2020.09.09 12:50

実は男性にも多い!? 好かれると冷める「蛙化現象」の対処法【描き子のモヤモヤ解剖ノート】

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描き子のモヤモヤ解剖ノート

Twitterで人気の描き子さん(@kaqico)の連載コラム「描き子のモヤモヤ解剖ノート」では、恋愛に悩む女性たちのモヤモヤの理由をじっくり分析! モヤモヤで重たくなった頭の中を整理していきます。

相手から好かれると気持ち悪くなる…

描き子のモヤモヤ解剖ノート

◎今日のモヤモヤ
好きだった相手から好意を感じると急に気持ち悪く感じてしまう「蛙(カエル)化現象」に困っています。このままでは、両思いになれないので、幸せになれないんじゃないかと不安です。

なぜ幻滅してしまうのか?

片思いの状態が好きで、両思いになったとたんに冷めてしまうという人、意外に多いですよね。
これは女性だけではなく、男性にもよく見られる現象です。あんなに熱心に追いかけていたのに、目当ての女性が自分のほうになびいた瞬間、なんだかつまらない女に見えてどうでもよくなってしまう、というような(これをやられたほうはたまったものじゃないですよね)。
大好きな人と両思いになれた。こんなに幸せなことはないはずなのに、なぜそれを喜ぶどころか、幻滅してしまうのか。そこのところを解説してみます。

実は「自分が一番気持ち悪い」

本当のところ、これは全然不思議なことではなくて、とても単純です。こういう風になってしまう人は「もれなく」自分を一番気持ち悪いと思っています。

片思いしている間が楽しいのは、片思いの相手が自分とは遠い場所にいるからです。距離があり、ミステリアスだから。自分を気持ち悪いと感じる人間にとって、片思いの相手というのは、グロテスクな自分とは全く別の場所で輝いている人なのです。その輝きは遠ければ遠いほどいい。不愉快な自分と違っていればいるほど、その人が素敵に見える。

そして、自分を気持ち悪いと思っている人は、自分と近い距離にあるものが嫌いです。自分の持ち物も、仕事も、住む家も、自分の家族でさえも不快に感じています。「気持ち悪い私」に関わっているものだから当然です。

自分をうとましいと思うとき、「私の髪型は気持ち悪いけど、その他のものは全部最高」なんて考えることはできません。自分を気持ち悪く感じるとき、自分のそばにある全てが不愉快なのです。自分自身を中心とした「気持ち悪いと感じる範囲」みたいなものがあって、そこに入っているものは全部気持ち悪い、という状態です。

素敵なものでも、自分に近づくと…

つまりどういうことかというと、遠くにいてくれた片思いの相手がうっかり好意を示してくれた場合、とたんにその人が「気持ち悪い圏内」に入ってしまうわけです。

するともう、100% 不愉快に感じるでしょう。
「あなただけは、こんな気持ち悪い私に近づかない、気持ち悪くない人間でいてくれると思ったのに。まさか、ここまで距離をつめてくるなんて幻滅した」
という感じ。これは同じ感覚を持っていない人には少々理解しがたい感覚だと思いますが、そういうことが起こっています。

ちなみにこれは「気持ち悪い」に限らず、「ダサい」とかの感覚も同じです。自分をダサいと思っている人は必死で貯金して憧れのコートを買ったりしますが、買った瞬間そのコートがダサく見えてしまったりします。これもやはり、カッコ良かったコートが自分のダサい圏内に入ってしまった瞬間、ダサいとしか思えなくなっているわけですね。

相手を遠ざけて恋愛感情を保つ

話を戻しますが、このような感覚を持っている人は少なくありません。

そして、自分を気持ち悪いと感じている人たちは、「好きな人と近づきたい」といった願望と、「好きな人には自分の圏内に入ってほしくない=近づかないでほしい」という矛盾した欲求を抱えています。ゆえに、たとえ好きな人と付き合えたとしても、この相反する気持ちに揺り動かされて不安定な行動をとってしまう。

具体的には「相手に嫌われそうな行動をとる」ことで相手を遠くに追いやり、気持ち悪い圏内から外します。それから、安心して「あなたが大好きだ」と愛を囁いて距離を詰めようとする。そして、それを繰り返すわけです。こういう人いますよね。

これはこれで恋愛の一つの形だと思うので、「好きな人と両思いになった瞬間気持ち悪くなる」という人には、ある意味おすすめの方法だと言えるかもしれません。

自分に対する「気持ち悪い」を解消しよう

そんな風にいうと、何を無責任な、と思われるかもしれません。確かに、相手に嫌われようとしたり好かれようとしたりを繰り返すなんて疲れるし、相手も当然振り回されて疲弊するし、人にお勧めすることではないかもしれない。

ですが「好きな人に好かれると気持ち悪い」を根本的に解決する方法は? となれば、やはり「自分を気持ち悪いと思わなくなること」になるわけです。
自己肯定感を上げていく、と言ってもいいでしょう。

これは非常に長い時間を必要とします。もちろん、全てを解決してから恋愛できるならそれが一番スムーズなのですが、恋愛はタイミングが大切。縁や運が絡むものです。ですから、自分に問題があるとしても「だから自分には恋愛はできない」なんて考えすぎずに、まずは目の前にある恋愛のチャンスに乗っかってみる、ということも重要だと思うのです。

だから一方では、不安定ながら誰かと付き合って激しい恋愛を繰り広げながら、もう一方で自己肯定感という根っこの問題に向き合っていく、というダブルのアプローチを私としてはお勧めします。

◎今回のモヤモヤ解剖ノート

まとめ 描き子のモヤモヤ解剖ノート

※次回もお楽しみに(第2、4水曜更新)

プロフィール

描き子
1987年生まれのイラストレーター/デザイナー/ライター。
「暮らしに前向きな変化を起こす」ことをテーマに、イラストや文章を書く。

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