玄倉川の岸辺

悪行に報いがあるとは限りませんが、愚行の報いから逃れるのは難しいようです

「よど号」と野村克也

2006å¹´10月29æ—¥ | ãƒ†ãƒ¬ãƒ“鑑賞記
特に期待せずなんとなく見たテレビが面白いと得した気分になる。
珍しく今日は二本の当たり番組があった。ちょっと幸せ。

“ピョンヤン”を名乗れ  よど号事件・交信記録の全ぼう
1970年3月31日、羽田発福岡行きの日航機「よど号」は、赤軍派9名によってハイジャックされた。乗員・乗客129名を人質に、赤軍派は平壌に向かうことを要求した。しかし、福岡板付空港を飛び立ったよど号が向かったのは、平壌ではなく韓国の金浦空港だった。金浦空港では、空港を平壌に見せかけ、ハイジャック犯を欺くためのさまざまな偽装が行われた。しかし、偽装は赤軍派に見破られ、3日後、よど号は平壌へと向かった。
誰が、何のために、金浦空港の偽装作戦を考えたのか。真相は、今なお謎に包まれている。
番組では、ソウルのアメリカ大使館と本国との間で交わされた外交文書、韓国の管制官とよど号との交信記録、金浦空港の偽装工作の写真などの新たな資料を手がかりに、事件に関わった日本、韓国、アメリカの要人にインタビューし、よど号事件の謎に迫る。
これまでてっきり日韓当局と操縦士が示し合わせて金浦空港に着陸したのだと思ってたが、実は韓国政府とKCIAが北朝鮮へのライバル意識で勝手にやったことらしい。よど号事件の前年、韓国では国内線のYS-11がハイジャックされており、国家の威信にかけてよど号を見逃すことはできなかった。
あらためて「35年前の韓国は本気で北と対決していたんだ」と感慨にふける。金大中政権以後、最近の韓国は北朝鮮に媚びるばかりで隠れ同盟国あるいは庇護者の印象しかない。
よど号を誘導した管制官はKCIAに沈黙を強要され職を奪われたそうだ。間接的に日本が迷惑をかけたことになり気の毒だ。だが元管制官氏は恨み言を並べることなく笑顔で「私は歴史の証人なので黙っていることはできない」と語る。とてもいい人だなあ、この人にはぜひ幸せになってほしいと思った。

よど号ハイジャック事件 - Wikipedia


福本を止めろ!捕手・野村の闘い
1973年、この年初めてシーズンを前期、後期に分けプレーオフ制度を導入したパ・リーグ。前期優勝の南海は、後期、0勝12敗と阪急に負け続けた。しかしプレーオフで見事阪急を破り優勝。この裏には、南海のベテラン野村克也捕手が、阪急の若き盗塁王・福本豊を抑えるために開発した「クイックモーション」の存在があった。
 野村が35歳で選手兼監督となった1970年、福本は入団わずか2年目の23歳で盗塁王になる。当時、名だたる捕手が福本の盗塁阻止に挑むが、快速・福本の足は止まらない。「福本を刺さずに、優勝はなし!」と考えた野村は福本に対し、得意のささやき戦術や塁間に水や砂をまくという行為にまで出るが、効果はない。弱肩に悩んでいた野村はついに自軍の投手のフォームを改造するという対策に乗り出す。それが日本プロ野球で初めて生み出された「クイックモーション」だった。
 番組では、既に功なり名をあげていたベテラン野村が、貪欲に新たな戦いに生きがいを見出し若き盗塁王に挑み、勝利するまでの舞台裏を描く。
私はプロ野球に興味を持たないけれど、この番組はとても面白かった。
日本のスポーツドキュメンタリーにありがちな精神主義やお涙頂戴的な感動の押し付けがなく、野村と福本が知力を競う虚虚実実・丁々発止の攻防を淡々と伝える。まるで良くできた映画のシナリオのようで、思わず画面に引き込まれる。比較するようなものでもないが、わざとらしいサスペンス山盛りの“24 -TWENTY FOUR”よりよほど面白い。最近NHKのドキュメントは質が落ちたと残念に思っていたが、この番組はクールだ。

残念なのはどちらの番組もBSだけの放送で再放送されないこと。こういう良質な番組を地上波で放送すればNHKの印象もずいぶんよくなるだろうに。

ご出版おめでとうございます

2006å¹´10月28æ—¥ | ã€Œä¸–に倦む日日」鑑賞記
私の愛読してやまない人気ブログ「世に倦む日日」のthessalonike4大先生が御著書を出版される由。

世に倦む日日 : 帰去来兮、「夜店」から「本店」へ - 丸山真男以外に誰を読むのか
ブログとは直接関係ないが、ある出版社からお声がかかり、本を出すことになった。処女作になる。テーマは丸山真男論。入門書のような形式と体裁になる。現在、第二稿の校正の作業に入っていて、早ければ11月中にも書店に入庫するスケジュールになっている。

