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歴史・時代小説のおすすめランキング29選!押さえておきたい人気作品を紹介


壮大な歴史絵巻を描く司馬遼太郎の英雄たち、江戸の不思議を描く畠中恵の妖怪たち、人情味あふれる髙田郁の町人世界―。時代小説には様々な魅力があります。近年では、和田竜の斬新な歴史解釈や宮部みゆきの時代ミステリーなど、そのスタイルはますます多様化。歴史ファンから文学愛好家まで、幅広い読者を魅了し続けています。

本記事では、司馬遼太郎「燃えよ剣」や畠中恵「しゃばけ」といった人気作から、髙田郁や和田竜などの現代作家による新しい時代小説まで、初心者の方にも読みやすい29作品をチョイス。あなたにぴったりの一冊が、きっと見つかるはずです。

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専門家

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団長

本のソムリエ

年間1,000冊以上の読書を楽しむ“本のソムリエ”。NHKを始めとするテレビ番組やラジオ番組に多数出演の他、雑誌や新聞、WEBコラムなどに読書関連の執筆を行う。講演は、経営者対象から、図書館、一般まで幅広く行い、学校では日本全国、及び海外でも特別授業や読み聞かせを行う。ライフワークは、旅と芸術。世界50か国以上、800以上の美術館を巡っている。著書『年間1000冊以上の読書を楽しむ本のソムリエ団長の読書教室』、翻訳書『ふたりの兄弟』(原作:トルストイ)などがある。

歴史・時代小説の魅力

江戸

歴史・時代小説の醍醐味といえば、歴史的な舞台で描かれる人間ドラマと痛快な活劇。「正義は勝つのか?」「知恵と武勇はどちらが強いのか?」という普遍的なテーマをはじめ、独特の様式美を纏わせて描く世界観は、このジャンルならではの魅力です。綿密な時代考証に裏打ちされた物語は、読者を確かな手触りとともに過去の世界へと誘います。

武将たちの野望と策略を描く歴史ロマンから、庶民の暮らしに寄り添う人情時代小説、剣戟の躍動感溢れる活劇作品まで。それでは、この豊かな魅力を持つ時代小説の中から、特におすすめの29作品をご紹介します。

歴史・時代小説のおすすめランキング29選|よく読まれている人気作品を紹介

ここでは、読者の評価(ブクログの登録者数)をもとに、時代小説をランキング形式でご紹介します。ぜひ作品選びの参考にしてくださいね。

1位

新潮社

燃えよ剣

参考価格935円(税込)

WHY

男なら、時代の先頭に立て!

幕末の動乱期を新選組副長として剣に生き剣に死んだ男、土方歳三の華麗なまでに頑な生涯を描く。武州石田村の百姓の子“バラガキのトシ”は、生来の喧嘩好きと組織作りの天性によって、浪人や百姓上りの寄せ集めにすぎなかった新選組を、当時最強の人間集団へと作りあげ、己れも思い及ばなかった波紋を日本の歴史に投じてゆく。「竜馬がゆく」と並び、“幕末もの”の頂点をなす長編。

2位

新潮社

しゃばけ

参考価格624円(税込)

WHY

えっ、虚弱な若だんなと妖怪コンビが猟奇事件を解決!? 日本ファンタジーノベル大賞優秀賞受賞作

えっ、虚弱な若だんなと妖怪コンビが猟奇事件を解決!? 日本ファンタジーノベル大賞優秀賞受賞作

3位

文藝春秋

竜馬がゆく

参考価格800円(税込)

WHY

竜馬の劇的な生涯を中心に、同じ時代をひたむきに生きた若者たちを描く、大歴史ロマン

「薩長連合、大政奉還、あれァ、ぜんぶ竜馬一人がやったことさ」と、勝海舟はいった。坂本竜馬は幕末維新史上の奇蹟といわれる。かれは土佐の郷士の次男坊にすぎず、しかも浪人の身でありながらこの大動乱期に卓抜した仕事をなしえた。竜馬の劇的な生涯を中心に、同じ時代をひたむきに生きた若者たちを描く長篇小説。

4位

文藝春秋

坂の上の雲

参考価格825円(税込)

WHY

明治という時代の明暗と、近代国家誕生にかけた人々の姿を描く不滅の国民文学

維新で賊軍とされた伊予・松山に、三人の若者がいた。貧乏士族の長男で風呂焚きまでした信さん(後の秋山好古)、弟で札付きのガキ大将の淳さん(真之)、その竹馬の友で怖がりの升さん(正岡子規)である。三人はやがて、固陋なる故郷を離れ、学問・天下を目指して東京に向かう。しかし、誰が彼らの将来を予見できただろうか。一人は日本陸軍の騎兵の礎をつくり、一人は日本海大海戦を勝利にみちびき、さらに一人は日本の文学に革命を起こすことになるのである。

