等価交換の法則についてクラスで話をしましたが、ノブ君も例にもれず、すぐには実行できませんでした。相変わらず乱雑な字を書いてきます。その度に「書き直し」と返していました。私は基本的に漢字ノートは使わずに、漢字練習帳だけ使っています。漢字練習帳に書く文字数はとても少ないのです。少ないから、本人がその気になれば書ける。漢字小テストもたった10問。丁寧に書けないのは、本人の心の問題なのだと思っています。ノ...
小学校の先生をやっています。教育の現場で日々思うことから、子どもが明るく楽しく学校生活を送るためには親として教師としてどう接していったらよいか、深く考えていきたいと思っています。
小学校の先生をやっています。 無駄にキャリアが長いわけですけど、 日々思うことを広く発信できたらな…と思い ブログを立ち上げました。
等価交換の法則についてクラスで話をしましたが、ノブ君も例にもれず、すぐには実行できませんでした。相変わらず乱雑な字を書いてきます。その度に「書き直し」と返していました。私は基本的に漢字ノートは使わずに、漢字練習帳だけ使っています。漢字練習帳に書く文字数はとても少ないのです。少ないから、本人がその気になれば書ける。漢字小テストもたった10問。丁寧に書けないのは、本人の心の問題なのだと思っています。ノ...
4月、乱雑な漢字練習に対して子ども達に話したこと 続き等価交換の法則というのがあります。これは『鋼の錬金術師』という漫画に出てくる言葉なんだけど、何かを得るためには同等の代価が必要という考えです。私から学ぶのであれば、それと同等の代価、この場合は丁寧な字ということになるけれど、そういうものが必要だということです。「先生は仕事でしょ?」と思うかもしれません。でも、仕事なら適当に丸にしたって良いわけで...
4月の頃のノブ君は、とても表情の暗い子でした。お母さんの話によると、今まで学校が嫌いで嫌いで・・・。低学年の頃は、泣いて学校を嫌がることも度々あったとのことでした。友達との関係もあまり良いものではなかったようです。問題の算数の授業ですが、、、もちろん算数だけでなく、どの教科もだったのですが、死んだ魚のような目で授業に参加しています。話は聞いてはいるようですが、まるで覇気がない。算数の授業の最後は練...
私の勤務校では、4月の学力検査だけでなく3学期にも学力検査をします。私のクラスは、4月の検査では学年の中でも下位層がとても多く、上位層はほとんどいないクラスでした。ところが、今年3学期初めの学力テストでは、多くの子が4月の学力テストより順位を上げていました。特に下位グループの人数が半減したことは嬉しかったです。学力不振だった子ども達をある程度引き上げることができたのは、一年の成果だと思いました。中...
なんだかんだと大変ではありましたが、タツヤ君を除いたクラスの全員が、2学期中に、3学期分の漢字練習帳を終わらせることができました。3学期の始業式。クラスの子ども達に「冬休みは、気持ちよく遊べたんじゃないの? なんたって、3学期分の漢字の宿題が終わっているんだもんね。タツヤ君はできなかったけど、2学期分をあっという間に終わらせた。先生やお家の人から「宿題をやりなさい!」って言われるより、自分で考えて...
あと1週間で2学期も終りという頃、最後の追い込みで漢字練習帳が終わっていない子やそのギャラリーで私の机の周りは熱気に包まれていました。まだ合格していない子は、列を作って丸つけの順番を待っています。「じゃ、次」と言って練習帳を受け取ると、それは3学期の漢字練習帳ではなく2学期の漢字練習帳でした。「え? どういうこと?」と思って見ると、なんとそこにはタツヤ君がニコニコしながら立っていたのです。「え~~...
「3学期の漢字練習帳を先取りで早く終わらせてしまおう。そうしたら、心も明るくなるし、何よりも勉強が楽しくなるよ。」そうクラスに声を掛けても、なかなか進まない子も多くいました。ちょうど2学期末の懇談会があったので、クラスの半数ほどの親御さんに3学期の漢字練習帳の取り組みを通して、やる気と自主性を育みたいと話し、家でも声を掛けてもらうようにしました。親御さんもずいぶん協力して頂きましたし、私自身も、な...
宿題で自分をコントロールされるのではなく、自分で宿題をコントロールする。そんな話をクラスでしたわけですが、そうそう簡単に、子ども達は変わりません。宿題を後回しにしてしまう子は特に。実際のところ、3学期の漢字練習帳は1カ月も先にやれば良いことなのです。それを、宿題でもないのに先にやれと言っているのですから子どもからしたら、”やらなくても・・・”と思うことでしょう。できるだけ後回しにしたい。それはタツヤ...
クラスの子ども達に話したこと 続き「ここに、3学期の漢字練習帳があります。漢字なんて手本を見て書くだけだよね。そして丁寧に書くだけ。私は、3学期になったらいつものように宿題として出すけれど、2学期のうちから先に自分で進めても良いことにします。宿題として出されたら「やらされる」ってことになるからめちゃくちゃ嫌になるけれど、自分で早く進めて、宿題をコントロールできたら違う世界を見ることが、きっとできる...
目の前に表れる敵(課題)を一つずつちゃんとクリアしていくゲーム
クラスの子ども達に話したこと 続きみんなの好きなゲームで、敵が現れたとするじゃない。そうしたら戦闘の音楽が流れて、その敵と戦うよね。敵をやっつけたら、経験値をゲットして自分を成長させることができる。でも、敵と戦わずに逃げていたら、いつまでも経験値はたまらない。みんなの「やりたくないこと」も同じなんだと思う。「やりたくないこと」を避けては成長できない。だから、それが現れたら、頑張ってやっつける。次に...
クラスの子ども達に話したこと 続き世の中は、やりたくないことばかりです。君たちは生まれて10年しか経っていないのだから、できないことばかりだよね。だから、すべきことが多くある。これは当たり前のことです。世の中は、やりたくないことばかり。でもそれは仕方がないと、あきらめることが大事。あきらめるっていうのは、「明らかに見る」ってことだと言われます。やりたくないけど、やらなくっちゃいけないってことが分か...
人は、自分で考えて行動したいものです。「考えることが自由だ」と何かで読みましたが、自分で考えて行動するということで自由を感じるのでしょう。でも宿題というのは、先生から命令されてやらされるものです。それは人から管理されるもの。自分の自由はないのだから、子どもはそこに圧を感じるし、反発も覚えるのでしょう。大事なのは自主性。人から管理されコントロールされるのではなくて自主的に取り組むこと。そのためには、...
漢字練習を意欲的にする子に、漢字が好きか?と聞いて、「好き」と答える子はほとんどいません。私は漢字は厳しく見ますし、100点になるまで再テストもします。決して低いハードルではないのです。それなのに漢字練習帳を早く終わらせる子、再テストが合格していく子がいる。そのような子を観察していると共通してどの子も行動が早いということに気づきました。漢字のテストをして全部書けなかったら、その直後に再テストをして...
宿題による家庭学習の管理。タツヤ君だけでなく、他の子も宿題に圧を感じているのだろうから、もう少し、私が管理しない方向に宿題システムを変えられないかと考えました。つまり、子ども達が自主的に取り組める方法にする。今よりも子どもが意欲的に取り組める宿題のシステムにしたら、タツヤ君も少しは取り組めるようになるだろうと思いました。私は漢字練習を重視します。止め・はね・払いなど、細かく見るのですが、だからとい...
宿題を親御さんにお任せして、無期限の提出期限。でも、これでは学習から逃げるだけになってしまいます。ただ、タツヤ君は宿題からの無言の圧力を感じている。他にも宿題をやりたくないと登校を渋った子がいた。そう考えると、少し先の未来、タツヤ君が宿題に取り組めるよう、宿題の無言の圧力のようなものを取り除いておく必要がると考えていました。宿題のシステムそのものを変える必要がある。よく学校で「家庭学習の習慣をつけ...
タツヤ君は、宿題にハードルがある。まずは、宿題のハードルを下げること。実際のところ、学力がかなり低かったので、宿題を他の子と同じにすることに無理があると以前から考えていました。実際に宿題をやってこられないことも、よくありました。まず第一に考えなければならないのは、タツヤ君が学校に来られるようになること。なら、いっそのこと宿題を無しにして、心の負担から解放してしまおうと思いました。お母さんに相談する...