ご出版おめでとうございます、心よりお祝い申し上げます。

それにしても「処女作」とはちょっと意外だ。
thessalonike4氏ほどの知性と教養と筆力と自己顕示欲をお持ちのかたが何故これまで本を書かなかったのだろう。共著とか自己出版という形ならさして苦労なく著書を持てるはずだが、そういう安直なやり方はプライドが許さなかったのか。

「世に倦む日日」をまとめたブログ本ならよろこんで買うけれど、「丸山真男の入門書」となると躊躇してしまう。きっと買わないだろうな。読んでも楽しめそうにないし。finalvent氏くらい教養があればいろいろな読み方ができるだろうに。己の知識の無さを悔やむばかり。

自分では買わないけれど、thessalonike4氏の本が各所で評価され、それなりに売れることを望む。
「それなり」とは、世間の人が勘違いしない程度に少なく、thessalonike4氏が勘違いする自信を抱くくらい多く、という意味である。あまりたくさん売れて夜店(ブログ)を畳むようなことになってしまうと淋しい。
新庄は引退するけれど、「世に倦む日日」はいつまでもファンを楽しませてくださるようにと願う。

平壌に飛んでヒーローになろう

2006å¹´10月25æ—¥ | ã€Œä¸–に倦む日日」鑑賞記
このところユニークな記事が少なくて読み応えがなかった人気ブログ「世に倦む日日」が久しぶりに怪しい輝きを放った。
あまりの眩しさに目がくらむ。総員、対ショック・対閃光防御!

世に倦む日日 : 小沢一郎は平壌を電撃訪問せよ - 虎穴に入らずんば虎児を得ず
中国に見離され、北朝鮮の外交の出口が塞がれつつある今が、小沢一郎訪朝の好機である。平壌を電撃訪問すべきだ。名目は「北朝鮮に追加核実験を断念させ、日本の平和と安全を守るため」、そして真の狙いは北朝鮮を六カ国協議に戻すことである。つまり成果は「北朝鮮の六カ国協議復帰」の実現であり、「小沢一郎の渾身の説得によって金正日が六者協議復帰を決断すること」である。事前に水面下で交渉ができればよいが、できていなくても、恐らく小沢一郎が訪朝して会談が実現すれば、金正日はその約束を与えて公式報道させるだろう。金正日は追い詰められている。米国か日本から特使が来る「大義名分」の機会を待っているのだ。小沢一郎は平和の使者となり、北朝鮮の六カ国協議復帰の立役者となり、一気に世界のマスコミがスポットライトを浴びせるヒーローになる。六カ国協議復帰の確約と共に、金正日の米国政府へのメッセージ(親書)も取って来るのだ。そして、そのメッセージを携えて、ワシントンに飛ぶのである。

さすがである。
日本広しといえど、これほど大胆な提言ができるブロガーがthessalonike4氏以外にいるだろうか。いやいない(反語)。
……と、ひたすら賛嘆しつつこの記事を終わりたいのだが、二回続けて引用だけのエントリではあまりにも手抜きなのでもう少し続けよう。

65年ほど昔、「平和と安全を守るため」「渾身の説得」で敵対国の指導者を説き伏せ「世界のマスコミがスポットライトを浴びせるヒーロー」たらんとした男がいた。
「我が闘争」の口述筆記者であり国家社会主義ドイツ労働者党のNo.2、その名はルドルフ・ヘス。

ルドルフ・ヘス - Wikipedia
1941年5月10日独ソ戦の開始直前にヘスはイギリスに向けて驚異的な単独飛行を行う。既にバトル・オブ・ブリテンはドイツの失敗に終わり、防空網を突破したことも奇跡的だったが、飛行はヒトラーに非常な驚愕をもたらし、ヒトラーは「おお神よ!ヘスが英国へ飛んだ!」と一人叫んだと言われる。目的はイギリスとの停戦交渉であった。ヘスは旧知のハミルトン公爵が住むスコットランドの居城に飛び、公爵を介して独力で独英単独講和をまとめようとしたのだった。無論そのような提案が受け入れられるはずはなく、相手にされなかったヘスはロンドン塔に拘留されることになる。ドイツの公式発表では英国への飛行は精神を病んだヘスの独断とされ、解任されたヘスの代わりにマルティン・ボルマンが指名された。事実ヘスは鬱病を病んでおり、拘留中に自殺を図っている。ちなみに、ヘスは最後にロンドン塔に幽閉された人物である。

