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Photo: NurPhoto / Getty Images

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アトランティック(米国)ほか

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Text by COURRiER Japon

「いまが後継者誕生の瞬間かもしれない」──「GAFAM」が支配するテクノロジー業界についてそう語るのは、コロンビア大学ロースクールの教授ティム・ウーだ。

これまでも、グーグル、アップル、フェイスブック(現メタ)、アマゾン、マイクロソフトの頭文字をとって表現されてきたテック業界の主要メンバーたちは、Netflixを加えて「FAANG」になったり、最近ではテスラとエヌビディアの台頭で「MATANA」と呼ばれたりしてきた。

そんななか、米誌「アトランティック」が着目したのは、勢いを増す生成AIの分野で注目を集める「GOMA」だ。AIチャットボットとその類のものはまだ初期段階にあるとしながらも、「AIの世界では、すでにすべてがたった4社に集約されつつある。グーグル、オープンAI、マイクロソフト、アンソロピックである」と書く。

従業員数たった数百人のスタートアップ企業オープンAIは、2022年11月、「ChatGPT」で生成AIブームに火をつけた。ChatGPTが発表された直後、マイクロソフトは100億ドルを同社につぎ込み、ChatGPTを基盤としたチャットボットを自社の検索エンジンBingに導入した。グーグルもまた、検索、地図、ドキュメントなどにAI機能を搭載すると発表し、独自のチャットボット「Bard(バード)」を発表。

マイクロソフトとグーグルはいま、あらゆるものを生成AIに統合させる競争の真っ只中にいる。一方、オープンAIの元社員によってつくられたスタートアップ企業、アンソロピックは独自に数十億ドルを調達した。スラックやエクスペディア、セールスフォースなどはChatGPTを製品に採用しているが、その他多くの企業がアンソロピックの生成AI「Claude(クロード)」を利用しているのだ。


生成AIの運用は「目玉が飛び出るほど」高くつく


そんななか、アップルは生成AIの開発・取り入れに遅れを取り、「SiriはいまだにかつてのSiriのまま」とアトランティックは指摘する。アマゾンも目立った言語モデルを持っておらず、アンソロピックへの40億ドルの投資も、すでに同社に3億ドル投資しているグーグルや、マイクロソフトによるオープンAIへの投資を追うかたちとなった。メタの大規模言語モデルは無料で使えるが、「全体として、メタはSNSとメタバース、チャットボットの間で揺れ動いている」。

生成AIへの熱狂は、数多くの新興企業を生んだ。だが、なぜこの4社だけが優位に立っているのか。
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