お母さんのおかげで、取りあえずはタツヤ君は学校に登校できるようになりました。が、学校での表情は暗く、嫌で嫌で仕方がない、そんなオーラを全身から発しています。でも私は、彼が学校に来ることが必ず突破口になると考えていました。学校に来られないのを周囲のせいにしてしまうのが一番の問題で、新しいものの考え方をタツヤ君に入れる必要がある。心のあり方を学ぶ必要がある。それができるのは学校しかありません。とにかく...
お母さんに話したことの続き子どもに悩ませないというのはとても大事なことで、まずは動かすこと。学校に来たら忙しいですから、悩まないで済みます。それからもう一つ、悩みを深堀しないということです。以前担任した子ですが、ある日、登校を渋ったのです。家庭訪問してお母さんと話をしたのですが、ホンの些細な事、プリントを私に提出し忘れたということなんですが、そんなことで真剣に親子で悩んでしまったそうです。そのお母...
あまりに欠席が続いたので、これは彼の精神的に良くはないと思い、お母さんと話をしました。「熱はあるのでしょうか? そっか、ないんですね。ないのなら、とにかく学校に登校させてください。もし歩くのを渋るようでしたら、許可を出しますから学校まで車で送ってきてください。また公園でゲームをしているなんてことがあったら困るから、お母さん、教室まで送ってきてくださいね。体調が悪いと本人が言うと判断が難しいですが、...
出席簿に並ぶ、タツヤ君の欠席。それはまるで、タツヤ君が学校に登校しないと決めたかのようでした。相談員さんとの面談以降、目立って増えてきたように思いました。もちろん、課題のある子の心のうちを探っていただける相談員さんは子どもの課題解決になくてはならない存在です。ただ、タツヤ君の場合、今までクラスでほぼ喋らなかった子が相談員さんに話を聞いてもらえ、心の中にあるモヤモヤしたものを表に出し、担任に対処して...
・クラスの友達にいじめられること・登校班の副班長に厳しく注意されること相談員さんとの面談で、この2点が分かったので、お母さんは、何となく嬉しそうな表情でした。友達がいじめなくなり、副班長が優しくなれば登校渋りは解決する。そう考えるのも、ごく普通のことだと思います。でも、今までの経験からいっても、この2点を解決しても登校渋りは解決しないだろうと考えていました。今まで何人もの子どもを見てきましたが、不...
タツヤ君が相談員さんに話をしたことの2つ目は、登校班の副班長に暴言を吐かれるとのことでした。正直なところ、この副班長の子を担任したことがあり、そんな暴言を吐くような子ではなく、とても真面目な子です。副班長の仕事を一生懸命やっているってことなんじゃないかな?と思いました。実際に副班長に会って話を聞くと、タツヤ君がゆっくり歩くことがあるし、低学年もちゃんと歩かないので、ずいぶん困っているとのことでした...
タツヤ君の「ヨシ君がいじめる」という話もヨシ君や他の男子にとっては、ごく普通の遊び。でも友達のいないタツヤ君は知らなかった、イジメだと思った。そういうことなのだろうと思いました。もちろん、本当のイジメと遊びとを区別することは難しいですが。。。ヨシ君には「タツヤ君は、指でつつかれるのが嫌なんだって。嫌だというものは、やらないようにしようね。」と話し、タツヤ君には「男の子が普通にやっている遊びなんだと...
登校途中で行方不明になってしまったタツヤ君。相談員さんに話を聞いてもらうと、クラスのヨシ君からいじめられるという話が出てきました。う~~~ん、、、、確かにね、いじめられているのかもしれないのですが、ヨシ君というのは、クラスで「いい人」と言われるような子で、意地悪をするのだろうか?という疑問符がイッパイ私の頭の中を駆け巡りました。タツヤ君に話を聞くと、下校途中で、お腹を指でつついてくるのだそうです。...
う~~~ん、、、、今日も休みかぁ。最近調子が悪い事が多いなぁ。。。登校を渋っているんじゃないかなぁ。2学期になり、タツヤ君の欠席日数がとても増えていました。お母さんから、調子が悪い、頭が痛い、お腹が痛いという欠席理由が毎日のように入ります。お母さんに電話をすると、体調が悪い日が多いけれど、熱は出ていないとのことでした。実のところ、夏休み明けから表情が冴えないなぁ・・・と思っていました。9月は登校を...
学びというものは、自己主張を無くすことから始まる。こんなことをクラスに話してから、ユウ君の漢字テストの点数が、みるみる上がっていきました。それまでは、再テストを何度もしないと合格しなかったのですが、「これは止めてね」と間違いを指摘すると「わかりました!」と笑顔で答え、すぐ合格となる。そんなユウ君に大変身してしまったのです。掃除や親切行動で、自分中心の行動を減らしていたので、余計に切り替えが早かった...
クラスの子に話したこと つづきじゃぁ、みんなが苦労している漢字はどうなんだろう?漢字だって、大昔の人々が考えて多くの人によって伝えられてきた日本人の心だよね。書き順は、墨で書くときに書きやすいようになっているし、なぜハネるのか?っていうのも、次の画につなげるためだしね。「円周率」を英語でいうと、とても大変だというのを聞いたことがあります。英語だと「円の周囲の直径に対する割合」って、長々と説明する形...
クラスの子に話したこと つづきどうして、アドラーを愛読書にした子が勉強がよくできるようになったんだろう?と考えてみました。みんなも伝記が読めるようになったし、子ども向けのアドラー、もしドラ、天風さんなんかの本を読んでいる子もいる。中には、お父さんの本を読んでいる子もいるって聞きました。それっていうのは、偉人の心っていうのが心の学びを通して分かるようになってきて、書いてある内容が”わかる”って思うから...
ユウ君の課題は、その自己中心性でした。でも、親切行動やクラスへの貢献活動を通して、自己主張をすることは減っていきました。もちろん、やりたいことは「やりたい」とハッキリ言うのですが、友達の考えも聞けるようになっていきました。一緒に掃除をする「仲間」がいる。一緒にパズルをする「仲間」がいる。その仲間を大切にしようと思ったら、自分中心ではうまくいかないですから、仲間と共に行動する中で、人の意見を聞くとい...
ユウ君の課題の処理能力はどんどん高くなっていき、ほぼ毎時間のように、教室の掃除をするようになってしまいました。友達と一緒に掃除や教室内の仕事をするために、課題や宿題を、とても早く終わらせるようになっていきました。宿題は、何枚か先に渡すようにしているのですが、算数などは、ほぼ一瞬で終わらせるようになっていきました。ユウ君に影響されて、課題や宿題を早く終わらせてしまう子も増えていきました。頭の良い子が...
ユウ君に「ヤスシ君のように親切行動をしてみなさい」と話をすると、彼はさっそく実行に移しました。今まで、友人関係で相当困っていたのでしょう。小学生というのは、常に学んでいる状態です。一緒に努力する仲間もいるので、「〇〇すると良い」と言われたら、即実行に移しやすい環境にあります。最初に実行したのは、授業中に課題を早く終わらせ、友達に教えに行くことです。もともと気の良いところのあるユウ君でしたので、喜ん...
今まで自分中心の世界に生きてきた人が、いきなり自分を変えていこうとするのは、なかなか大変なことです。でも、自分のことを少し我慢して、友達の為に親切な行動をすることで自分中心を少しずつ減らしていくことができます。今まで担任してきた多くの子が、親切行動やお手伝いを増やすことで友達関係を改善し、楽しい学校生活を送れるようになっていきました。人は自分を取り巻く環境を自分の思う通りにしたいと思うものですが、...
ユウ君に話したこと「給食の食器について女の子とトラブルになったことがあったよね。もちろん、片付けを押し付けた女の子が悪いのだけど、君は、お母さんを使って彼女たちにマウントしようとしたよね。自分は嫌だったから、お母さんにやっつけてもらおうとしたんじゃないかな?でも、ちょっと教室を見回してごらんよ。例えば、ヤスシ君なんて、自分で率先してみんなの食器を集めてまわっているでしょ? 誰にも命令されていない、...
ユウ君に必要なことは、「正しさ」というものは人それぞれで違うということを知る事。そのためには、今、凝り固まっている自分の正しさを打破して、新しい価値観を得る経験をすること。ユウ君に話したこと(マウントについて)「マウント」という言葉があります。これは、動物が強さを競って戦って、勝った者が負けた者の上に乗っかって俺が強いんだー!って力を示すものです。この「マウント」って、実は人間も本能的にしてしまう...