知性と教養あふれるthessalonike4氏がヘスのことを知らないはずはないので、記事中で触れなかったのは少々不思議だ。
さらに不思議なのは、力しか信じない金正日が、権力を持たぬ野党党首でしかない小沢一郎の言葉を聞き入れると断言していることである。
たしかに小沢氏は90年に土井たか子・社会党委員長とともに訪朝し第十八富士山丸の乗組員を取り返してきた実績はある。だがあのとき小沢氏は自民党の「豪腕」幹事長であり次期総理と目されていた。もし野党党首の土井氏が一人で訪朝していたら鼻であしらわれたろう。
94年の核危機のとき訪朝し「米朝枠組み合意」への道筋をつけたのはカーター元大統領である。もちろんカーター氏が勝手に行ったわけではなくクリントン大統領の特使として派遣されている。アメリカ政府が完全なエンドースメントを与えていたからこそ金日成は信頼に足る特使として認めたのだ。想像するだけ馬鹿馬鹿しいが、もし(当時野党だった)米共和党の議員がヒーロー気取りで勝手に平壌を訪問してもピエロにしかならない。

小沢一郎と民主党が平壌訪問を発表したとき、日本中のマスコミはそれを叩くだろうし、非難攻撃の集中砲火を受けるだろうし、民主党の支持率は瞬間的に5%に下がるかも知れない。だが、構わない。金正日への説得が失敗して、六者協議復帰の確約が取れないまま帰国したときは、潔く責任をとって民主党代表の座を降りればよく、議員辞職して水沢の故郷で静養すればよいのである。隠居すればいい。これは民主党が自民党に外交戦略で勝つための賭けである。北朝鮮問題で国民の支持を得て、さらに問題を平和解決するための政治家の賭けである。虎穴に入らずんば虎児を得ず。このまま北朝鮮外交政策で座したままでいれば、主導権は安倍自民党に握られたまま、世論はマスコミに扇動されて戦争論一色になり、選挙のたびに北朝鮮問題で民主党は負け続ける。黙っていたら民主党に勝ち目はない。安倍外交を批判して国民を説得できる切り口がない。意を決して野党外交の冒険に動くほかないのだ。リスキーである。だが、政治家ならリスクを取れ。

なんと恥知らずで無責任なスタンドプレー礼賛だろう。
「参院選に勝つ」ために国際協調を無視し成功の可能性の多寡を考えず平壌に特攻しろとは、牟田口中将に匹敵する見事な敢闘精神である。
だが、構わない。金正日への説得が失敗して、六者協議復帰の確約が取れないまま帰国したときは、潔く責任をとって民主党代表の座を降りればよく、議員辞職して水沢の故郷で静養すればよいのである。隠居すればいい。

小沢氏が民主党代表を降りようと議員辞職しようと、それで国民への責任が取れるはずもない。そもそも野党は国民から外交を担う責任を任されていないのであって、勝手にしゃしゃり出て失敗したら「辞めて責任を取る」などとはちゃんちゃらおかしい。もしthessalonike4氏の構想が(ありえないが)実現して失敗したら、そのときは民主党は解党の憂き目に会い、小沢氏は軽薄さと愚かさの象徴として日本の政治史にその名を刻むことになる。

いまさら言うことでもないが、thessalonike4氏は本当にスタンドプレーが好きだ。いや、スタンドプレー以外興味ないのかもしれない。華々しく始めたSTOP THE KOIZUMIの現状を見ればそれは誰の目にも明らかだ。
私のようにthessalonike4氏の奇抜な記事を楽しみにしている読者は華麗なスタンドプレー(珍プレー)に大喜びするだけだが、真面目に政治に関わろうとする人たちは間違っても真に受けないでほしいと心から願う。

