ついに登場「楽天ウェブサービス」 - 全店舗横断検索で特定商品を探す難しさ
2007/01/17前々からアナウンスがされていた「楽天ウェブサービス」ですが、
ついに本日β版がリリースされました。
■【楽天ウェブサービス】RAKUTEN WEBSERVICE
http://webservice.rakuten.co.jp/
・楽天商品検索API
・楽天ジャンル検索API
・楽天商品コード検索API
・楽天書籍検索API
の4つのAPIがあります。いずれもRESTでリクエストを送るとXMLが返ってくる
という方式で、AmazonWebサービスを使い慣れている方であれば特に迷うことなく
使えそうな雰囲気です。
Garbagenews.com の fuwa さんから、
楽天がAPIを公開する方針だそうで。。。
「らくとも」 はどうっすか!?
と情報を頂いていたので前々からチェックはしておりましたが、
「らくとも」ですか(;´ー`) なるほど。
たしかにいろいろと面白そうなことができそうなこのRAKUTEN APIなのですが、
Amazonのそれとは若干性質が違ってきます。いや、同じような使い方も
できないことはないのですが、ちょっとその辺りについてお話しましょう。
ちなみに既にRAKUTEN APIを使っていろいろ試されている方がいらっしゃいます。
■ちょい楽
http://exeonline.client.jp/tyoiraku.html
■[Z]ZAPAnetサーチ2.0
http://zapanet.info/search/
さて、Amazonと、楽天/価格.comの違いは何でしょう。それは、
Amazonが「1店舗」であるのに対して、
楽天、価格.comは「複数店舗の集合体」
であるという点です。
たとえば、クリップ型の新「iPod shuffle」を探したいとしましょう。
これですね。Amazonでは「B000FSBJO8」というASINコードが振られています。
これを楽天APIで検索するとどうなるでしょうか。
●Murauchi楽天市場
http://item.rakuten.co.jp/murauchi-denki/4547597546628/
itemCode: murauchi-denki:11160298
●PC DEPOT
http://item.rakuten.co.jp/pcdepot/4547597546628/
itemCode: pcdepot:10019786
●デジタルシアター倶楽部楽天市場店
http://item.rakuten.co.jp/dtc/4547597546628/
itemCode: dtc:10002052
実際は検索結果はもっと沢山でてきます。
ここで注目なのは、同じ「iPod shuffle」であっても、
店舗によってitemCodeが全く違うという点です。
これは当然といえば当然なのですが、でも「あまとも」のように同じ商品について
常に在庫の有無や最安値をチェックしたい、といった場合には、楽天が複数ショップの
集合体であるが故に難しい問題が起こります。「楽天の最安値」 といったら、
やっぱり楽天の全店舗での最安値を調べたいですよね?
「そんなの毎回キーワード検索をすればいいじゃん」という話もあります。
では「iPod shuffle」で最安値検索してみましょう。最初に現れるのは
どんな商品でしょうか。
■inG お買い得 ipod ソフトケース for shuffle (100円)
http://www.rakuten.co.jp/t-ing/777426/777428/#793856
コレです・・・。
つまりiPod shuffleに関わる全ての周辺機器が検索対象になりますので、
お目当ての定価9,800円のあの「iPod shuffle」という
狙った製品だけをしっかりと狙い撃ちする
ことがなかなか難しいのです。
実はiPod shuffleの場合は、型番「MA564J/A」 で調べれば、ほぼ対象商品を
狙い撃ちできます。ただ、このやり方も全ての商品で上手くいくとは限りません。
数百円のカバーとかを売っている店舗が、その商品の説明文に「対象機器」として
iPodの型番をずらずら書いていたとしたら、結局それも検索に引っかかってくるからです。
またそもそも、
「iPod shuffle を絞り込むには MA564J/A というキーワードを使えばいいんだな」
という判断はRAKUTEN APIだけでは不可能で、検索する人間が1つ1つ定義
していってあげなければなりません。このあたりが複数店舗の横断検索を
したくなる楽天の難しいところと言えるでしょう。
ここデジ埋では、あまともを作る前、RAKUTENチップ を表示していました。
見覚えのある方もいらっしゃるのではないかと思います。
こんなモノですね。これは自作のツールで指定パラメータに従ったjsを
吐き出していたのですが、そのパラメータはこんなものでした。
p_name: Xacti CG6(SANYO)
search: DMX-CG6&min=10000
dline: 名機種Xacti C6の後継が登場。抜群の暗所性能とUSB充電
searchパラメータに「型番」(DMX-CG6)と一緒に 最低価格(10000) が入ってます。
これはそれを指定しないと別の格安の周辺商品が飛び込んできてしまうからです。
■サンヨー【DB-L20専用】リチウムイオン電池充電器VAR-L20★別売品【VARL20】
http://item.rakuten.co.jp/kaden-sakura/10005696/
たとえばこんなのですね。対象機種にDMX-CG6が入っているために、
「DMX-CG6」 での検索で引っかかってきてしまいます。
RAKUTEN APIでは検索対象を狭める field=1 というオプションを指定することで
かなり周辺機器をそぎ落とすことができます。が、それでも、
■【安心!5年間保証(商品本体と同時購入に限ります!)】DMX-CG6
http://www.rakuten.co.jp/e-naniwa/713366/578222/708578/805045/#892494
なんていう 5,000円のワランティ商品 が引っかかってきたりします。
「そんなのちょっとくらいイイじゃん!」とおっしゃる向きもあると
思いますが、機械で処理して最安値を決定しようとしたら、この場合、
「楽天での最安値は5,000円!」
と表示してしまう可能性があるということです。
というワケで、もしAmazonと同じように楽天の中の1店舗、たとえば
「い~でじ!! 楽天市場店」のような対象を絞って検索するのであれば
1商品につきitemCodeが一意に定まりますので楽なのですが、
「楽天全体の中」から一意の商品の価格動向を追い続けるようなサービスを
考えると結構大変なことになりそうです。具体的には先ほどの例のように
「Xacti CG6 最安値5,000円!」といった誤表示をどう防ぐか、という問題になります。
これからちょっとずつ研究していってみますが、まずは皆さまのご参考になれば(・ω・)b
2007/01/17 [updated : 2007/01/17 23:59]
ブログ「デジモノに埋もれる日々」「アニメレーダー」「コミックダッシュ!」管理人。デジモノ、アニメ、ゲーム等の雑多な情報をツイートします。
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▼ コメント ▼
No.6413 投稿者 : 不破雷蔵 2007年1月18日 13:45
「らくとも」ネーミングマスター(をぃ)の不破です。なるほど、技術的に色々と問題があるんですな、楽天市場のは。確かに「アマゾンはアマゾンだけど、楽天は楽天市場内に包括されている多数店舗集合体という違いがあるよなぁ」とは思ってましたが……当方、発想やアイディアレベルでのお話しかできませんが、何かありましたら力になりまっせ(゚◇゚)ノ (かえって邪魔だったりして:P)
商品検索ページの使いにくさが、そのままAPIにも表れている楽天ウェブサービス。
ああ 手打ちでやってるのは とうとう本格的に時代遅れになりそうだ... あー さらに儲からなくなるなあ...
やっぱりそうだよなぁー
商品コードが各店舗で異なるため扱いづらい。型番で検索してもノイズが入ってくる
比較サイトにおいて、「同じ商品である」ということをシステム的に判断することは意外と難しいという話。
コメントしましょう