経済産業省出身で制度アナリスト・評論家の宇佐美典也さん(44)の次女、ツムギちゃん(仮名、5歳)が通っていた港区の保育園、幼稚園で同級生の女児A子からいじめを受け、精神的に不安定になった。症状は、難聴、モノが二重に見える、といった身体的症状にまで悪化し、日々の登園どころか家から出ることすら難しい状況に追い込まれた。

 一度はいじめから逃れるために元々通っていた保育園から別の幼稚園に転園したものの、A子が「ツムギちゃんと遊びたい」と同じ保育園へ転園してきたことで被害が再発していた。この件は港区史上初の「いじめ重大事態」の枠組みに沿った調査が行われ、9月30日には調査報告書も発表されている。

 一体何があったのか、宇佐美さんに話を聞いた。

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宇佐美典也さん

 ツムギちゃんは2歳だった22年5月、港区内の保育園に通いはじめた。のちに“いじめ”加害をするA子は当初から同学年だった。

「言うこと聞きなさ~い」と大人に対しても命令

 大きなトラブルこそ起きていなかったものの、A子の人との距離感などについて宇佐美さんは早い時期から違和感があったという。

宇佐美さんのポストは広く拡散された

「ツムギの姉とA子の姉は同じ小学校に通っていたのですが、小学校の学芸会に行ったところA子も両親と一緒に見に来ていました。私は娘と一緒に体育館のステージ前で学芸会を見ようとしていたのですが、A子がなぜか両親のところを離れて近づいてきて、娘と一緒に私の膝の上に座ろうとするんです。断ろうとすると、A子は私に『言うこと聞きなさ~い』と命令してきました。唖然としたのですが、A子の両親は子供を放置していて注意する気配がなく、学芸会の最中なので騒ぐわけにもいかず仕方なく受け入れました」