口にしてはいけない規範

2006å¹´10月23æ—¥ | æ—¥ã€…思うことなど
「さくらちゃんを救う会」批判と子供のいじめ自殺事件についてぼんやり考えているうち、約30年前に書かれたある文章を思い出した。
 だいぶ前、ある教育雑誌の記者の来訪をうけ、「道徳教育」について意見を聞かれた。質問の意味、というよりむしろ「道徳教育」という言葉の意味が明白でないので、私は一応次のような返事をした。
「日本の社会に道徳という規制があることは事実でしょう。田中首相の辞職は、その原因が、政策的破綻よりもむしろ道徳的問題のように思われます。ニクソン大統領の場合ももちろんそうでしょうが ――。道徳は一国の首相を辞職に追いこむほど強力で、これから見ても、そういった規範は明らかに存在するのですから、それがどういう規範かを教えておかねば、その子供が社会に出てから非常に困ると思います。従って“現実に社会には、こういう規範があります”という事実は、一つの知識乃至は常識として、系統的に教えておく義務が、教師にはあるでしょう。そうでなければ子供がかわいそうです」
 と言った意味のことを私はのべた。
「ははあ、では道徳教育にご賛成ですな。いまは、大体そういった空気ですな」という、まことに奇妙で意味不明の返事をしてから、相手は「では、どのような点からはじめたらよいのでしょう」
 と言った。
「それは簡単なことでしょう。まず、日本の道徳は差別の道徳である、という現実の説明からはじめればよいと思います」
 と私は答えた。ところがこの返事がまことに意外であったらしく、相手はあきれたように私を見て言った。
「そ、そそ、そんなこと、そんなことを言ったら大変なことになります」
「どうしてですか。私は何も“差別をせよ”と主張しているのではなく、ただ“差別の道徳である”という事実を事実として子供に伝えることが第一だと言っただけです。事実を事実のままのべても、それは事実であるからそれをそのまま口にするだけのこと。口にすること自体は別に大変なことではありますまい。大変なことは、私が口にしようとしまいと大変なことです」
「そうはおっしゃっても、それはまあ理屈で、現場の空気としましては、でも……で、どんな事実がありますか」
 私は簡単な実例をあげた。それは、三菱重工爆破事件のときの、ある外紙特派員の記事である。それによると、道路に重傷者が倒れていても、人びとは黙って傍観している。ただ所々に、人がかたまってかいがいしく介抱していた例もあったが、調べてみると、これが全部その人の属する会社の同僚、いわば「知人」である。ここに、知人・非知人に対する明確な「差別の道徳」をその人は見た。これを一つの道徳律として表現するなら、「人間には知人・非知人の別がある。人が危難に遭ったとき、もしその人が知人ならあらゆる手段でこれを助ける。非知人なら、それが目に入っても、一切黙殺して、かかわりあいになるな」ということになる。この知人・非知人を集団内・集団外と分けてもよいわけだが、みながそういう規範で動いていることは事実なのだから、それらの批判は批判として、その事実を、まず、事実のままに知らせる必要がある、それをしないなら、それを克服することはできない。私がいうのは、ただそれだけのことだ、と言った。
「そんなこと、絶対に言えませんよ。第一、差別の道徳なんて……」
 と相手は言った。
「ではあなたは、たとえば三菱重工の事件のような場合、どうします」
「ウーン、そう言われるとこまるなあ、何も言えなくなるなあ」
「なぜこまるのですか、なぜ何も言えなくなるのですか。何もこまることはないでしょう。それをそのまま言えばよいはずです。みなはそうしているし、自分もそうすると思う。ただし、私はそれを絶対に言葉にしない。日本の道徳は、現に自分が行っていることの規範を言葉にすることを禁じており、それを口にすれば、たとえそれが事実でも、“口にしたということが不道徳行為”と見なされる。従ってそれを絶対に口にしてはいけない。これが日本の道徳である。おとなたちはみなこうしています。だから、それが正しいと思う人は、そうしなさい、と言えばよいでしょう」
「とんでもない、そんなことを言ったら大変なことになります」
「なりませんよ。表現さえ変えればね。というのは、みながそうしているのは、知らず知らずのうちに、そう教えられているからでしょう。あなたが、そうするのも、そう教えられて来たからでしょう。結局みんな、以上のことを、非系統的に断片的に、周辺におこった個々の事例への判断を口にするに際して、子供に教えつづけてきたからでしょう。そしてそれは、少しも”大変なこと”じゃなかったでしょう」
「そういえば、そうですが……」
「ではそう書けばいいでしょう。あたなも、“そういえばそうだ”と賛成されたのだから」
「とっても、とっても、第一、編集部がうけつけませんよ」
「どうしてですか、言論は自由でしょ」
「いや、そう言われても、第一うちの編集部は、そんな話を持ち出せる空気じゃありません」

「空気」の研究 山本七平・著 より引用(p11-14)


最初に自分が何を考えていたかは忘れてしまった。

温度差

2006å¹´10月21æ—¥ | æ—¥ã€…思うことなど
ホワイトバンド公式サイトによると、15日に行われたSTUND UPイベントについて以下のメディアが取り上げるそうである。
・10/16(月)フジテレビ 「ニュースJAPAN」(24:00-25:05) *放送済
・10/19(木)付朝日新聞朝刊
・10/21(土) TBS「ブロードキャスター」 (22:00-23:24)
・10/22(日) TBS「サンデーモーニング」 (8:00-9:54)
ホワイトバンドウォッチャー(いるのかな?)の方はどうかお見逃しなく。
私は16日のニュースジャパンは見逃してしまったが、19日の朝日朝刊は読んだ。STUND UPイベントが乗っていたのはテレビ番組表の裏の面(「ののちゃん」が載ってる面)の左下の小さなコラム欄だった。扱いも小さく「空席が目立った」と書かれていたのでホワイトバンド運動のイメージアップには繋がらなかったと思われる。

公式サイトでは日比谷シティの写真をメインに使っているけれど、空席が目立ち侘しい。それより地方会場や個人参加者の写真のほうが熱意が伝わり楽しそうでずっといい。

外国の写真を見ると、日本よりもずっと多くの人たちがうれしそうに参加していて温度差を感じる。去年たしかに存在していたファッション商品「ホワイトバンド」への関心の半分でも持続的な「ホワイトバンド運動」に繋げられたら、日本のSTUND UPイベントがこんなに淋しい結果に終わることはなかったはずだ。
「世界中の人々と連帯してよいことをする」満足感が得られ「コストはほとんどかからない(携帯やデジカメで写真を撮って送るだけ)」のだから、事前のプロモーションがまともにできていれば参加者が数万、いや数十万人いてもおかしくなかった。