5位

KADOKAWA(カドカワ)

天地明察

参考価格430円(税込)

WHY

日本文化を変えた大計画をみずみずしくも重厚に描いた傑作時代小説

4代将軍家綱の治世、日本独自の暦を作る事業が立ち上がる。当時の暦は正確さを失いずれが生じ始めていた。日本文化を変えた大計画を個の成長物語として瑞々しく描く時代小説! 第7回本屋大賞受賞作。

6位

角川春樹事務所

八朔の雪

参考価格607円(税込)

WHY

江戸の味に挑む、天涯孤独の料理人

神田御台所町で江戸の人々には馴染みの薄い上方料理を出す「つる家」。店を任され、調理場で腕を振るう澪は、故郷の大坂で、少女の頃に水害で両親を失い、天涯孤独の身であった。大阪と江戸の味の違いに戸惑いながらも、天性の味覚と負けん気で、日々研鑽を重ねる澪。しかし、そんなある日、彼女の腕を妬み、名料理屋「登龍楼」が非道な妨害をしかけてきたが・・・・・・。料理だけが自分の仕合わせへの道筋と定めた澪の奮闘と、それを囲む人々の人情が織りなす、連作時代小説の傑作ここに誕生!

7位

文藝春秋

壬生義士伝

参考価格869円(税込)

WHY

その男の非業の生涯が、人を動かす。

五稜郭に霧がたちこめる晩、若侍は参陣した。あってはならない“まさか”が起こった義士・吉村の一生と、命に替えても守りたかった子供たちの物語が、関係者の“語り”で紡ぎだされる。吉村の真摯な一生に関わった人々の人生が見事に結実する壮大なクライマックス。

8位

小学館

のぼうの城

参考価格671円(税込)

WHY

2012年秋映画化原作!戦国エンタメ大作

戦国期、天下統一を目前に控えた豊臣秀吉は関東の雄・北条家に大軍を投じた。そのなかに支城、武州・忍城があった。周囲を湖で取り囲まれた「浮城」の異名を持つ難攻不落の城である。秀吉方約二万の大軍を指揮した石田三成の軍勢に対して、その数、僅か五百。城代・成田長親は、領民たちに木偶の坊から取った「のぼう様」などと呼ばれても泰然としている御仁。武・智・仁で統率する、従来の武将とはおよそ異なるが、なぜか領民の人心を掌握していた。従来の武将とは異なる新しい英傑像を提示した四十万部突破、本屋大賞二位の戦国エンターテインメント小説!

9位

新潮社

ぬしさまへ

参考価格584円(税込)

WHY

えっ、毒饅頭に泣く布団、おまけに手代の仁吉に恋人だってェ?

きょうも元気に(?)寝込んでいる、若だんな一太郎の周囲には妖怪がいっぱい。おまけに難事件もめいっぱい。幼なじみの栄吉の饅頭を食べたご隠居が死んでしまったり、新品の布団から泣き声が聞こえたり……。でも、こんなときこそ冴える若だんなの名推理。ちょっとトボケた妖怪たちも手下となって大活躍。ついでに手代の仁吉の意外な想い人まで発覚して、シリーズ第二弾、ますます快調。

10位

新潮社

ねこのばば

参考価格544円(税込)

WHY

於りんちゃんが殺される? わ、わ、若だんな、どうしましょう!!!

お江戸長崎屋の離れでは、若だんな一太郎が昼ごはん。寝込んでばかりのぼっちゃんが、えっ、今日はお代わり食べるって? すべてが絶好調の長崎屋に来たのは福の神か、それとも……(「茶巾たまご」)、世の中には取り返せないものがある(「ねこのばば」)、コワモテ佐助の真実の心(「産土」)ほか全五篇。若だんなと妖怪たちの不思議な人情推理帖。シリーズ第三弾の、始まり始まり!

11位

講談社

ぼんくら

参考価格748円(税込)

WHY

長屋からひとりずつ人が消えていく

店子を襲った殺し屋、差配人の出奔、謎の新興宗教騒ぎ。江戸下町の長屋で連続する事件の裏の陰謀に、同心・井筒平四郎と超美形少年・弓之助が挑む。

奉行所きっての怠けもの同心・井筒平四郎、超美形少年の弓之助のほか、神出鬼没の隠密同心・黒豆、回向院の茂七の手下・政五郎、驚異の人間テレコ・おでこ、若き差配人・佐吉と伝書鳩の官九郎など、最強キャラクターが続々登場!

