ズームリング・ピントリングの回転方向、カメラ・レンズのメーカー別まとめ。キヤノンとニコンが逆なのは何故?
ズームにフォーカスにいつもぐりぐり回転させて大活躍の2つのリング。ズームリングにピントリング。
日本の2大メーカー『キヤノン』と『ニコン』では回転方向が逆なのは広く知られていると思いますが、他のメーカーのズームとピントの回転方向はどっちなの?と、ふと疑問に思いました。
今回は各メーカ別のレンズのズームとピントの回転方向と、ちょっとした歴史を調べてみたので紹介したいとおもいます。
各メーカにおけるズーム、ピントリングの回転方向
ズーム ※回転方向にズーム |
フォーカス ※回転方向に無限遠 |
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キヤノン | 反時計回り | 反時計回り |
ニコン | 時計回り | 時計回り |
ソニー | 時計回り | 時計回り |
ペンタックス | 時計回り | 時計回り |
オリンパス | 反時計回り | 反時計回り |
パナソニック | 時計回り | 時計回り |
富士フイルム | 時計回り | 時計回り |
シグマ | 反時計回り | 反時計回り |
タムロン | 時計回り | 時計回り |
トキナー | 時計回り | 時計回り |
ライカ | – | 反時計回り |
コンタックス | – | 時計回り |
シグマのレンズは時計回りのレンズもあるようですが、現在は反時計回りのようですね。
こんな結果となりましたが、現在カメラ業界トップのキヤノンと同じ反時計回りで作るメーカーが正直多いのかなと思っていました。時計回りで作っているメーカーが多いのに驚きます。
また、なぜマイクロフォーサーズで企画を合わせたはずのパナソニックとオリンパスは回転が逆なのか気になりますね。オリンパスはフィルム時代からの名残だとしても、どちらかが合わせるなり統一したほうがお互いのためになりそうな気もしますが…。
日本の2大カメラメーカーキヤノンとニコンが何故逆なのか
かいつまんでまとめてみますが、戦前はカメラといえばドイツ。ライカ、コンタックス、二眼レフのローライなどが世界のトップをひた走っていました。
そしてライカとコンタックスはライバル同士。後発のコンタックスはライカと回転が真逆のカメラを作り出します。1936年にはライカ・コンタックスユーザー間のスペック論争など、現代でもどこかでよく見かける議論が雑誌で取り上げられたそうです。やってることはいつの時代も変わりませんね!
そんなこんなで第二次世界大戦が終わり、敗戦したドイツは戦後補償の一環として『特許権の放棄』をさせられます。当然カメラの特許も手放すことになりました。
そのため、世界各国でライカ、コンタックスのコピー品が作られるようになり、日本ではキヤノンがライカのコピーを、ニコンはコンタックスのコピーのカメラを作り、ドイツでのライバル関係そのままに、回転方向が逆のまま2大メーカーが今日を迎えることとなりました。
今回のまとめ
回転方向が逆の原因は、いろいろな問題もあったかと思いますがライバルの意地みたいなものでしょうか。おかげで現代までキヤノン党とニコン党の争いは終わりを迎えることがありません。すべて回転のせいだと思えば納得ですね!変なまとめですが今回はこの辺で!