「ブロードキャスター」「サンデーモーニング」でそのあたりの不手際(サボタージュとさえ呼びたい)を批判的に取り上げると面白いのだが、TBSのことだからあまり期待できない。たぶん「善良なる市民」の方々を悲しませないよう生ぬるいものになるはずだ。
それにしても、もし私がホワイトバンド関係者なら「事後にアリバイ的に取り上げるくらいなら事前に視聴者の関心を盛り上げるような形で放送してくれたほうがずっと良かったのに」と残念に思うだろう。

2.700/4.000.000

2006å¹´10月19æ—¥ | æ—¥ã€…思うことなど
ホワイトバンド公式サイトでSTUND UPイベントの参加者数が公表された。
2006.10.18
15日午後7時(日本時間)から16日午後7時までの24時間の間に、全世界で貧困撲滅のために立ち上がった人の数は、「23,542,614」で確定しました!これからギネス世界記録への申請が行われ、近日中に正式にギネス世界記録に登録されます。
日本では、24時間の間に「2,711」人の皆様が貧困撲滅に向けて日本中で立ち上がりました!その様子などは逐一この特設サイトにアップします!

正直に言って2.711人という数字は私が予想していたよりも多かった。
日比谷の会場でSTUND UPに参加したのが250人と聞き「もしかしたら全国で1000人にも達しないんじゃないか」と危ぶんでいたのだ。
全国でSTUND UPに参加した人たちは立派だ。彼らの善意と行動力を疑うことはできない。
だが、日本におけるホワイトバンド運動の責任者たちはこの結果に胸を張ることができるのだろうか。

全世界の参加者が約2.300万、そのうち日本での参加者は約2.700人という。
日本の参加者がSTUND UPアピールに貢献した比率は約0.01%になる。
世界の総人口は約65億5000万人で、日本の人口は約1億3000万人。世界人口で日本人の割合は約2%。
人口比で2%の日本人が「0.01%」の貢献をした計算になる。
つまり、日本でSTUND UPイベントに参加した人間の割合は世界平均の200分の1でしかなかったということだ。

これはとても奇妙なことだ。
もし日本でホワイトバンドの知名度が極端に低ければこの結果もやむをえないが、もちろんそうではない。
去年は有名人が勢ぞろいしたCMをテレビで流し、多くのマスコミに取り上げられ、2005年9月のホワイトバンド・デーには東京タワーを白い光の輪でライトアップして話題となった。
アクセサリー商品としてのシリコンゴム製「ホワイトバンド」は460万本以上売れている。
複数購入した人がいたとしても、400万人ほどが身銭を切ってホワイトバンド運動への共感を表したはずだ。
それなのに、一年後のいま全世界共通の大きなアピールに参加したのはたった(と言わせてもらう)2.700人。
400万人の善意はいったいどこに消えたのか。消えていないのなら、なぜこれほど「回収率」が低いのだろう。

日本におけるSTUND UPイベントは残念ながら淋しい結果に終わった。
ホワイトバンド関係者は「2.700/4.000.000」という悲惨な数字に対して真剣な考察や反省をする必要があるはずだ。
それができなければ、2005年の熱気が戻ってくることは二度とないだろう。

いづこもおなじ秋の夕ぐれ

2006å¹´10月18æ—¥ | æ—¥ã€…思うことなど
「ほっとけない“STAND UP”イベント」の続き。
10月15日のSTAND UPイベントは成功したのかそれとも失敗に終わったのか。
一体どれくらいの人が参加したのだろう。

Kojii.net ココログ別館: ポカーン
2 時過ぎに現着したら、現場はこの有様。ほとんどもう、スタッフしかいません。
イベント自体は夜の 8 時までで、メーンイベントは終了直前だそうなので、そのときにはもうちょっと人が集まるのかもしれません。それにしても、去年の東京タワーのときには昼間から大賑わいだったのと比較するとねぇ…

藤田幸久 Blog:貧困撲滅Stand Up日比谷から世界に
高層ビルに囲まれた、盆地のような日比谷シティ広場にはNGOのテントが並び、ステージは24時間でギネス記録を達成しようという熱気であふれていました。

井上孝司氏(Kojii.net ココログ別館)はあまりの人の少なさに呆れ、藤田幸久氏(民主党・前衆議院議員)は「熱気であふれていました」と言う。残念ながら私には藤田氏のブログにある写真からあふれる熱気を感じるとることはできなかった。