ユウ君の課題は、どれも「自分の正しさ」が強くて、友達の気持ちを汲めないところにある。これまで、数多くの子ども達と関わってきましたが、どの子にも共通して抱える課題でもあると思います。要は、人が信じられないということになるのですが、これを解決するためには、親切行動をして自分を変えていくしかありません。人というのは不思議なもので、自分のもつ「正しさ」が、世の中の人も共通してもっている「正しさ」だと思って...
昨年、友達を注意したために友達関係がこじれてしまったユウ君。そこには、自分の正しさが強くて周りの人を見下してしまう問題があるのではないか?給食の食器の片付けで、女子とトラブルになりました。女子も遊びの範囲内だったと思うのですが、ユウ君は、女子を許せなくてお母さんに訴えました。いじめは当然良くない事ですが、「いやだ」とか「やめてほしい」とか言えば済むことなのに友達を信じていなくて、言えなかった可能性...
昨年、友達を注意したために友達関係がこじれてしまったユウ君。登校を渋ったのは、相手が悪いのに自分が逆に責められたのが納得がいかなかったのでしょう。納得がいかないから、学校に行かないという選択をした。「自分が正しい」という思いが強かったのだと思いました。もちろん、授業中騒いでいる子の方が間違っています。でも、だからと言って、自分がさも上の立場にあるかのようにそれを糾弾してはいけないのだと思うのです。...
友達に「嫌だ」と言えない。漢字を正確に書けない。テストでケアレスミスが多い。そんなユウ君でしたが、1学期にお母さんと話をする機会があった時に、クラスに関して悩みがあるという相談を受けました。その内容が、授業が静かすぎて午後の授業が眠くなる、ということでした。正直なところ、え~!!ってビックリです。眠くなるような授業をしてしまう私にも問題があるのですが、静かで困ると訴えてくる親御さんは初めてでした。...
これも100点、これも100点か~。すごく成績が良くなってるなー
あれ~? これも100点、これも100点か~。すごく成績が良くなってるなー。テストの採点をしながら、ユウ君の成績がすごく伸びているのに気が付きました。ユウ君は、頭は良いと思うのですが、ケアレスミスが多く、テストではなにかしらミスをして満点を取れずにいたのです。1学期は漢字練習でも、小さなミスがよくあり、それは小テストも同様で、満点を取れずに何度も再テストをするということがよくありました。私は漢字は...
指導以来、アサヒ君へのレキ君のイジメはおさまりました。2人が一緒に仲良く遊ぶという姿は見られませんでした。アサヒ君からしたら、許せないのも当たり前です。同時に、レキ君がそういう報いを受けるのも当たり前の話です。レキ君は友達がほとんどいませんでした。それには、友達をイジメてしまうほど自分勝手な正しさが強かったというのにも原因があったのでしょう。レキ君は、初めに注意した時に素直に自分の非を認めました。...
イジメの件で、クラスに話したこと 続き自分勝手な正しさが強くなってしまうとイジメをするとか、悪口を言うとか、無視するとか、そういうことが、正しい行動だと思ってしまうところが問題なんだよ。何と言っても、自分が正しいと思うし周りの人も同じだと思うってしまう。そこに、人のバグがある。小さい頃から今まで、誰かに叩かれたことのある人はいますか?」クラスに聞くと、大半の子どもが手を挙げました。「だよね。じゃぁ...
イジメの件で、クラスに話したこと 続き「自分が考える正しさが、本当の正しさではないかもしれない。こんなことを考えると、じゃぁどうしたら良いの?って思うよね。武田邦彦さんという人は、正しさの順番は以下のように書かれていました。『真の正しさと仮の正しさ』・真の正しさ 1.神 2.偉人 3.倫理(相手(倫)のことわり(理)) 4.法律(社会の約束)・仮の正しさ 1.先生と生徒 2.監督と選手・間違い 「自分は正しい。お前は...
イジメの件で、クラスに話したこと 続き「人は、誰もが自分の正しさで生きている。だから、アル・カポネはアル・カポネの正しさで生きたってことなんだ。例えば、小さな子がお菓子を買って欲しいって駄々をこねる。これだって、お菓子を買うのが正しいって主張しているようなものだよね。お母さんからしたら、お菓子ではなくてご飯を食べさせたいとか、我慢することを覚えさせないといけないとか、この小さな子が思いもつなかない...
イジメの件で、クラスに話したこと「4月の初めに『友達を注意しない。注意をするのは先生。』という話をしました。今日は、そのことについて少し詳しく話をします。昔のギャングで、アル・カポネという人がいました。この人は世界一有名なギャングの大ボスで、悪い事をたくさんした人です。でも、そのアル・カポネは、「世のため人の為に尽くしてきた」と言っていたそうです。ギャングのボスとして、数多くの犯罪を行ってきました...
レキ君に話したこと 続きアサヒ君のことも、何かアサヒ君に問題があってイジメをしてしまったのだと思うけど、それは、アサヒ君が悪い。悪いから意地悪をしても良いって勝手に思ったわけだよね。アサヒ君に、何か問題があったとしても、それを罰する権利が君にあるのだろうか? 意地悪っていうのは、アサヒ君に罰を与えたってことだからね。アサヒ君にはアサヒ君の正しさがあって、その正しさに従って行動している。君には君の正...
4月のある日の事、アサヒ君のお母さんから「レキ君にイジメられている」と連絡が入りました。学年当初は、子どもの心も育っていないので、こういうトラブルがとても多いものです。レキ君を呼んで「意地悪をしているって話だけど・・・」と話を聞くと、意外な事に、レキ君は素直に「いじめました」と認めました。「イジメはやってはいけないと知っているよね」と話をすると、これも素直に肯きました。「やってはいけないことを知っ...
◆親御さんの協力が大きかったお母さんにケン君の漢字練習をお願いしたのが金曜日でした。土日が明けた翌日の月曜日、ケン君は、漢字練習帳を全てやってきました。「ケン君、これは、、、大変だったでしょう?」と言うと「父さんに叱られてやった」と答えました。でも、その顔つきは、どこかスッキリしたような、なにか吹っ切れたような表情になっていました。「お手伝いもしたの?」と聞くと「ん~~~、車の洗車をね、手伝った!...
◆「家で私が漢字をやらせます。必ず。」全部やれていない漢字練習を、私から強くケン君に言えませんでした。彼が学校に来られなかったら、心の指導はできないので漢字練習がやれてなくても、黙認する形にしました。少し日にちが経ってから、お母さんと話をすることがありました。「漢字練習が、やはりやれていません」と話をすると、お母さんは驚かれていました。「私がちゃんと見ていなかったから…」とお母さんはおっしゃっていま...
◆敵が現れた、でも逃げていたら勇者にはなれない漢字練習でも何でも、自分の目の前に現れたらバシッとやっつけたらいいんだよ。ゲームの世界なら、敵が現れたら逃げるのかな? 逃げたら経験値は貯まらないよね。自分が強くなりたいと思ったら、敵が現れたらバシッとやっつける。漢字練習があらわれた。バシッ計算練習があらわれた。バシッマット運動、バシッ工作、バシッこんな風に、目の間に現れた課題をバシッ、バシッとやっつ...
◆点と点をつなげたとき気づきが生まれる。その気づきが成長させていくアップルという会社の創業者のスティーブ・ジョブズという人はスタンフォード大学という有名な大学で「点と点をつなぐ」ことが大事だと言っています。自分の将来にとって何が必要か分からないけれど、目の前の出来事に全力で取り組むことが大切だと言っています。今、行っていること(点)が、別の何かの点にどのようにつながるかは分からないし、未来から人生...
◆一生懸命やった人しか分からない世界がある子ども達に話したこと つづき「みんなも、学校に来たくないことがあるでしょう。でも、それでも学校に行きなさいと親御さんが言うのは、それだけ大事なことだから。君たちの将来にとって、学校が必要だからです。漢字練習は私は厳しいですが、お母さんたちは、丁寧に書くなって言いますか?」子ども達は、一斉に首を横に振っています。「だよね。私は、漢字を丁寧に書くことで、漢字だ...
◆自由には責任が伴う子ども達に話したこと つづき「もう少し深く考えていくと、言う事をきくという事は、その人に甘えられるってことなんだ。例えば、廊下を走ってはダメだと言われますよね。でも、私が「廊下を走りなさい」と言って、君たちは、それを守ったとします。そうしたら、低学年の子とぶつかって怪我をさせてしまった。この場合は、誰の責任になりますか?」と聞くと、「先生」という声が聞こえてきました。「そうだよ...