12位

新潮社

村上海賊の娘

参考価格649円(税込)

WHY

信長vs.本願寺、睨み合いが続く難波海に敢然と向かう女。史実に基づく、壮大な歴史巨編!

時は戦国。乱世にその名を轟かせた海賊衆がいた。村上海賊――。瀬戸内海の島々に根を張り、強勢を誇る当主の村上 武吉。彼の剛勇と荒々しさを引き継いだのは、娘の景(きょう)だった。海賊働きに明け暮れ、地元では嫁の貰い手のない悍婦(かんぷ)で醜女。この姫が合戦 前夜の難波へ向かう時、物語の幕が開く――。本屋大賞、吉川英治文学新人賞ダブル受賞! 木津川合戦の史実に基づく壮大な歴史巨編。

13位

角川春樹事務所

花散らしの雨

参考価格628円(税込)

WHY

裏切りと疑惑が漂う料理の世界。真実の味は、誰の手に?

元飯田町に新しく暖簾を掲げた「つる家」では、ふきという少女を下足番として雇い入れた。早くにふた親を亡くしたふきを、自らの境遇と重ね合わせ信頼を寄せていく澪。だが、丁度同じ頃、神田須田町の登龍楼で、澪の創作したはずの料理と全く同じものが「つる家」よりも先に供されているという。はじめは偶然とやり過ごすも、さらに考案した料理も先を越されてしまう。度重なる偶然に不安を感じた澪はある日、ふきの不審な行動を目撃してしまい―――。書き下ろしで贈る、大好評「みをつくし料理帖」シリーズ、待望の第二弾!

14位

KADOKAWA(カドカワ)

新撰組血風録

参考価格871円(税込)

WHY

司馬文学の傑作にして、新選組小説の代表作

勤王佐幕の血なまぐさい抗争に明け暮れる維新前夜の京洛に、その治安維持を任務として組織された新選組。騒乱の世を、それぞれの夢と野心を抱いて白刃とともに生きた男たちを鮮烈に描く。司馬文学の代表作。

15位

角川春樹事務所

想い雲

参考価格628円(税込)

WHY

失われた絆と新たな出会い。料理に込められた想いが導く運命

土用の入りが近づき、澪は暑気払いに出す料理の献立に頭を悩ませていた。そんなある日、戯作者・清石衛門が版元の坂村堂を連れ立って「つる家」を訪れる。澪の料理に感心した食道楽の坂村堂は、自らが雇い入れている上方料理人に是非この味を覚えさせたいと請う。翌日、さっそく現れた坂村堂の料理人はなんと、行方知れずとなっている、天満一兆庵の若旦那・佐兵衛と共に、働いていた富三だったのだ。澪と芳は佐兵衛の行方を富三に聞くが、彼の口から語られたのは耳を疑うような話だった――。書き下ろしで贈る、大好評「みをつくし料理帖」シリーズ、待望の第三弾!

16位

新潮社

本所深川ふしぎ草紙

参考価格737円(税込)

WHY

「本所七不思議」にまつわる七つの怪事件を岡っ引きの茂七が名推理!下町人情味溢れる連作時代ミステリ

近江屋藤兵衛が殺された。下手人は藤兵衛と折り合いの悪かった娘のお美津だという噂が流れたが……。幼い頃お美津に受けた恩義を忘れず、ほのかな思いを抱き続けた職人がことの真相を探る「片葉の芦」。お嬢さんの恋愛成就の願掛けに丑三つ参りを命ぜられた奉公人の娘おりんの出会った怪異の顛末「送り提灯」など深川七不思議を題材に下町人情の世界を描く7編。宮部ワールド時代小説篇。

17位

新潮社

関ヶ原

参考価格935円(税込)

WHY

天下分け目の決戦「関ケ原」。武将たちはいかに戦ったのか?

「この三成あるかぎり、ゆめゆめ家康めに大権をぬすまれるようなことは致しませぬ」主君秀吉の遺命を固く守り、豊臣家安泰を守ろうとする石田三成。戦を起こし豊臣政権の簒奪を図る老獪な智謀の将・徳川家康。天下分け目の決戦に際し、己の生き方を求め思惑錯綜する戦国武将たちの人間像を浮き彫りにする傑作長編。

18位

KADOKAWA(カドカワ)

おそろし

参考価格792円(税込)

