中途退職者はどうすれば?はじめての確定申告の方法


 どうも。無職です(※記事執筆当時)。

 先日「年度の途中に退職してまだ次の就職先が決まっていない人は、確定申告をする必要がある」という話を聞きまして、慌てて済ませてきました。

 申告当時の自分のスペックは、以下になります。ほかに似た人がいないか検索したのですが、具体的に「こうやって申告しました!」という話がほぼ見当たらなかったんですよね……。

こういう人の場合、確定申告はどうすれば?
  • 昨年末に退職
  • 退職金はもらっていない
  • 現在、無職
  • 退職後、年内に収入が発生していない
  • 退職後、国民健康保険・国民年金に加入

 そこで本記事では、そんな自分が実際に確定申告を終わらせるまでの流れをまとめました。中途退職者をはじめ、どなたかの参考になりましたら幸いです。

 なお、あまり深く調べずに申告書を作成しておりますので、何かしら間違っていたり、損していたりする可能性は大いにあります。ですので、本記事はあくまで参考程度にとどめていただいたうえで、ご自身で確認されつつ作成されることをおすすめいたします*1。

別のケースで申告が必要な方は、以下の記事も参考にどうぞ

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申告に必要なもの

国税庁・確定申告特集

平成30年分 確定申告特集

 まずチェックしておきたいのが、国税庁が運営している納税システム「e-Tax」。

 これは一口に言えば「自宅から確定申告ができるよ!」という電子申告サービス──なのですが、利用のハードルは高め。すべての手続きをウェブ上で済ませるためには、ICカードリーダライターや電子証明書が必要になるのだそうです。

 しかしウェブ上で手続きするしないは別として、確定申告書を作るにあたってはこのシステムが非常に便利。手軽に無料で申告書が作れるので、利用しない手はありません。

 今回、申告書作成の前段階として、自分は下記のものを用意しました。

確定申告のために準備したもの
  • 給与所得の源泉徴収票
  • 社会保険料(国民年金保険料)控除証明書
  • 国民健康保険税の領収書

 ただし、この3点は必要最低限のものに過ぎず、人によっては医療費控除や生命保険料控除を受けるための領収書や証明書が必要になってくる場合もあります。自分の場合は、どちらも条件を満たしていなかったようなのでスルーしました。

確定申告書を作ってみよう

 さて、何はともあれ実際に作ってみましょう。

 e-Taxのサイトにアクセスしたら、「申告書等を作成される方」をクリックして、確定申告書作成コーナーへと飛びます(※以下、平成25年度の画像となっていますが、最新版でも大きくは変わっていないはずです)。

確定申告 e-tax 手順1

 まずは、大きな「作成開始」のボタンを選択。

 あらかじめ左サイドバーの「作成の流れ」「手引き」辺りに目を通しておくと、少しスムーズに作れると思います。

 

確定申告 e-tax 手順2

 続いて、提出方法の選択。

 電子申告の環境が揃っている方は、左の「e-Tax」による方法を。自分はできないので、右の「書面提出」を選択します。

 

確定申告 e-tax 手順3

 確認事項がずらっと。

 

確定申告 e-tax 手順4

 ここで、作成する申告書を選択します。

 自分の場合は、中途退職者であり年末調整が行われていないため、所得税の過払いが発生している可能性があります。なので、「所得税及び復興特別所得税の確定申告書作成コーナー」を選択。

 

確定申告 e-tax 手順5

 すると、3つの選択肢が表示されます。

 「退職」が当てはまるので、そのまま中心を選択してもいいのですが、不安なので右の初心者マーク、「質問に答えて作成」に導かれることにします。

 

確定申告 e-tax 手順6

 右を選択すると、 生年月日などの入力に続いてこのような質問に答えていくことになります。

 自分の場合は、上記のような形で回答しました。この次に表示される「年末調整」についても「いいえ」を選択します。

 