◆両親の言う事をきくことは、両親の心を知るということ次の日、ケン君は約束通り登校してきました。宿題は、やってありました。が、必要な分しかやってなく、以前のやっていな部分に関しては、白紙のままでした。でも、前の週よりは表情が明るくなり、きびきびした動きに戻ってきたように思いました。少しは乗り越えられたのかもしれないと思いました。クラスの子どもに話したこと「お父さんやお母さんの言う事を聞きたくないって...
◆お母さんに謝らないとね教室から宿題の用具をとって、ケン君の家の車まで行くと、ケン君は泣きはらした顔で座席に座っていました。宿題を渡して、「ほら、お母さんを困らせてしまって・・・お母さんに謝らないとね」というと、彼は素直に「ごめんなさい」と言いました。お母さんも、「先生に迷惑をかけたんだから謝りなさい」とおっしゃってくれて、ケン君は私にも「ごめんなさい」と言いました。子どもが拗ねてしまった時には、...
◆宿題だ!車の座敷の下で落ち着きを取り戻したケン君。学校に来てから時間もずいぶん経っていたので、感情の高ぶりも落ち着いてきたのでしょう。でも、私の心の中では、無理に引きずり出して教室に連れて行くのはちょっと無理があるように思いました。ここら辺が潮時かな。。。お母さんに「お母さん、どうですか? 今日は一旦ここまでにして、漢字や計算の練習問題はたくさんあるので、それを家でする形にしますか?」このように話...
◆優しいお母さんの気持ちは無視していいのかい?我儘だと叱っても、ケン君は座席の下から出てこられませんでした。これは何を言っても無駄かもしれないなーと思いました。「ケン君、金曜日に君は感情のブレが大きすぎるという話をしました。手伝いとか人への親切行動が少ないという話もしました。お母さんの手伝いはしているのかね?」というと、彼は首を横に振って反応がありました。お母さんに「手伝いは?」と聞くと、「言えば...
教室に入れて頂いたら心の教育はできる。でもそれ以前の場所では、、、
◆それを我儘という「自分の感情に任せてすべきことをしない、それを我儘と言うのだ」と、彼に話しました。ふと、お母さんが横に立っているのに気が付きました。お母さんに、「ごめんなさいね、我儘と言ってしまって」と言うと、「大丈夫です。我儘ですから。」とおっしゃってくれました。たぶん、ケン君のお母さんなら「我儘」とう言葉を受け入れられる。そんな確信がありました。以前に担任した時、学年末に丁寧なお礼の手紙を頂...
◆問題は感情がブレすぎること土日が明けて、月曜日。お母さんからの連絡がなくて、ケン君は大丈夫だったなぁと安心していたところに、同僚から「ケン君が愚図っていて、駐車場にいます」と連絡がありました。車から降りられないとのことなので、駐車場に駆け付けると、ケン君は車の座席の下に潜りこんでいます。お母さんも困り果てて、目に涙を浮かべています。ケン君に声をかけると、座席の足の金属部分を固く握りしめて顔を見せ...
◆どのように解決していくかを再確認しているヨウタ君とのトラブルを起こしてしまたケン君。以前のケン君に戻ってしまったなぁ、、、と考えていました。でも、こういうことは往々にしてある。何度もでも失敗を再現するかのよう行動して成長していくものなのかもしれないと、最近は考えるようになってきました。事件や災害にであった子どもは、そのトラウマを、遊びの中で再現することがあるそうです。戦争の記憶を絵にする子ども多...
◆人は行ったり来たりしながら成長するケン君に話したこと 続き”僕はこっちに行きたい”って心は思うのだけど、友達に親切にしていたら友達のことも考えられるようになるから、反対側に引っ張られて戻される感じかなぁ。これができるようになると、怒りとか悲しみとかそういう感情に振り回されることがなくなるので、おススメです。ケン君には前からずっと教えてきているけれど、最近は、人に親切にすることが減ってるんじゃない?...
ケン君に話したこと 続き扁桃体ハイジャックという言葉があります。扁桃体と言うのは脳の中にあって、不安や恐怖といった感情に関係しているものだそうです。扁桃体が生み出す恐怖や不安という感情が暴走してしまい、自分にはどうにもならなくなってしまう状態が、扁桃体ハイジャックです。何かがあると、怒れたり泣いたり、自分ではどうにもならないことがありますが、これが扁桃体に支配されてしまった状態なのでしょう。これは...
ケン君に話したこと 続き「自分の心をコントロールする方法を身につける。そのために必要なのがお手伝いなんだ。夏休みの間、家でお手伝いをしたのかな? お父さんやお母さんの言う事をちゃんと聞いたのかな?」このように聞くと「していません」という答えが返ってきました。お母さんは、夏休み中に生活のリズムが崩れたと言っていました。ゲームばかりをしていたということなので、自分中心の生活を送っていたのでしょう。「今...
楽しいと思えばやり過ぎてしまう。嫌だと思えばとことん嫌になる。
◆やり過ぎてしまうことが問題ケン君の課題は他者貢献かもしれない。そんなことを考えている時に、トラブルが発生です。ケン君と一緒に遊んでいたヨウタ君がケン君に「止めて」と言っているのに上に乗られて、くすぐられ続けたと言うのです。ヨウタ君の話では、2人で初めはじゃれ合って遊んでいて、それが高じた結果だということでした。ヨウタ君も、もの凄く怒っている様子ではありませんでした。でも少し困ったのでしょう。「そ...
◆まだまだ自分中心が強い彼の課題はいったいどこにあるのだろう。。。その根本的なものを解決していかない限り、再び同様な壁にぶち当たってしまう可能性は高いと考えていました。ケン君をどう指導していくか・・・それは、体育の授業にヒントがありました。その日は、球技をしていたのですが、チームでプレイしているのに、ケン君は、友達にボールを回すことが全然ないな・・・と気づいたのです。味方にパスすること、味方を信じ...
◆逃げない自分にしていくことが大事ケン君に話したこと「宿題はやらなきゃいけないってわかっている。わかっているのに、やれない自分がいる。学校に行かなきゃいけないってわかっている。でも行きたくなくて泣いてしまう自分がいる。それってね、誰にでもあることなんだよ。誰にでもある。私にもある。友達にもある。お父さんやお母さんにもある。もちろん、わたしにもある。でも、そこから逃げない自分にしていくことが大事だよ...
◆心の奥底では指導を求めている漢字練習の宿題を3回連続して忘れたケン君。さすがにこれは問題だと思い、話をしました。「漢字の宿題が提出してないけど、どうしましたか?」と聞くと、「家に忘れてきました」との答えが返ってきました。ここは勝負の時だと思い、「違うでしょ? そういう時は、やっていませんと言うものです」と厳しめに言うと、彼は涙を浮かべて、「やっていません。」と正直に答えました。過去に担任した時は...
9月のはじめ、登校を渋ってしまったケン君は、以前にも担任した子だったので、宇宙船地球号の話とか、心を明るくするために学ぶ事の大切さとか、そういうものは、すでに受け皿があったので、私の話は、すんなりと入っていったように思いました。その後は、登校を渋っているという話は聞かなかったし、ケン君も一見ごく普通の学校生活を送っているようでした。ただ、何となく表情が冴えない。そんな印象を、私はもち続けていました...
◆よい良い人生の歩き方を学ぶのが学校クラスに話したこと 続き③周囲は変えられない。だから楽しくなる方法を学ぶ。 学校に来たくないとか、面倒だとか、そういう心のモヤモヤは、実は誰にだってあるもので、現に、クラスの大半が「もっと夏休みが良い」と思っているわけです。こういうことは、大人だって抱えている問題です。現に、私だって過去には9月の始業式に涙が出てきたんだからね。世の中の人みんなが抱えている問題だか...
クラスに話したこと 続き③周囲は変えられない。だから楽しくなる方法を学ぶ。世の中のことは、面倒なことばかりです。正直言ってやりたくないけれど、やらなきゃいけない。ただ、自分のすべきこと、面倒なことを少しずつで良いから終わらせていくことで自分の自由になる時間が生まれるという考えも大事になことです。宿題を面倒だからと言って後回しにしたら、いつまでも終らなくて、何となく心は暗い。でも、面倒だけれど早く終...
クラスに話したこと 続き②世の中は自分の思った通りにはならない学校に来るのが嫌だから、学校を無くしたら良い。。。のかなぁ? ちょっとこれは違う気がしませんか?仕事をしたくないから、仕事を無くす。そうしたら、私たちの生活は成り立ちません。収入がなくなるって問題だけじゃなくて、周りの人も同様に嫌だからと仕事を辞めてしまったら、私たちは生きていくことができないよね。だって、お米だって野菜だって私たちは作...