公式サイトには具体的な情報が乏しい。
読売・朝日・毎日・産経のサイトには記事が見当たらない。Google ニュースで「ホワイトバンド」を検索した結果は一件のヒット。

livedoor ニュース - 貧困を終わらせるため、立ち上がろう(上)
livedoor ニュース - 貧困を終わらせるため、立ち上がろう(下)
 強風と寒さの中、参加者はホワイトバンドを模した巨大な白い布を掲げ「立ち上がる」という動作で、世界に貧困撲滅の思いを訴えた。日比谷会場では約250人がSTAND UPした。

市民運動のニュースに強そうなオーマイニュース・JANJANにも市民記者の投稿はない。
メディアが報道しないのなら、ブログではどうだろう。それこそ参加者の「熱気であふれて」いるかもしれない。
goo・livedoor・Yahoo!・Ask.jp・テクノラティのブログ検索で「ホワイトバンド」を調べてみた。最近の記事は少なく、“STAND UP”イベントに参加したり言及したものはまれだ。以下の文中、色文字はリンク先記事からの引用、白字は私の感想である。

■ 運営側参加者・ゲスト
末吉里花のまあるい地球: 30歳+1日
先日ブログでお知らせした「ほっとけない世界のまずしさ」主催のSTAND UPというイベントですが、大成功のうちに終わりました!!!
「大成功」というには空席が目立つ気がします。

キヨノカズヒコLifePerformance : STAND UPとウガンダのエマさん
参加したそれぞれにとって、学びの多いイベントになったのではないだろうかと思います。
特に主催者には広報のやり方・予算の使い方について大いに反省の余地がありそうです。

STAND UP Cafe
九州大学で10月16日「STAND UP Cafe」イベントを実施したはずですが、今のところレポートなし。
(追記)46人が参加したとのこと。


● 一般参加者
いしい むつろう: ホワイトバンドデー&スタンダップ
 10・15(日)の日比谷での [ スタンダップ ] は
とても淋しいものでした 人の数が とても とても・・・・・
スタッフ・ゲスト 他 共に 夕暮れまで アメリカのしなびた
国道の バーム・シェイブの看板のあとのドライブインのようで
「とても」を三回繰り返すあたりに実感があふれてます。

kokoro & mouth & body~何の特徴もない大学生が綴る就活日記~ : 徹夜
イベントももう少し人がいるのかと思いきやとても人が少ない!!!
こちらは「!」を三つ重ねて失望を強調。

オプティミスティック・ソート: スタンダップ
友達に誘われて、僕も参加してきました。
白い布をもって立ち上がり、貧困をなくすための宣誓文を読むのが夜の7時でした。
寒かったせいもあって、最初はあまり集まっていない印象でしたが、少しずつ人も増えて、何とか格好はつくくらいの人数が集まっていたかと思います。
最終的に「何とか格好はつく」くらいの人数が集まったそうです。

STARLIGHT | ほっとけない 世界のまずしさ「STAND UP」 何人立ち上がったの?
とりあえず首都圏に住んでる者として、せっかくですから
日比谷シティのイベント会場のようすを見てくるか・・・
とは思ったものの体調が悪く、19時45分ごろに会場へ着きました。

えっ? もう撤収してるじゃん・・・。20時までのイベントじゃなかったの?
いや、遅く行った自分が悪いんですけど、でもあまりの活気のなさにがっかり。
お気の毒です。去年の活気はどこへ消えたのでしょうか?


● 地方・海外での参加者
29人のSTAND UP - ほっとけないカフェの毎日*Hottokenai Cafe Blog
何と表現したらいいのか。
この幸せな気持ち。連帯感。達成感。
新潟では29人がSTAND UP。

STAND UP|NY NPO体験記
タイムズスクエアに、
特設会場が設けられ、
6時から7時まで国連事務次長や、
NGOの人々が、アフリカや南米、
アジアの貧困の
現状とそのための支援を訴え、
スピーチを行った。

日曜日の人がごった返す
タイムズスクエアのど真ん中で、
観光客も巻き込みながら、
400人くらいが集まった。
ニューヨークでは400人。

市町村コンシェルジュってどうよ : STAND UP!
ここ長野県庁でも、意識ある若者8人が集まって、行動しました。
長野県庁で8人。

この景色心に焼き付けて 明日へ踏み出そう きっと大丈夫!-太陽に向かって
放課後、図書室に残っていたら、見慣れた顔の見慣れない集まりが入ってきまして。
「なに、これ?」って聞いたら、「写真撮ろうぜ!」と。
訳もわからず「はぁ…まぁいいけど。」と返事をしたら、拉致られました(笑)

