Twitterで人気の描き子さん(@kaqico)の連載コラム「描き子のモヤモヤ解剖ノート」では、恋愛に悩む女性たちのモヤモヤの理由をじっくり分析! モヤモヤで重たくなった頭の中を整理していきます。
マウンティング女子にモヤモヤ
◎今日のモヤモヤ
「●●ちゃんの彼氏、浮気しなそうでいいな。私の彼、モテるからいつも不安で…」みたいなことをよく言ってくる女友達がいます。
私の彼を褒めてくれてはいますが、実際はその友人のイケメン彼氏を自慢されてるようでモヤモヤします。
こういうマウンティング女子にイラっとしたら、どうするべきですか?
自虐風自慢マウンティングの厄介さ
ありますね~、女子同士のマウンティング問題(いや、実際のところ女子に限らないとは思うんですが)。
こういう「自虐風自慢マウンティング」が厄介なのって、イラッとして反論したら「いやいや、捻くれて受け取りすぎだよ」なんて言われてしまうところですよね。
そしてさらにややこしいのが、言った側に、実際に悪気がない場合もあるということ。世の中には色んな考えの人がいます。傍から見て、どんなに「自虐風自慢」のようであっても、本人が「本気100%の自虐」をやっているつもり、というケースもないとは言えない。となると、やっぱり反射的に怒ったり反発したりするのも違うような気がして、対処に困るわけですよね。
マウンティングか?そうでないのか?
そういうわけで、一番最初に確認すべきは「相手に悪意があるのかないのか」つまり、「マウンティングか天然か」の見極めだと思います。
この見極め、実はとっても簡単な方法があるんです。
それは「スッと流す」だけ。
聞こえなかったのかな? くらいの勢いでススッと流します。「いやいや」とか「いやーどうかなー」とかの、曖昧な相槌で流す。
初対面の人との会話なんかで、相手が何の話をしてるのか、よくわからなくなって、適当に相槌で受け流すことってあるじゃないですか。あのくらいのレベルで、スルーっと曖昧に流すんです。イラッとした態度を見せてはいけません。とにかく「よくわかんない」という態度をとります。
これだけで、相手の意図は丸見えになります。
マウンティングは、快感を得るまで続く
もし相手に悪意がなく100%の自虐だった場合は、そこで終わります。二度とその話題は復活しません。本当です。もしあなたが本心から、「●●ちゃんは本当に髪がきれいで羨ましい、私のは傷んでるから…」という話をして、相手に曖昧にスルーされたら、あえてもう一回その話、しますか? しませんよね。自分の気持ちもうっすら傷つくような自虐の話題、相手が喜んでくれるわけでもないのなら、わざわざもう一度掘り起こすモチベーションなんか皆無です。
ですがマウンティングなら? マウンティングする人は、もう一回言ってきます。時には別の言い方で、あなたが反応するまで繰り返します。マウンティングの会話をする人の目的は「マウンティング」なので、それが達成できるまで何度も繰り返すモチベーションがあるのです。
「私の彼、イケメンでモテるから不安で…」をスルーすると、「やっぱり男も顔がいいと、女ってほっとかないじゃん?」とくる。それをさらにスルーすると、「正直、彼氏の顔のレベルって、付き合ってる女の子のレベルとイコールだよね」といった感じで、どんどんエスカレートするのがポイント。とにかく相手に反応してほしいのです。会話でマウンティングをする人というのは、端的に言って会話のセンスがない人ですから、このくらい大胆な言い方で迫ってくるはず。
人はなぜマウンティングするか
「スルー」テストの末、相手が本気のマウンティングをしていることがわかったら。2つの選択があると思います。許すか、復讐としてマウンティングし返すか。
許すのは難しい、という方もいるかもしれません。マウンティングされるって、馬鹿にされているようで腹が立ちますよね。
しかし、よくよく考えてみてください。マウンティングをする人の心理って、どういうものでしょう?
マウンティングをする人というのは、自分が勝ってると思いたいのです。もしくは、あなたが劣っていると思いたい。
そこに共通しているのは、「あなたと戦っており、あなたに負けたくない」という気持ちでしょう。さらにいえば、「あなたに負けているかもしれない」「勝つために手を打たなければ」と思うから、マウンティングという見苦しい方法に出るわけです。そういう意味では、マウンティングというのは一種の敗北宣言。向こうのほうが下にいると証明しているようなもの。そう思えば「かわいそうに、なんか一人で戦って、一人で苦戦して悔しがっているな…」という気分になりませんか? いかがでしょうか。
マウンティングで返す、という友情
いやいや、それでもやっぱり許せない! というあなたは、きっと謙虚な方だと思います。マウンティングしてくる相手を下に見たりできない、ライバルのように対等に感じるからこそ、相手の態度に腹が立つのではないでしょうか。
そうだとしたら、復讐としてマウンティングをやり返してみるのも一つの手。復讐すると言うと大袈裟に聞こえますが、友人関係とはいえ、激しい傷つけ合いにならない程度の「やられたらやり返す」「喧嘩未満」なやりとりがあってもいいんじゃないでしょうか。
お互いに甘えあって、ちょっとだけ傷つけあう。
「えー???(おおげさに驚いて見せて)私にとっては、●●ちゃんがうらやましいよ〜!だって、私の彼氏なんて一途でピュアなのだけが取り柄だもん笑笑」というふうに。
そんなコミュニケーションも友情の一つの形だと思うし、けっこう、よく目にする光景でもありますよね。あれを見て「女は腹の内を隠して褒め合いばかりしてて腹黒い、怖い」なんていう人もいますが、当人たちはお互いの気持ちなんてわかった上でやってるわけなので、一瞬の会話遊びなんですよね。別に怖いことじゃなくない? と個人的には思います。
◎今回のモヤモヤ解剖ノート
※次回もお楽しみに(第2、4水曜更新)