クラスに話したこと 続き②世の中は自分の思った通りにはならないよくよく考えてみたら、世の中っていうのは面倒なことだらけなんです。お父さんやお母さんだって、「会社が楽しい!」って言って喜んで出勤しているかなぁ?料理を作る事、家事をすること、なんでもかんでも、面倒だと思っていると思うよ。みんな、面倒くさいなーと思いながら働いている。私だって、授業は面倒だし、漢字練習をチェックしたり計算練習をチェックし...
クラスに話したこと①イヤという言葉を使わないようにしよう 続き涙がこぼれてきた9月の始業式。私の心は、”イヤだな~”と叫んでいるのですが、本当に学校に来ることが嫌なんだろうか?と思いました。学校が嫌いなわけじゃないし、子どもや他の先生達が嫌ってわけじゃない。そうか、私は『嫌』じゃなくて、面倒ってことなのかもしれないなぁと思いました。みんなも同じなんじゃないかな? 学校や友達が嫌いじゃないでしょう? ...
長い夏休み後の9月始業式。ここには、なかなか高いハードルがあります。心の学びをしているケン君でもダメだったかーという思いがありました。とはいえ、過去の自分自身も、9月の始業式、通勤途中に涙が出てきたことがありました。教員でもそうなのだから、子どもなら尚更なのでしょう。クラスに話したこと ①イヤという言葉を使わないようにしよう「夏休みが終わってしまって、正直言って、学校は嫌だなって思う人はいますか?...
◆言う事をきこうとしているのが分かったケン君を担任するのは、今年で2回目となります。以前のケン君は、感情爆発が激しく、友達とのトラブルが絶えない子でした。でも心の在り方を勉強し、笑顔で友達と仲良く学校生活を送ることができるようになった子でした。ですから、今の「学校に行きたくない」という感情への対応も、『お気楽先生の言う事は聞かなければならない』というモノが彼の中にあるように思いました。私には、感情...
長く暑かった夏休みが終わり、二学期が始まりました。みんな元気に登校できると良いな、、、と思いながら出勤しました。すると、クラスのケン君のお母さんから電話が入りました。「調子が悪いと言っているので休ませます」そうか、、、調子が悪いのか。ただ、何かが引っ掛かるモノがありました。本人が調子が悪いと”言っている”という部分…。ヒロ君はとても元気の良い子で、”調子が悪い”という理由で欠席したことはなかったし、お...
自分はダメなので仕方ないと諦めてしまう。そこに人生の岐路がある。
お知らせ長い事FC2でブログを書いてきましたが、乱雑になってきたなーと思って、noteに移動してみようかな、と思います。https://note.com/okiraku_teacher/まだ、よく使い方が分からないですが…オバサンには難しい…(-_-;)今のところ、FC2の方が記事が先行しています。今後とも、よろしくお願いします。◆チャレンジ精神の獲得が自己肯定感につながった 3リク君のように、1回のチャレンジで諦めてしまう人の成功体験は0回。...
お知らせ長い事FC2でブログを書いてきましたが、乱雑になってきたなーと思って、noteに移動してみようかな、と思います。https://note.com/okiraku_teacher/まだ、よく使い方が分からないですが…オバサンには難しい…(-_-;)今のところ、FC2の方が記事が先行しています。今後とも、よろしくお願いします。◆チャレンジ精神の獲得が自己肯定感につながった 24月の当初、リク君は何もせず、ずっと座っているだけの子でした。完璧...
お知らせ長い事FC2でブログを書いてきましたが、乱雑になってきたなーと思って、noteに移動してみようかな、と思います。https://note.com/okiraku_teacher/まだ、よく使い方が分からないですが…オバサンには難しい…(-_-;)今のところ、FC2の方が記事が先行しています。今後とも、よろしくお願いします。◆チャレンジ精神の獲得が自己肯定感につながった 150問テストでも、丁寧に書いて提出したリク君。でも、合格の90点には届き...
お知らせ長い事FC2でブログを書いてきましたが、乱雑になってきたなーと思って、noteに移動してみようかな、と思います。https://note.com/okiraku_teacher/まだ、よく使い方が分からないですが…オバサンには難しい…(-_-;)今のところ、FC2の方が記事が先行しています。今後とも、よろしくお願いします。◆完璧主義は完全あいかわらず。でも自己否定はしなくなった 2リク君に「適当な字でもOKにしてあげる」と言いました。早く漢字テ...
お知らせ長い事FC2でブログを書いてきましたが、乱雑になってきたなーと思って、noteに移動してみようかな、と思います。https://note.com/okiraku_teacher/まだ、よく使い方が分からないですが…オバサンには難しい…(-_-;)今のところ、FC2の方が記事が先行しています。今後とも、よろしくお願いします。◆完璧主義は完全あいかわらず。でも自己否定はしなくなった 1リク君は、漢字10問テストに全部合格した。次の目標は漢字20問...
お知らせ長い事FC2でブログを書いてきましたが、乱雑になってきたなーと思って、noteに移動してみようかな、と思います。https://note.com/okiraku_teacher/まだ、よく使い方が分からないですが…オバサンには難しい…(-_-;)今のところ、FC2の方が記事が先行しています。今後とも、よろしくお願いします。◆行動することで楽しさのスイッチが入る 4行動することで楽しさのスイッチが入る。これでリク君は漢字10問テストをあっという...
お知らせ長い事FC2でブログを書いてきましたが、乱雑になってきたなーと思って、noteに移動してみようかな、と思います。https://note.com/okiraku_teacher/まだ、よく使い方が分からないですが…オバサンには難しい…(-_-;)今のところ、FC2の方が記事が先行しています。今後とも、よろしくお願いします。◆行動することで楽しさのスイッチが入る 3漢字再テストで3問合格したリク君。次の日も「リク君、漢字テスト3問作戦、今日もや...
お知らせ長い事FC2でブログを書いてきましたが、乱雑になってきたなーと思って、noteに移動してみようかな、と思います。https://note.com/okiraku_teacher/まだ、よく使い方が分からないですが…オバサンには難しい…(-_-;)今のところ、FC2の方が記事が先行しています。今後とも、よろしくお願いします。◆行動することで楽しさのスイッチが入る 2何でも逃げてしまうリク君。リク君の心を育てるためには、漢字テストを合格するまで受...
漢字再テストを強要すると、また逃げ出してしまうかもしれない。
◆行動することで楽しさのスイッチが入る 1お母さんに宿題を協力してもらい、学校の学習では友達に協力してもらい。。。そんなこんなで、リク君が学校を休むことはだんだん減っていきました。やはり、宿題の重荷が大きすぎだったのでしょう。行方不明になることは全くなくなりました。6月も半ばを過ぎると、少々頭が痛い問題が生じてきました。それは漢字テストです。このブログで度々書いていますが、私は漢字テストに力を入れて...
◆完璧主義のため自己否定に陥りやすい 4お母さんに協力して頂いて、リク君から宿題という重荷は外しました。毎朝、宿題は出せませんでしたが、土日には、1週間分の宿題を提出するようになりました。お母さんもフルタイムで働いてみえたので、土日なら勉強をみることができたのでしょう。やっていなかった漢字練習帳も、他の子は全て終わっていると連絡すると土日を使って全部やってきました。何ページもやってなかったのですが、...
◆完璧主義のため自己否定に陥りやすい 3リク君のお母さんに話したこと つづき宿題を「やる」「やらない」勉強が「できる」「できない」両極端にブレすぎるので、彼は辛いのかもしれません。宿題をやらなかったボクはダメ、勉強ができないボクはダメと簡単に自己否定に走ってしまうのでしょう。宿題を忘れる子は他にもいます。今日は宿題を忘れちゃった、まっいいかーって思っている子も当然います。宿題を朝、学校でする子もいま...
◆完璧主義のため自己否定に陥りやすい 2リク君は宿題が重荷になっているのかもしれない。でもだからといって、リク君だけが宿題を提出しなくても良い状態は、クラスの他の子の目もあるなぁ、、、と思いました。でも、リク君にとって宿題は苦しいのでしょう。その苦しみを軽くすることが、まず必要だと思いました。宿題が原因かもしれないとお母さんに電話をすると、お母さんは「宿題はみんなと同じにやらせて欲しい」と言われまし...
