欠如などにより、世論調査でも勢いを落としてきた。

ところが、「2023年10月7日からおよそ1年後、ネタニヤフは見事に復活した」。ナスララの死の2日後に公開された記事で、米「CNN」はそう表現する。また、米誌「フォーリン・ポリシー」では、記者のデビッド・ローゼンバーグが「ここ2週間の勝利は、約束した『完全勝利』とまではいかなくても、歴史的にも疑いようもない、軍事的・諜報的偉業である」と伝える。


「ポケベル爆発」の9月17日からおよそ2週間で、国内的にも国際的にも、ネタニヤフは立場の逆転に成功したのだ。9月29日に発表された、現地放送局「チャンネル12」による世論調査では、選挙がおこなわれた場合、ネタニヤフ率いる政党リクードが「他のどの政党よりも多くの議席を獲得する」という結果が出たと英「BBC」が報じる。支持率についても、38%の支持を得たネタニヤフは、首相の座を争う政敵、中道野党の党首ヤイル・ラピドの27%を上回っている。
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