『ほっとけない』プロジェクトに送るための写真だったようで、
人数集めて撮りたいんだ、と説明されました。
なんでも、15日19時から16日19時までの24時間のうちに、
立ち上がってる人達の写真を集めて、ギネス記録をつくるんだとか。
その数をもって、
『世界中で、これだけの人が貧困問題を根絶やしにしようと立ち上がってるんですよ』
という意思表示として、政府や世界に呼び掛けていくんだそうです。
高校生がギネス記録樹立に参加。

lilicoのひとりごと:STAND UP報告!!
イベントには行けなかったけど
同じ時間に立ち上がった!!!
宣誓文は私が読んだ
お兄ちゃんには前もってわかりやすく説明した
下の子はわかってないだろうけど・・・
いつかわかるときがくる、わかる子になってほしいな
そんな願いをこめて・・・
家族でSTAND UP!いい写真です。


● STAND UPイベントを知らなかった人
泣き虫三十路女:何故に・・・アヒル?
そういえば去年『ホワイトバンド』という企画があって、国内外の多くのアーティストや有名人が
広告搭になって・・・。コンビニで簡単に買えるという気負い無さも合わさって、街中にも白いゴム製の
『ホワイトバンド』をしてる人が目立ちました。例に漏れず私も買いましたし、周囲にもゴリ押し
しましたが、今どうなってるんでしょう?
私は意思表示のつもりで今でもはめてますが、最近見ないですよね?
結局、流行で終わっちゃったんですかね?
その企画自体もう終わっちゃたって事は無いと思いますが・・・・音沙汰が無い気がする・・。
私が知らないだけなのかな?
いえ、phkry225 さんだけじゃなくて、ファッション商品としての「ホワイトバンド」を買った人のほとんどがSTAND UP!イベントのことを知らないはずです。ネットでの反応の少なさを見るとそうとしか思えません。
   「結局、流行で終わっちゃったんですかね?」
残念ながらそのようです。

ほっとけない“STAND UP”イベント

2006å¹´10月14æ—¥ | æ—¥ã€…思うことなど
読者の皆さんはホワイトバンドを覚えておられるだろうか。
昨年「ほっとけない 世界のまずしさ」というキャッチコピーで注目を集めた社会運動である。
カヒミ・カリィ(歌手)、北島康介(競泳選手)、桜井和寿(歌手・Mr.Children)、SHIHO(タレント/モデル)、TERU(歌手・GLAY)、中田英寿(プロサッカー選手)、中村勘三郎(歌舞伎役者)、一青窈(歌手)、藤原紀香(タレント)、Misia(歌手)、宮沢和史(歌手・THE BOOM)、村上龍(作家)、柳楽優弥(俳優)といった有名人が出演したテレビCMが大いに注目を集めたという。
私の住んでいる地方では残念ながらホワイトバンドのCMは放送されなかった。「クリッキングフィルム」(ホワイトバンドのCMをこう呼ぶらしい)はネットで配信されているとき一回だけ見た。率直に言って「オシャレすぎてかえって胡散臭い」という印象を持った。

世に広く知られた「ほっとけない」運動の公式ブログが約一年ものあいだ放置されているという。

Kojii.net - Opinion : ほっとかれているホワイトバンド
そして、なによりも呆れてしまうのが、例の「公式 blog」が 1 年あまり、放置プレイ状態を続けていること。
そもそも、当初はコメントもトラックバックも受け付ける状態になっていたものが、批判の高まりによって "ぷち炎上" 状態になり、コメント欄を封鎖した経緯がある。さらに、本サイトに FAQ のコーナーがあるにもかかわらず、さらに屋上屋を架すような「公開 Q&A」に看板を架け替えるという珍事が発生した。そして、この「公開 Q&A」は 3 エントリだけで頓挫。以後は絶賛放置プレイ中。

これはひどい。
洒落や遊びならともかく、正義を掲げて多くの人に応援してもらった「運動」を放置するのは無責任もいいところだ。
これでは「STOP THE KOIZUMI」の体たらくと同じではないか。
ご立派で格好いい主張を掲げて協賛者を募り「運動」を始めたのはいいが、思うように行かなくなるとすぐ飽きて放り出す。こんなことでは「運動」の当事者の信用を損なうだけでなく彼らの掲げた理念まで輝きを失ってしまう。

STOP THE KOIZUMIのほうはどうやら今後更新されることもなく静かに忘れ去られていきそうだが、ホワイトバンドは2006年10月15日(明日だ!)東京でイベントを行うという。
“STAND UP”イベント
  ・後援:外務省、国連開発計画(UNDP)、国連児童基金(unicef)
  ・世界中の人々が立ち上がり、その参加者数で公式ギネス世界記録を作り、
   貧困撲滅のメッセージを世界中に広めようという国連のキャンペーン