WHY

江戸中の不思議話が、娘の心を溶かしてゆく。さあ、おはなしを始めましょう。

ある事件を境にぴたりと他人に心を閉ざしてしまった十七歳のおちか。ふさぎ込む日々を、叔父夫婦が江戸で営む袋物屋「三島屋」に身を寄せ、黙々と働くことでやり過ごしている。ある日、叔父の伊兵衛はおちかに、これから訪ねてくるという客の応対を任せると告げ、出かけてしまう。客と会ったおちかは、次第にその話に引き込まれていき、いつしか次々に訪れる客のふしぎ話は、おちかの心を溶かし始める。三島屋百物語、ここに開幕。

19位

新潮社

忍びの国

参考価格584円(税込)

WHY

伊賀忍者団vs.織田信雄軍。騙し騙され討ち討たれ最後に誰が残るのか――。

時は戦国。忍びの無門は伊賀一の腕を誇るも無類の怠け者。女房のお国に稼ぎのなさを咎められ、百文の褒美目当てに他家の伊賀者を殺める。このとき、伊賀攻略を狙う織田信雄軍と百地三太夫率いる伊賀忍び軍団との、壮絶な戦の火蓋が切って落とされた──。破天荒な人物、スリリングな謀略、迫力の戦闘。「天正伊賀の乱」を背景に、全く新しい歴史小説の到来を宣言した圧倒的快作。

20位

文藝春秋

蝉しぐれ

参考価格803円(税込)

WHY

少年藩士の心の軌跡を描く、清冽な成長物語

清流と木立にかこまれた城下組屋敷。淡い恋、友情、そして忍苦。苛烈な運命に翻弄されながら成長してゆく少年藩士の姿をゆたかな光の中に描いて、愛惜をさそう傑作長篇。

新潮社

孤宿の人

参考価格990円(税込)

WHY

加賀様は鬼だ、悪霊だ。この丸海藩にあらゆる災厄を運んでくる。

北は瀬戸内海に面し、南は山々に囲まれた讃岐国・丸海藩。江戸から金比羅代参に連れ出された九歳のほうは、この地に捨て子同然置き去りにされた。幸いにも、藩医を勤める井上家に引き取られるが、今度はほうの面倒を見てくれた井上家の琴江が毒殺されてしまう。折しも、流罪となった幕府要人・加賀殿が丸海藩へ入領しようとしていた。やがて領内では、不審な毒死や謎めいた凶事が相次いだ。

角川春樹事務所

夏天の虹

参考価格680円(税込)

WHY

愛か、志か。

想いびとである小松原と添う道か、料理人として生きる道か・・・・・・澪は、決して交わることのない道の上で悩み苦しんでいた。「つる家」で料理を旨そうに頬張るお客や、料理をつくり、供する自身の姿を思い浮かべる澪。天空に浮かぶ心星を見つめる澪の心には、決して譲れない辿り着きたい道が、はっきりと見えていた。そして澪は、自身の揺るがない決意を小松原に伝えることに―――(第一話「冬の雲雀」)。その他、表題作「夏天の虹」を含む全四篇。大好評「みをつくし料理貼」シリーズ、〈悲涙〉の第七弾!!

新潮社

あかんべえ

参考価格649円(税込)

WHY

人情+ミステリ+ファンタジー

江戸・深川の料理屋「ふね屋」では、店の船出を飾る宴も終ろうとしていた。主人の太一郎が胸を撫で下ろした矢先、突然、抜き身の刀が暴れ出し、座敷を滅茶苦茶にしてしまう。亡者の姿は誰にも見えなかった。しかし、ふね屋の十二歳の娘おりんにとっては、高熱を発して彼岸に渡りかけて以来、亡者は身近な存在だった――。この屋敷には一体、どんな悪しき因縁がからみついているのだろうか?

新潮社

項羽と劉邦

参考価格990円(税込)

WHY

天下を制するのは力か、それとも人望か?

紀元前3世紀末、秦の始皇帝は中国史上初の統一帝国を創出し戦国時代に終止符をうった。しかし彼の死後、秦の統制力は弱まり、陳勝・呉広の一揆がおこると、天下は再び大乱の時代に入る。――これは、沛のごろつき上がりの劉邦が、楚の猛将・項羽と天下を争って、百敗しつつもついに楚を破り漢帝国を樹立するまでをとおし、天下を制する“人望”とは何かをきわめつくした物語である。

角川春樹事務所

銀二貫

参考価格726円(税込)

WHY

一つの善意が繋ぐ、人々の幸せ

大坂天満の寒天問屋「井川屋」店主の和助は、天満宮再建のために寄進するはずだった銀二貫で仇討ちを買い、ひとりの少年の命を救う。以後、少年は「松吉」と名を改め、士分を捨てて井川屋の丁稚として生きることになる。商家の厳しい仕込みに耐える中で、良きひとびととの出会いがあり、松吉は寒天への愛着を深めていく。恋を恋と知らぬまま、ひとりの女性を想い続けて、彼女との或る約束を果たすべく、精進を重ねる松吉だが……。難儀に耐え、慎ましく生きる市井のひとびとの間を、銀二貫が巡り巡って幸福へと導いていく。高田郁の紡ぎだす至福の物語、ここに登場!