◆完璧主義のため自己否定に陥りやすい 1リク君は、学校を嫌がっている。これは困ったなーと思いました。学校に来れば、私の話はちゃんと聞くし、授業にも参加できるようになっている。行動も早くして、感情のコントロールもしようと努力している。もちろん、授業は分からないことも多いと思うけれど、クラスの子どもは気のいい子が多く、友達に教えて貰いながら、なんとか取り組んでいると思っていたのです。何と言っても、ものの...
◆行動は早くなった。。。でも事件が勃発 2リク君は大丈夫かもしれないな~・・・そんなことを思っていた4月の下旬、事件は起こりました。いつものように、朝、教室に行くとリク君がいません。前年からお休みが多かった子なのですが、その日は、親御さんから連絡がありませんでした。あれ~? お休みかなぁ~~ と思って家に電話をすると、朝、家をちゃんと出たというのです。それから大騒動で、手の空いている教員で学校中を探...
◆行動は早くなった。。。でも事件が勃発 1リク君は、とにかく行動が遅かったので、「早く行動」「早く行動」と、時々声を掛けるようにしていました。分からない問題を早く解くというのは無理なので、板書をノートに書くとか、視写とか、そういうものは早くできるはずです。とにかく、何でものんびりだったのです。そうこうしているうちに、「黒板をノートに写してね」と言うと「もうやった」という返事がくるようになりました。「...
◆感情や気分は行動によって支配されている 2クラスの子に話したこと 続きじゃぁ、授業がツマラナイという人は、どういう行動をしているのだろう? すごい速さで板書をノートに写したり計算をしたりしているかなぁ? 作文を書くときに、さっさと書いて提出しているかなぁ? 違うよね。大抵はなかなか動かない。私の授業は、何か課題を出すときは、全員ができるように、分かりやすく指示をしていると思います。例えば作文なら、...
◆感情や気分は行動によって支配されている 1クラスの子に話したこと 続き「じゃぁ、どうやって授業を楽しむのか、、、ってことだけど、すごく簡単なのは、早く動くってことなんだよ。何かやりたくないことをするとき、みんなは早く動くのかなぁ? きっと動かないよね。ゲームをやっている途中でお母さんに手伝ってと言われたら、しぶしぶ動くんじゃないかなぁ? 嫌なことをする時は、行動が遅くなる。それは自然なことのように思...
◆授業を楽しむ自分にしよう 2クラスの子ども達に話したことツマラナイって思う。それって、なんとも不思議なものです。このクラスで授業がツマラナイって思う人はどれくらいいるかなぁ? 手を挙げている人がほとんどいないけど、ちょっとこれは手を挙げにくいよね。じゃぁ、授業が面白いなって思う人は? 結構な数がいるね。良かった、良かった、私の授業が楽しいようで少し安心です。じゃぁ、ツマラナイと思う人と、楽しいと思う...
授業が面白いもツマラナイも、自分自身の行動によって変えられる
◆授業を楽しむ自分にしよう 1昨年はオール1だったリク君。リク君は、日々ぼんやりと授業に参加しているだけです。そんな学校生活じゃぁ楽しくないよね、、、と思って日々リク君を見ていました。実際に、当時のリク君は表情の変化がとても乏しく、クラスの友達との交流も、全くない状態でした。昨年の担任に交流関係を聞いても、親しい友達はいなかったとのことでした。ただ、ぼんやりと授業に参加して授業時間が過ぎるのを待つ...
◆学年最下位だったリク君リク君は、学力がかなり低い。そんな申し送りを受けていました。前年度に授業の様子を見たことがありましたが、ただ、ただ、座っている。そういう印象のある子でした。前年度の成績は学年最下位。そして成績はオール1。図工や体育、音楽までもが1という成績でした。最近は、子ども達が笑顔で学校生活を送ること、それが学校教育で一番大切な事だと思うようになっていて、子どもを笑顔してナンボ!といっ...
子ども時代に誰かの手によって外の世界を知るという経験がとても重要
◎お母さんに新たな世界を教えてもらったお母さんとタッグを組んで1カ月半ほど経った頃、ナオト君が掃除の時間に雑巾がけをしているのを見かけました。他の子のように上手く雑巾がけができなくて、彼は四苦八苦していました。でも、そんな姿がとても新鮮でした。それまで彼が雑巾がけをしている姿を見たことがなかったのです。下手な雑巾だけど、友達に教えてもらいながら、応援してもらいながら一生懸命に掃除をするナオト君。き...
◎お母さんに新たな世界を教えてもらった1カ月も経ったある日、ふと帰りの時間になって「今日はナオト君は怒らなかったな」と気が付きました。そんな平穏な日は、ナオト君を担任して1度もなかったのです。早速お母さんに連絡して、二人で喜びを分かち合いました。ここからの進展が目覚ましく、ナオト君に関するトラブルが何も無い日が1日、2日と増えていき、気が付くと学級内は平穏な日が続くようになっていきました。ナオト君...
◎お母さんに新たな世界を教えてもらったお母さんとタッグを組んで半月ほどたった時に、ナオト君がいつものように拗ねた後で「何が悪かったのですか?」と聞いたところ「我儘だった」という答えが返ってきました。彼の口が我儘だったなんて言葉が出るとは! とにかくビックリビックリで、この時ほど、お母さんの存在が大きいことを感じたことはありませんでした。むしろ、子どもを大きく成長させるのは、やはり親御さんなのだとも思...
◎お母さんに新たな世界を教えてもらった我の強さを無くしていくために、家で、ナオト君の嫌な事でもすべきことを優先させて実行させる。学校で、ずっと取り組んできたことですが、教師の身では、これには限界がありました。大きな声で怒ったり、強制的にやらせることには、やはり学校では難しいのです。ひょっとしたら、体罰という風に捉えられかねませんから。でもお母さんが率先して実行してくださったので、その効果はみるみる...
「お母さん、家の中での彼は嫌な事をやっていないんじゃないですかね?」
◎動かないのであれば強制的に動かすしかないナオト君のお母さんとの懇談の中で、大きな収穫がありました。それは、ナオト君は私が担任するようになって家では困っていないというのです。”え~~!! 困ってないの?? そんなことあり得ない!”というのが実際の感想でした。お母さんの話によると、お手伝いなどもちゃんとやってくれているそうです。頭の中が混乱していましたが、ふと頭に浮かんだのが、彼は宿題をやってこないと...
「ブログリーダー」を活用して、お気楽さんをフォローしませんか?
等価交換の法則についてクラスで話をしましたが、ノブ君も例にもれず、すぐには実行できませんでした。相変わらず乱雑な字を書いてきます。その度に「書き直し」と返していました。私は基本的に漢字ノートは使わずに、漢字練習帳だけ使っています。漢字練習帳に書く文字数はとても少ないのです。少ないから、本人がその気になれば書ける。漢字小テストもたった10問。丁寧に書けないのは、本人の心の問題なのだと思っています。ノ...
4月、乱雑な漢字練習に対して子ども達に話したこと 続き等価交換の法則というのがあります。これは『鋼の錬金術師』という漫画に出てくる言葉なんだけど、何かを得るためには同等の代価が必要という考えです。私から学ぶのであれば、それと同等の代価、この場合は丁寧な字ということになるけれど、そういうものが必要だということです。「先生は仕事でしょ?」と思うかもしれません。でも、仕事なら適当に丸にしたって良いわけで...
4月の頃のノブ君は、とても表情の暗い子でした。お母さんの話によると、今まで学校が嫌いで嫌いで・・・。低学年の頃は、泣いて学校を嫌がることも度々あったとのことでした。友達との関係もあまり良いものではなかったようです。問題の算数の授業ですが、、、もちろん算数だけでなく、どの教科もだったのですが、死んだ魚のような目で授業に参加しています。話は聞いてはいるようですが、まるで覇気がない。算数の授業の最後は練...
私の勤務校では、4月の学力検査だけでなく3学期にも学力検査をします。私のクラスは、4月の検査では学年の中でも下位層がとても多く、上位層はほとんどいないクラスでした。ところが、今年3学期初めの学力テストでは、多くの子が4月の学力テストより順位を上げていました。特に下位グループの人数が半減したことは嬉しかったです。学力不振だった子ども達をある程度引き上げることができたのは、一年の成果だと思いました。中...