確定申告 e-tax 手順7

 重要だと思われるのが、おそらくこの部分。

 自分の場合は「社会保険料控除を受ける(国民健康保険&国民年金)」のみですが、人によってはほかにも選択する部分があるかもしれませんので、要注意。

 

確定申告 e-tax 手順8

 さて、ここからは実際に金額を入力していきます。

 まずは、上の「給与所得」から。

 

確定申告 e-tax 手順9

 どーん! とこんな画面が表示されてビビりますが、これは事前に用意した「源泉徴収票」の記載を丸写しすればOKです。源泉徴収票と照らし合わせつつ、各項目の金額を入力。「支払者」も忘れずに。

 

確定申告 e-tax 手順10

 源泉徴収票を入力し終えたら前の画面に戻り、次は下の「社会保険料控除」を選択。

 自分の場合は「国民健康保険」と「国民年金」を支払っておりますので上のように選択し、それぞれの証明書に記載されている金額を入力していきます。

 

確定申告 e-tax 手順11

 収入金額・所得控除の入力を終えると、何やらまた大きな表が登場。

 これが提出する「確定申告書」となるので、記載漏れがないかを再確認しましょう。還付金(払い戻されるお金)が発生する場合は、(48)の欄に書いてあります。

 

確定申告 e-tax 手順12

 続いて、住民税等の入力──ですが、自分の場合は当てはまらないようなのでここはスルーします。

 

確定申告 e-tax 手順13

 最後に、自分の住所と申告書を提出する税務署を入力します。

 住所を入力すれば、提出先税務署は自動で入力されるはず。念のため、最寄りの税務署になっているか自分でもチェックするようにしましょう。

 

確定申告 e-tax 手順14

 その下部で還付金を確認できます。

 還付金が発生する場合は、間違いのないように振込先の口座を入力しておきましょう。

 

確定申告 e-tax 手順15

確定申告 e-tax 手順16

 印刷画面、確認事項が表示されて、これにて終了です。

 お疲れさまでした!

申告書を提出しよう

 確定申告書を作成したら、税務署に提出します。印刷したものを郵送しても問題はありませんが、僕は今回が初めてで不安だったので早期受付所で提出してきました。

 受付場所の市民センターに入ると担当者さんが何人かいらっしゃり、順番に受付をしています。番号札を取って、順番に対応してもらいます。

 周りの様子を窺ってみると、多くの人(高齢の方が多め)は源泉徴収票や各種証明書、そして印鑑を持参したうえで、担当者さんに申告書の作成をお願いしているようでした。そのほうが確実ですもんね……というか、僕もそうすれば良かったような……。

 自分の番になったら、作成した申告書を担当者さんに提出。目を通していただき、合わせて持参した源泉徴収票と証明書とも照らし合わせて、不備がないかをチェックしてもらいました。

 入力作業をあらかじめ自分でやっておいたので受付は非常にスムーズに進み、ものの3分ほどで終了。自分の印鑑を押して、申告書の控えに確認印をもらい、源泉徴収票と国民年金保険料の控除証明書を提出したら、任務完了です。

 終わってみれば、あっという間。

 本当にあれで大丈夫だったのかな……という不安はありましたが、翌月には口座に還付金が納入されておりましたので、一安心。終わった終わった!

おまけ:毎年の確定申告を効率的に終わらせるには?

 別の記事では、確定申告に関する知識を学ぶことのできる本や、知識がなくても簡単に申告を済ませるためのハウツー本を紹介しています。今後、継続して確定申告をする必要があるという方は、よかったらそちらも参考にしてください。

 また、前述のe-taxの操作がわかりづらいという場合は、確定申告ソフトに頼るのもひとつの手です。

 直感的に理解できる画面でわかりやすいのはもちろん、控除額などを自動で計算してくれるため、安心&確実。以下に挙げた『やよいの白色申告オンライン』など、基本完全無料で使えるプランもありますので、ぜひ試してみてください。

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*1:※ちなみに申告から5年が経った2019年現在、「申告内容がおかしいぞ!」的な連絡は税務署から来ておりません