代替案のための弁証法的空間  Dialectical Space for Alternatives

批判するだけでは未来は見えてこない。代替案を提示し、討論と実践を通して未来社会のあるべき姿を探りたい。

無駄な道路は造り続ける小泉改革の顛末

2006å¹´02月28æ—¥ | æ”¿æ²»çµŒæ¸ˆï¼ˆæ—¥æœ¬ï¼‰
 「無駄な道路は造らない。ゆえに民営化が必要だ」という掛け声は完全に詐欺だったことが判明しました。2月7日、国が計画していた高速道路を全て建設する方針が了承されました。「新直轄方式」という名の下で、採算の取れない道路にも税金を湯水のごとく投入することまで承認されてしまったのです。小泉さん、竹中さん、これじゃ「大きな政府」そのものじゃないですか? 泰山鳴動して鼠一匹も採れなかったわけです。  私は . . . 本文を読む

レイテ島の地すべり災害と違法伐採

2006å¹´02月21æ—¥ | ä¸–界の森林問題
 村を丸ごと飲み込み1400人あまりが行方不明となっているフィリピン・レイテ島の地すべり災害と上流域の違法伐採の関係が論議を呼んでいます。地元住民は違法伐採を非難し、レイテ島の環境省は「違法伐採はあり得ない」と語り、あくまで自然災害との立場を主張しているそうです。(『毎日新聞』2月21日朝刊)。毎日新聞の大澤文護記者は現地まで飛んで精力的に取材しており、その報道姿勢は評価できます。  もっともフィ . . . 本文を読む

東アジア共通の価値観

2006å¹´02月19æ—¥ | æ±ã‚¢ã‚¸ã‚¢å…±åŒä½“
 去る2月13日韓国のソウルで「日中韓賢人会議」というものが開催されたそうです。日本からは中曽根康弘元首相、丹羽宇一郎・伊藤忠商事会長、梅原猛・国際日本文化研究センター顧問、榊原英資・慶応大学教授などが参加しています。『日本経済新聞』はその内容を詳しく報道しておりました。私がこのブログでも触れたことがある「日中韓鉄鋼共同体」構想なども真剣に議論されたようで、大変に嬉しく思った次第です。  改憲派 . . . 本文を読む

ブックマークを更新しました

2006å¹´02月17æ—¥ | ãã®ä»–
 今までこのブログのブックマークが空欄だったのですが、いくつかリンクさせていただきました。頻繁にコメントやトラックバックをし合っている方々のブログです。これまで「勝手に人のブログをリンクしたら迷惑ではないだろうか?」と思い、何もリンクしていなかったのです。ここに挙げた方々なら快く許して下さるのではないかとの勝手な判断に基づき、未承諾ながらブックマークさせていただきました。もし不都合があればご連絡く . . . 本文を読む

ラテンアメリカとフリードマン: 神話の捏造 

2006å¹´02月16æ—¥ | æ”¿æ²»çµŒæ¸ˆï¼ˆå›½éš›ï¼‰
 前のエントリーで、インカ帝国滅亡後初の先住民族政権の誕生について触れました。もう少し書きたくなったので加筆します。市場原理主義を礼賛し続けてきた『朝日新聞』は、ボリビアの大統領選の結果を受けて、1月27日に「中南米 左派旋風の意味するもの」という社説を掲げ、エラそうに次のようにおっしゃっています。「…途上国側も、せっかくの民主主義という基盤のもとで過渡のポピュリズムを許せば、繁栄が遠ざかる恐れの . . . 本文を読む

最近のトピックに関する雑感

2006å¹´02月15æ—¥ | æ™‚事問題
 最近の時事問題について何も書いていませんでした。私の雑感をつらつらと書いてみます。 ★ホリエモン逮捕  ブログ界はこの話題でもちきりですが、私は何も書いてきませんでした。「それ見たことか」と言ったところで虚しいだけなので……。何か前向きな代替案を出して行こうというのがこのブログの趣旨なのですが、「証券取引のこの部分を規制せねばならない」といった具体案を、私は持ち合わせていないんです。何せ私は株 . . . 本文を読む

本の紹介:森林環境研究会編『森林環境2006 世界の森林はいま』朝日新聞社

2006å¹´02月08æ—¥ | è‡ªåˆ†ã®ç ”究のことなど
 森林環境研究会編『森林環境2006 世界の森林はいま』(朝日新聞社)という本が発売されました(2000円)。私も著者の一人です。私は、「中国・退耕還林の光と陰」(16-22頁)というエッセイを寄稿しています。私が今やっている中国の植林政策に関する研究を、ごく簡単に紹介したものです。興味のある方がおりましたら、読んで下さると嬉しく存じます。  私が担当した章では、中国の植林現場において、農民たち . . . 本文を読む

米国への構造改革要望書

2006å¹´02月03æ—¥ | ã‚¨ã‚³ãƒ­ã‚¸ã‚«ãƒ«ãƒ»ãƒ‹ãƒ¥ãƒ¼ãƒ‡ã‚£ãƒ¼ãƒ«æ”¿ç­–
 米国から提出される「年次改革要望書」の要求を忠実に遂行し続ける忠犬国家・日本は世界に名高いものとなりました。今や世界の笑いもので、私は外国に出るのが大変に恥ずかしくなっています。ところで、わが忠犬・日本国は米国にどんな「改革要望書」を出しているのでしょう? たしか「年次改革要望書」は双方の国が双方向的に提出しあうという約束のはずなのですが、日本は米国に何らかの要求を出し、米国がそれを受けて何らか . . . 本文を読む

書評:小林英夫『満州と自民党』新潮新書

2006å¹´02月02æ—¥ | æ”¿æ²»çµŒæ¸ˆï¼ˆæ—¥æœ¬ï¼‰
 昨年末に出た小林英夫著『満州と自民党』(新潮新書)という本があります。いま読み終えたところですが、多くの人々に読んでいただきたい内容と思ったので、書評のようなものを書いてみます。小林英夫氏は、「日本型経営」とか「日本型資本主義」と呼ばれるシステム(あるいは政治学者のチャルマーズ・ジョンソン氏のように「日本型社会主義」と呼ぶ人もいます)の起源が、旧満州国にあるという学説を提唱した歴史学者として知ら . . . 本文を読む