10月26日発売の「週刊文春」は、新藤義孝経済再生担当大臣(65)がコンパニオンを呼んだ宴会で有権者を買収していたのではないかとの疑惑を報じた。翌27日の予算委員会で、立憲民主党の後藤祐一氏にこの疑惑を質された新藤氏は、「コンパニオンと言われていますけど、給仕のお手伝いをする皆さんですよ」と答弁した。

新藤義孝経済再生大臣 ©時事通信社

JITCOの基準を無視して新宿舎を新設

 そんな新藤氏の地元・川口市は、「鋳物の街」として知られ、鋳物工場で働く外国人技能実習生が数多く生活する。約100社の鋳物業者で組織する「川口鋳物工業協同組合」が、実習生向けの3階建て宿舎「川口技能実習生研修センター」(以下、新宿舎)を新設したのは2017年3月のことだった。

川口技能実習生研修センター ⓒ文藝春秋

 ただ、計画段階から疑問の声が上がっていた。鋳物組合員が振り返る。

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「新宿舎における1人当たりの寝室の広さは平均3.1㎡。労働基準法が定める『1人当たり2.5㎡以上』をクリアすれば問題ないとの説明があったが、これは数週間程度の仮住まいを想定しており、実習生のように何年も住むのとは違う。実際、国際人材協力機構(JITCO)は、『1人あたり4.8㎡以上』をもうけるように指導する。『JITCOの基準を満たしていない』と指摘されたが、組合幹部は『アイツらは自国でもっとひどい環境で暮らしている』と強行したのです」