なんだかんだと大変ではありましたが、タツヤ君を除いたクラスの全員が、2学期中に、3学期分の漢字練習帳を終わらせることができました。3学期の始業式。クラスの子ども達に「冬休みは、気持ちよく遊べたんじゃないの? なんたって、3学期分の漢字の宿題が終わっているんだもんね。タツヤ君はできなかったけど、2学期分をあっという間に終わらせた。先生やお家の人から「宿題をやりなさい!」って言われるより、自分で考えて...
あと1週間で2学期も終りという頃、最後の追い込みで漢字練習帳が終わっていない子やそのギャラリーで私の机の周りは熱気に包まれていました。まだ合格していない子は、列を作って丸つけの順番を待っています。「じゃ、次」と言って練習帳を受け取ると、それは3学期の漢字練習帳ではなく2学期の漢字練習帳でした。「え? どういうこと?」と思って見ると、なんとそこにはタツヤ君がニコニコしながら立っていたのです。「え~~...
「3学期の漢字練習帳を先取りで早く終わらせてしまおう。そうしたら、心も明るくなるし、何よりも勉強が楽しくなるよ。」そうクラスに声を掛けても、なかなか進まない子も多くいました。ちょうど2学期末の懇談会があったので、クラスの半数ほどの親御さんに3学期の漢字練習帳の取り組みを通して、やる気と自主性を育みたいと話し、家でも声を掛けてもらうようにしました。親御さんもずいぶん協力して頂きましたし、私自身も、な...
宿題で自分をコントロールされるのではなく、自分で宿題をコントロールする。そんな話をクラスでしたわけですが、そうそう簡単に、子ども達は変わりません。宿題を後回しにしてしまう子は特に。実際のところ、3学期の漢字練習帳は1カ月も先にやれば良いことなのです。それを、宿題でもないのに先にやれと言っているのですから子どもからしたら、”やらなくても・・・”と思うことでしょう。できるだけ後回しにしたい。それはタツヤ...
クラスの子ども達に話したこと 続き「ここに、3学期の漢字練習帳があります。漢字なんて手本を見て書くだけだよね。そして丁寧に書くだけ。私は、3学期になったらいつものように宿題として出すけれど、2学期のうちから先に自分で進めても良いことにします。宿題として出されたら「やらされる」ってことになるからめちゃくちゃ嫌になるけれど、自分で早く進めて、宿題をコントロールできたら違う世界を見ることが、きっとできる...
クラスの子ども達に話したこと 続きみんなの好きなゲームで、敵が現れたとするじゃない。そうしたら戦闘の音楽が流れて、その敵と戦うよね。敵をやっつけたら、経験値をゲットして自分を成長させることができる。でも、敵と戦わずに逃げていたら、いつまでも経験値はたまらない。みんなの「やりたくないこと」も同じなんだと思う。「やりたくないこと」を避けては成長できない。だから、それが現れたら、頑張ってやっつける。次に...
クラスの子ども達に話したこと 続き世の中は、やりたくないことばかりです。君たちは生まれて10年しか経っていないのだから、できないことばかりだよね。だから、すべきことが多くある。これは当たり前のことです。世の中は、やりたくないことばかり。でもそれは仕方がないと、あきらめることが大事。あきらめるっていうのは、「明らかに見る」ってことだと言われます。やりたくないけど、やらなくっちゃいけないってことが分か...
人は、自分で考えて行動したいものです。「考えることが自由だ」と何かで読みましたが、自分で考えて行動するということで自由を感じるのでしょう。でも宿題というのは、先生から命令されてやらされるものです。それは人から管理されるもの。自分の自由はないのだから、子どもはそこに圧を感じるし、反発も覚えるのでしょう。大事なのは自主性。人から管理されコントロールされるのではなくて自主的に取り組むこと。そのためには、...
漢字練習を意欲的にする子に、漢字が好きか?と聞いて、「好き」と答える子はほとんどいません。私は漢字は厳しく見ますし、100点になるまで再テストもします。決して低いハードルではないのです。それなのに漢字練習帳を早く終わらせる子、再テストが合格していく子がいる。そのような子を観察していると共通してどの子も行動が早いということに気づきました。漢字のテストをして全部書けなかったら、その直後に再テストをして...
宿題による家庭学習の管理。タツヤ君だけでなく、他の子も宿題に圧を感じているのだろうから、もう少し、私が管理しない方向に宿題システムを変えられないかと考えました。つまり、子ども達が自主的に取り組める方法にする。今よりも子どもが意欲的に取り組める宿題のシステムにしたら、タツヤ君も少しは取り組めるようになるだろうと思いました。私は漢字練習を重視します。止め・はね・払いなど、細かく見るのですが、だからとい...
宿題を親御さんにお任せして、無期限の提出期限。でも、これでは学習から逃げるだけになってしまいます。ただ、タツヤ君は宿題からの無言の圧力を感じている。他にも宿題をやりたくないと登校を渋った子がいた。そう考えると、少し先の未来、タツヤ君が宿題に取り組めるよう、宿題の無言の圧力のようなものを取り除いておく必要がると考えていました。宿題のシステムそのものを変える必要がある。よく学校で「家庭学習の習慣をつけ...
タツヤ君は、宿題にハードルがある。まずは、宿題のハードルを下げること。実際のところ、学力がかなり低かったので、宿題を他の子と同じにすることに無理があると以前から考えていました。実際に宿題をやってこられないことも、よくありました。まず第一に考えなければならないのは、タツヤ君が学校に来られるようになること。なら、いっそのこと宿題を無しにして、心の負担から解放してしまおうと思いました。お母さんに相談する...
お母さんのおかげで、取りあえずはタツヤ君は学校に登校できるようになりました。が、学校での表情は暗く、嫌で嫌で仕方がない、そんなオーラを全身から発しています。でも私は、彼が学校に来ることが必ず突破口になると考えていました。学校に来られないのを周囲のせいにしてしまうのが一番の問題で、新しいものの考え方をタツヤ君に入れる必要がある。心のあり方を学ぶ必要がある。それができるのは学校しかありません。とにかく...
お母さんに話したことの続き子どもに悩ませないというのはとても大事なことで、まずは動かすこと。学校に来たら忙しいですから、悩まないで済みます。それからもう一つ、悩みを深堀しないということです。以前担任した子ですが、ある日、登校を渋ったのです。家庭訪問してお母さんと話をしたのですが、ホンの些細な事、プリントを私に提出し忘れたということなんですが、そんなことで真剣に親子で悩んでしまったそうです。そのお母...
あまりに欠席が続いたので、これは彼の精神的に良くはないと思い、お母さんと話をしました。「熱はあるのでしょうか? そっか、ないんですね。ないのなら、とにかく学校に登校させてください。もし歩くのを渋るようでしたら、許可を出しますから学校まで車で送ってきてください。また公園でゲームをしているなんてことがあったら困るから、お母さん、教室まで送ってきてくださいね。体調が悪いと本人が言うと判断が難しいですが、...
出席簿に並ぶ、タツヤ君の欠席。それはまるで、タツヤ君が学校に登校しないと決めたかのようでした。相談員さんとの面談以降、目立って増えてきたように思いました。もちろん、課題のある子の心のうちを探っていただける相談員さんは子どもの課題解決になくてはならない存在です。ただ、タツヤ君の場合、今までクラスでほぼ喋らなかった子が相談員さんに話を聞いてもらえ、心の中にあるモヤモヤしたものを表に出し、担任に対処して...
【ADHD?賢い子】二値の克服・お手伝いで人の心を知る 2◆第一歩はオキシトシンの力を使うなぜお手伝いや親切行動が、簡単に自分の殻から出るきっかけになるかというと、それは脳内物質のオキシトシンの存在があるからだと思っています。オキシトシンは親切や人との触れ合いで分泌される幸せホルモンですが、分泌されると心身ともにリラックスするため、ストレスを軽減させると言われています。最近では、自閉症スペクトラム障害...
【ADHD?賢い子】二値の克服・お手伝いで人の心を知る 1◆親切行動を増やすことで、どの子も落ち着いていく二値の罠から脱出するためには、二つの両極端な価値観以外の新たな価値観を、自分の中に取り入れる必要があります。ヨウイチ君のような子どもをたくさん見ていました。どの子も問題行動が多発していた頃は、驚くほど親切行動やお手伝いがなく、親切行動やお手伝いを増やすことで、どの子も落ち着いていくことができました...
【ADHD?賢い子】二値の克服・利益誘導からの脱却 4◆親切行動で、ギバー(与える人)となるクラスに話したこと つづき「人に何か与える人のことを、ギバーって言います。英語でギブっていうのは与えるって意味でギブをする人ってことで、ギバーって言うのです。逆に利益誘導で人から奪っていく人のことをテイカーと言います。なかなかね、お金とか物を人に与えるってことは難しいですよね。っていうか、そういうのは無理です。...