講談社

震える岩

参考価格935円(税込)

WHY

事件の予兆と、恋の予感。人は狡いし、汚い。だけど優しくて、美しい。

事件の予兆と、恋の予感。これが宮部みゆきの世界---。死んだはずの人間が生き返る「死人憑き」が本所深川で起きた。甦った人物が以前より若返っていると感じた「姉妹屋」のお初は、老奉行の御前さまから紹介された与力見習の右京之介と探索を始めた。だがその時、油樽から女の子の遺体が発見される。人は過去にも家族にも縛られる。霊験お初シリーズ第一弾。

集英社

水滸伝

参考価格472円(税込)

WHY

命を賭して闘う、熱き世直し譚

十二世紀の中国、北宋末期。重税と暴政のために国は乱れ、民は困窮していた。その腐敗した政府を倒そうと、立ち上がった者たちがいた――。世直しへの強い志を胸に、漢(おとこ)たちは圧倒的な官軍に挑んでいく。地位を捨て、愛する者を失い、そして自らの命を懸けて闘う。彼らの熱き生きざまを刻む壮大な物語が、いま幕を開ける。

講談社

日暮らし

参考価格924円(税込)

WHY

一日、一日積み上げるように、みんなそうやって日暮らしだ。

浅草の似顔絵扇子絵師が殺された。しかも素人とは思えない鮮やかな手口で。「探索事は井筒様のお役目でしょう」――。岡っ引きの政五郎の手下、おでこの悩み、植木職人佐吉夫婦の心、煮売屋のお徳の商売敵。本所深川のぼんくら同心・平四郎と超美形の甥っ子・弓之助が動き出す。著者渾身の時代ミステリー。

文藝春秋

鬼平犯科帳

参考価格858円(税込)

WHY

鬼の顔を持つ人情派

斬り捨て御免の権限を持つ幕府の火付盗賊改方の長官・長谷川平蔵。盗賊からは“鬼の平蔵"“鬼平"と恐れられている。しかし、その素顔は義理も人情もユーモアも心得た、懐の深い人間である。新感覚の時代小説の世界を拓き、不動の人気を誇る「鬼平犯科帳」シリーズ第一巻は、同心・小野十蔵の物語から始まる。

本のソムリエに聞いた!ぜひ読んでほしいおすすめ作品

ここでは、読書の案内人が、あなたに読んでほしいとっておきの一冊を提案。豊富な読書経験から厳選した押さえておきたいおすすめ作品をお届けします。

光文社

だいこん

参考価格990円(税込)

WHY

直木賞作家が贈る、下町人情溢れる細腕繁盛記

江戸・浅草で一膳飯屋「だいこん」を営むつばきとその家族の物語。腕のいい大工だが、博打好きの父・安治、貧しい暮らしのなかで夫を支える母・みのぶ、二人の妹さくらとかえで――。飯炊きの技と抜きん出た商才を持ったつばきが、温かな家族や周囲の情深い人々の助けを借りながら、困難を乗り越え店とともに成長していく。

専門家からのコメント

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団長

本のソムリエ

時代小説を読む面白さは、今の時代と違うところと、変わらないところ。その両方が楽しめると、興味がふくらみます。この作品の舞台は、今から250年以上前の江戸時代。浅草。主人公は女性。父親のつくった借金に苦しみながら、わずか9歳で働きに出て、自分にできることに注力し、17歳で一膳飯屋を開業。正直、うまくいきすぎてる気がしなくもないですが、才覚が開花し、伸びていくには理由があります。今も昔も、勝手に花開くことはないのです。江戸に学ぶこと、今の日本が失ってしまったことに気づくのも意味があると思います。

まとめ

大河絵巻のような壮大なスケールで描かれる司馬遼太郎作品から、江戸の情緒あふれる畠中恵の世界、下町人情を温かく描く髙田郁の作品まで、様々なスタイルの時代小説をピックアップ。歴史上の出来事を背景に、人間ドラマ、活劇、謎解きなど、それぞれの作家が織りなす独自の物語世界をお届けしました。

まずは気になった1冊から、手に取ってみてください。きっと、あなたにぴったりの作品が見つかるはずです。

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