またしても「外務省」「国連」「ユニセフ」「ギネス世界記録」ときらびやかな言葉が並び、その手のセレブな物事に無縁の私にはなんだかコケオドシのように見えてしまう(関係者の方ごめんなさい)。出演者の項目を見ると「クリッキングフィルム」に出ていた有名人は来ないようだ。別にそれはそれでいいのだけれど、去年の「有名人揃い踏みCM」と今年の「(たぶん)有名人の出演しないイベント」を比べると寂しい。これでどれほどの人が集まるのかと心配になる。私の好きな番組「世界ふしぎ発見!」のミステリーハンター末吉里花さん(かわいい)が出演するけれど、ふしぎ発見!ファンが大挙して押し寄せるとは想像しにくい。
「ホワイトバンド」をgooのブログ検索で調べてみても最近の言及数は少ない。どうやら“STAND UP”イベントは首都圏でもほとんど知られていないようだ。

私はホワイトバンドを買ったり身につけているわけではないけれど、あんなに華やかだった「貧困撲滅をアピールする運動」がただの流行として消費されてしまうのはなんだか悲しい。“STAND UP”イベントに多くの人が集まり成功することを願う。

笛吹けど踊らず、祭は終わった

2006å¹´10月04æ—¥ | ã€Œä¸–に倦む日日」鑑賞記
“STOP THE KOIZUMI”では「同盟賛同者一覧」として174のブログ名が並べられている。
彼らが最近どうしているのか調べてみた。

閉鎖・6ヶ月以上更新なし

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脱退?(参加表明・「同盟」バナーが存在しない)

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読売新聞の社説はどうなの・・2
カッシーニでの昼食


ある程度予想はしていたけれど惨憺たる有様だ。「同盟」メンバーとされている174ブログのうち約50が活動停止・離脱とはどういうことか。
ブログをやめるのも「同盟」から脱退するのも自由だからそれぞれのブロガーを批判するつもりはないけれど、「同志」の動向をまったく把握していないSTOP THE KOIZUMIサイト運営者(thessalonike4氏)の無能と無責任はひどい。運営者が大らかな性格で自由放任主義ならそれもご愛嬌だが、thessalonike4氏は「同志」に対して「コメント欄の中に『自分は、あの(ブロガー同盟の)発起人はキライ』とか、『共産党がなんたらかんたらなどと言う内向きの話はうんざり』などというネガティブな記述が入っているのを見ると、削除をさせていただいています。」と脅しをかける統制マニアではないか。「訂正する暇がない」という言い訳は通用しない。自分のブログは長文で頻繁に更新しているのだから。

STOP THE KOIZUMIのバナーを掲げ続けているブログにしても、その多くが更新頻度が非常に低かったり政治的・社会的なことをぜんぜん書いてなかったりする。
反小泉・反安倍の政治的主張を続けているブログであっても「同盟」への帰属意識はごく薄いようだ。「同盟」に向けてアピールしたり「同志」からの影響を受けた様子はほとんどない。これではただバナーを貼っているだけだ。たぶんSTOP THE KOIZUMIサイトや「同志」の意見に関心がないのだろう。

発起人(thessalonike4氏)は最初のアピールで「日本の民主主義を守るためにはネットの中に世論を興す以外にない。ネットに世論の力を作り、マスコミの情報操作を暴露し相対化する以外にない。マスコミの全体主義的な政治誘導と世論捏造にストップをかける言論の力を作る以外にない。そう決意してこのブロガー運動を発起した。日本の民主主義を殺し、日本人を不幸にする「改革ファシズム」を止めなきゃいけない。」「改革ファシズムを止めに行こう。銀のブログの背に乗って。」と力強く語っていたが、STOP THE KOIZUMIに「ブロガー運動」の実質は何もなかった。著名人(森田 実・天木直人・五十嵐仁・きくちゆみ)から応援表明を集め「年賀状プロジェクト」なる児戯に等しい活動をしただけである。真面目に「運動」しようとしたメンバーはthessalonike4氏の偏狭さのため「ブロガー同盟」から追放されるか、あるいは自ら脱退していった。

ウォッチャーズノート - 『STOP THE KOIZUMI』、同盟ブロガー4人が相次いで脱退、不透明な密室談合

結局、ほとんどの「同盟」参加者にとってSTOP THE KOIZUMIとは単に「反小泉バナーの配布所」でしかなかったようだ。なるほど、それならSTOP THE KOIZUMIサイトの停滞・放置を批判する言葉があがらないのもうなずける。「同志」の大部分は発起人の大いなる志を理解せず共鳴もしていなかったのだ。ただ一人、「同盟」を離脱したSOBA氏だけが「“STOP THE KOIZUMI”に残っているブロガーは総括を求めなくて良いのか。揶揄されるままで、。恥ずかしくはないのだろうか。」と問いかけて回っているが、「同盟」参加者の反応は皆無に等しい。
以前の記事でSTOP THE KOIZUMIを「竜頭蛇尾」と評したが、「反小泉ブロガー同盟」の現状はあまりにも滑稽だ。おとぎ話とことわざを合わせて「裸の王様、笛吹けど踊らず」と呼ぶほうが適切だろう。

ブログ内関連記事 竜頭蛇尾に終わった“STOP THE KOIZUMI”