【ADHD?賢い子】二値の克服・利益誘導からの脱却 3◆利益誘導の人から人々は離れていくクラスに話したこと つづき「みんなは給食が好きだよね。だから、沢山あるといいなって思う。これは当たり前のことです。でも、じゃぁ自分だけ沢山もらうっていうのはどうかな?”自分の配られたものを見て、あっ、〇〇君の方が多い。僕は沢山食べたいから交換しちゃえ。” こういう気持ちもとても分かるんだけど、でもよくよく考えてみたら...
【ADHD?賢い子】二値の克服・利益誘導からの脱却 2◆利益誘導は、人から利益を奪い取る行動クラスに話したこと「利益誘導という言葉があります。これは、自分が得をしよう、得をしよう、って思って自分に利益がくるように動いてしまうことです。少し前に、今日は宿題を無しにしますって言ったのに、急に宿題を出したことがありましたね。授業の関係でどうしてもやらなきゃいけない宿題があった。その時、ヨウイチ君は「先生は宿...
【ADHD?賢い子】二値の克服・利益誘導からの脱却 1◆利益誘導も苦しみの原因ヨウイチ君は、人一倍給食に固執する子でした。とにかく給食が大好きで、給食はいつも大量に食べていました。ある時、彼が友達の机に配膳されたおかずを、自分に配膳されたおかずと交換しているのを見かけました。友達のおかずの方が多かったのでしょう。人より多いものが欲しい。自分が得したい。そういうのも、自分だけの世界に生きている人の特徴だ...
【ADHD?賢い子】二値の克服・親切行動 1◆自虐しないために親切行動が必要となる二値からの脱出…親切行動 1私自身、自分が嫌いで仕方がありませんでした。失敗も、いつまでも思い出して、何度も自分自身を傷つけていました。もう何十年も前の、相手は覚えていないだろう失敗を思い出しては自分自身を傷つけ、その傷を深くえぐって記憶を強化していました。今でも、時々そういう過去の失敗を思い出しても自虐行為があるのですが...
【ADHD?賢い子】二値の克服・語彙数を増やす 2◆価値の獲得というのは、言葉の獲得でもある多値の価値観について、子ども達に話をする時には食べ物の好き嫌いを例に説明をすることが多いです。例えば、その日の給食が麻婆豆腐であれば、子ども達は麻婆豆腐が好きか嫌いかという話題になります。そして多くの子は、麻婆豆腐を「好き」もしくは「嫌い」という表現をします。でも、麻婆豆腐を「好き」と「嫌い」のどちらかに分ける...
【ADHD?賢い子】二値の克服・語彙数を増やす 1◆完全否定となるような言葉を極力使わせないようにする二値的思考の子どもは、ネガティブに考えてしまう本能もあり、「嫌い」「ダメ」「悪い」という言葉を使うことが多い。それしか価値観がないのだから、致し方ないのですが、それ以外の表現の仕方を学ぶということも多値化への道だと思っています。知り合いの娘さんですが、田舎でのびのびと暮らしていて、やんちゃな元気な子で...
【ADHD?賢い子】二値の克服・躾とIメッセージ 8◆反抗期を価値観の共有という観点で考える子どもの価値観と親の価値観が完全に一致していたら、家庭内で喧嘩になることはないでしょう。なぜ喧嘩になるかといえば、それは双方が正しさを主張しているだけなので、お互いに同じ考えをしていたら、喧嘩はなくなるわけです。そして子どもは存分に親に甘えることができます。この価値観の共有が、躾なのだと思います。これが思春期に...
【ADHD?賢い子】二値の克服・躾とIメッセージ 7◆担任と子どもの価値観が共有ができれば教室は荒れない最近は、子ども達に私のもつ価値観を伝えることが多いですが、それがクラスが落ち着いていく要因の一つにあると思っています。担任と子どもが価値観の共有ができれば子どもが教室内で荒れる事は無くなるのでしょう。「子ども達に廊下を走ることを例に、子ども達によく話をします。「私は廊下を走ってはいけませんと、よくみ...
【ADHD?賢い子】二値の克服・躾とIメッセージ 6◆子どもの意思を尊重することは、本当に是か。知り合いに、小学生の時に不登校だった人がいます。学校でいじめにあい、寝言で泣いていたのを見たお父さんが「学校に行くな」と言って、学校を修了式まで休んだそうです。その間、大いに遊びまわって、次の学年からは学校に行けたそうです。「学校に行くな」といったお父さん。でも、その結果の責任は誰にあるかといえば、お父さん...
【ADHD?賢い子】二値の克服・躾とIメッセージ 5◆「ほら、私の言った通りでしょう。」(結果は選択したあなたの責任よ)人の幸せっていうのは、宇宙船地球号の中で多くの人々と仲良く協力して暮らせることだと思います。その第一歩が家族ということになのでしょう。以前、「甘えの構図」で有名な土居健郎さんの本を読みました。イジメが原因で自死してしまった子の遺書についての考察が書かれていましたが、「僕が死んでも、お...
【ADHD?賢い子】二値の克服・躾とIメッセージ 4◆劇的な変化の裏に、お母さんの意識変化があったあるお母さんと懇談した時に、そのお母さんは興奮気味にIメッセージ効果について話してくれました。お子さんは幼稚園の頃からADHDの疑いがあると言われ、喧嘩がとても多く落ち着いて活動できなかったので、お母さんもかなり悩まれていました。そのため、1学期の懇談会で二値の問題と大人が評価しないIメッセージを伝えたのでし...
【ADHD?賢い子】二値の克服・躾とIメッセージ 4◆Iメッセージで人の優しさ温かさを伝えるアドラーは「褒める」「叱る」はNGだと言いましたが、それが二値的なものであるのが問題なのだろうと最近は思っています。子どもからしたら「褒められる」「叱られる」ということになりますが、その間のグレーを知らせることができることが大人にとっての課題になります。そうすることで、子どもは新たな価値観を得ることで二値の苦しみ...
【ADHD?賢い子】二値の克服・躾とIメッセージ 3◆大人の勝手な思いで「良い」という判断を示すのが褒めるということ良い事をしたら褒めるし、イマイチだったら褒めない。こういうことを私たちはするのですが、評価というのは、自分自身に評価の基準をもって相手の品定めをするということですから、かなり独善的です。まぁ、大人の勝手な思いで「良い」という判断を示すのが褒める事なわけですが、こう考えていくと、褒めるは「...
【ADHD?賢い子】二値の克服・躾とIメッセージ 2◆教員は人を評価することに慣れすぎている。それがかなりの問題。子どもがお手伝いをしたときに、「お手伝いをして偉いね」と、ついつい言ってしまいますが、ちょっと違うかも、、、と最近は思うようになりました。それと同様に「お手伝いをする君は素晴らしいね」というのも、何か違う感じがする。子どもを褒めなきゃと思っていると、ついつい言ってしまうんですけどね。偉いと...
【ADHD?賢い子】二値の克服・躾とIメッセージ 1◆子どもを評価するような指導はしないと決めている最近の教育関係の書物には「褒めて育てる」と盛んに出ていますが、「褒めて育てる」は私は少々懐疑的で、それがダメだっていうのではなくて上手に褒める必要があると思っています。アドラーは子どもを叱ることも褒める事もNGだと言っていますが、下手に叱ったり褒めたりすると、子どもを大人の目線で評価してしまう。それが問題...
ヨウイチ君のような二値の思考というのは、あくまでも自分の価値判断で他人を見て判断するので、ここに相手の存在は何一つありません。ここに大きな問題があります。あくまでも自分勝手な価値判断なのです。「良い」も「悪い」も。「好き」も「嫌い」も。「善」も「悪」も。私自身、勝手に「嫌われたー」なんて思ってましたからね。相手の思いなんて関係ない世界にいた自覚があります(笑)二値の問題は、自分勝手な価値判断で両極...
【ADHD?賢い子】二値から考える「いじめ」の問題 3◆主観の世界から抜け出さなければ助けを求められないいじめられている子というのは、ひょっとしたら周囲の大人も「敵」認定してしまうのかもしれません。だから相談もできなくなってしまう。助けを求められなくなってしまう。大人は、被害者の味方になろうと当然思うわけですが、二値の子どもは主観が強いので、自分の思う通りに大人が動かなければ、容易に敵判定となってしま...